サイレント・モードでのサーバーのインストール

サイレント・モードでは、テキスト・ファイルにインストール・プロパティーを指定し、その後、コマンド・ライン・プロンプトを使用せずにインストールを実行します。

始める前に

このタスクについて

インストール・プロパティーは install.properties ファイル内に指定します。 このファイルは、インストール・ファイルのルート・フォルダー内にあります。インストール・プロセス中、サーバーはこれらのプロパティーを installed.properties ファイル内に格納します。このファイルは、サーバー・インストール・ファイルの conf/server フォルダー内にあります。既にインストール済み環境がある場合は、その installed.properties ファイルをプロパティーの例として使用することができます。

手順

  1. IBM UrbanCode Deploy 用のインストール・ファイルをダウンロードし抽出します。 これらのファイルは、IBM Passport Advantage® Web サイトからダウンロードできます。IBM UrbanCode Deploy ダウンロード資料を参照してください。
  2. Apache Derby 以外のデータベースを使用する場合は、そのデータベース用の JAR ファイルを、インストール・ファイルの lib/ext フォルダーに置いてください。
  3. テキスト・エディターでインストール・ファイル内の install.properties ファイルを開き、そのファイルの最後に以下のコードの行を追加します。
    nonInteractive=true
    ファイルは以下の例に似たものになります。
    component.name=IBM UrbanCode Deploy
    component.directory=ibm-ucd/server
    version=6.0.0.0.123456
    nonInteractive=true
  4. 以下の表内のプロパティーを指定することによって、インストールをカスタマイズします。 プロパティーを指定しない場合はデフォルト値が使用されます。これらのプロパティーは、完成したインストール済み環境の installed.properties ファイルにコピーされます。
    表 1. インストール・プロパティー
    プロパティー デフォルト値 説明
    database.derby.port 11377 Derby データベースのポート。このプロパティーは、Derby データベースに対してのみ使用されます。
    database.type
    derby
    データベースのタイプ。有効な値は、 derbymysqloraclesqlserverpostgres、および db2 です。
    警告: Derby は評価専用です。実動サーバー上では Derby を使用しないでください。
    encryption.keystore ../conf/encryption.keystore 暗号鍵ストアのパス。
    encryption.keystore.alias desedekeyuniqueID 暗号鍵ストアの別名。
    hibernate.connection.driver_class デフォルト値はデータベースのタイプによって異なります。 データベース・ドライバーのクラス名。例えば、DB2® の場合なら com.ibm.db2.jcc.DB2Driver、Derby の場合なら org.apache.derby.jdbc.ClientDriver
    hibernate.connection.password password データベース接続のパスワード。このパスワードは、インストール・プロセス中に暗号化されます。
    hibernate.connection.url jdbc:derby://localhost:11377/data データベースの接続 URL。データベース接続ストリングの構築について詳しくは、 データベース・プロバイダーからの資料を参照してください。
    hibernate.connection.username ibm_ucd データベース接続のユーザー名。skip.db.installY に設定されていない限り、このユーザーには、データベース内に表を作成する権限が必要です。
    hibernate.default_schema なし。 データベース・スキーマの名前。このプロパティーは、Windows 上の Oracle データベースの場合のみ必須です。
    install.java.home JAVA_HOME システム変数の値 使用する Java のインストールのロケーション。
    install.server.dir
    /opt/ibm-ucd-6.0/server
    (Linux) または
    C:¥Program Files¥ibm-ucd¥server
    (Windows)
    サーバーのインストール・ディレクトリー。
    install.server.web.always.secure Y サーバーに対して常にセキュア接続を使用するには Y を指定します。非セキュア接続を許可するには N を指定します。
    install server.web.host サーバーのホスト名。 スタンドアロン・サーバーをインストールする場合は、そのサーバーをホストするコンピューターのホスト名を指定します。実稼働環境にスタンドアロン・サーバーをインストールする場合は、物理コンピューターに結びつかないホスト名を使用することを検討してください。それにより、後で、サーバーを高可用性システムに拡張できます。サーバーをクラスターにインストールする場合は、そのクラスターのロード・バランサーのホスト名を指定します。
    install.server.web.https.port 8443 サーバーの HTTPS ポートを指定します。デフォルト値は 8443 です。IBM UrbanCode DeployIBM UrbanCode Release をインストールする場合は、 必ず製品ごとに異なるポートを使用してください。
    install.server.web.ip 0.0.0.0 サーバーが listen する IP アドレス。
    install.server.web.port 8080 サーバーの HTTP ポートを指定します。デフォルト値は 8080 です。IBM UrbanCode DeployIBM UrbanCode Release をインストールする場合は、 必ず製品ごとに異なるポートを使用してください。
    rcl.server.url なし。 ライセンス・サーバーの接続情報を指定します。ライセンス・サーバーのポート、およびホスト名または IP アドレスを指定することができます。例えば 27000@RCLServer.example.com のようになります。 1 つのライセンス・サーバーが使用不可のときに問題となるのを避けるため、複数のライセンス・サーバーを指定することができます。その場合、各アドレスは、以下の例にあるように、 Linux および UNIX ではコロンで分離し、 Windows ではセミコロンで分離してください: 27000@RCLServer.example.com;27000@backupRCLServer.example.com。 より複雑なライセンス・サーバーのシナリオについては、この資料を参照してください: http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/rational/v0r0m0/index.jsp?topic=/com.ibm.rational.license.doc/topics/r_specify_lic_servers.html

    ライセンス交付について詳しくは、ライセンスの管理を参照してください。

    server.jms.mutualAuth false サーバーとエージェントの間で相互認証を必須とするには true を指定します。相互認証の構成を参照してください。
    server.jms.port 7918 エージェントがサーバーと接触するために使用するポートを指定します。デフォルト値は 7918 です。
    server.keystore なし。 鍵ストアのパス。
    server.keystore.password changeit 鍵ストアのパスワード。このパスワードは、インストール・プロセス中に暗号化されます。
    skip.db.install N この値が Y または yes の場合、 インストール・プロセスでは、データベース・スキーマは作成されません。例えば、サーバーをクラスターに追加する場合など、定義済みのデータベースがある場合は、スキーマの作成をスキップしてください。この場合でも、他のプロパティー、例えば hibernate.connection.url などにはデータベース接続情報を指定する必要があります。.
    ファイルは以下の例に似たものになります。
    component.name=IBM UrbanCode Deploy
    component.directory=ibm-ucd/server
    version=6.0.0.0.123456
    nonInteractive=true
    
    install.server.dir=/opt/ibm-ucd/server
    install.java.home=/opt/IBM/ibm-java-i386-60
    install.server.web.always.secure=Y
    install.server.web.host=myserver.example.com
    install.server.web.https.port=8443
    install.server.web.ip=0.0.0.0
    install.server.web.port=8080
    database.type=derby
    hibernate.connection.username=ibm_ucd
    hibernate.connection.password=password
    hibernate.connection.url=jdbc:derby://localhost:11377/data
    database.derby.port=11377
    rcl.server.url=27000@RCLServer.example.com
  5. ファイルを保存します。
  6. Windows の場合なら install-server.bat というコマンド、あるいは Linux の場合なら ./install-server.sh というコマンドにより、インストール・ファイルを実行します。

タスクの結果

インストール・プログラムによってサーバーがインストールされます。

次のタスク

サーバーを開始するには、サーバーの開始を参照してください。
Derby を使用する場合は、インストール・プログラムの結果、以下のエラーが表示される場合があります。
[echo]     waiting for db to start - 6 seconds remaining
[echo]     waiting for db to start - 3 seconds remaining
[echo] Could not start database
[echo] Stopping embedded database ...
[java] Tue Feb 04 09:11:25 EST 2014 : Could not connect 
  to Derby Network Server on host localhost, port 11377: 
  Connection refused
このエラーが表示された場合には、サーバー上の Java インストールに対するデフォルトのセキュリティー設定を以下に示すように変更する必要があります。
  1. テキスト・エディターで Java セキュリティー・ポリシー・ファイルを開きます。Javaランタイム環境 (JRE) を使用している場合、このファイルは JAVA_HOME/lib/security/java.policy というロケーションにあります。ここで JAVA_HOME は、Java インストールの基本フォルダーです。また、Java Development Kit (JDK) を使用している場合、このファイルは JAVA_HOME/jre/lib/security/java.policy というロケーションにあります。
  2. java.policy ファイル内の、// default permissions granted to all domains というラベルが付いたセクション内にある、grant{} ブロックに、以下のコードを追加します。
    permission java.net.SocketPermission "localhost:11377", "listen";
  3. インストール・プログラムを再度実行します。
初めてサーバーを実行するときは、 エージェントとタグのいずれも新規コンポーネント・バージョンをインポートするよう構成されていません、というエラー・メッセージが表示される場合があります。このエラーを解消するには、 コンポーネント・バージョンをインポートする際に使用する、デフォルトのエージェントまたはエージェント・タグを指定する必要があります。このデフォルトの設定は、コンポーネントを作成するときにオーバーライドすることができます。以下のステップに従って、デフォルトのエージェントまたはエージェント・タグを指定してください。
  • デフォルトのエージェントを指定するには、「システム」 > 「システム設定」をクリックし、「一般設定」の下の、「エージェント・タグを統合に使用」チェック・ボックスをクリアします。次に、「バージョン・インポート用のエージェント」リスト内でエージェントを選択します。 次に、ページ下部で「保存」をクリックします。
  • デフォルトのエージェント・タグを指定するには、「システム」 > 「システム設定」をクリックし、「一般設定」の下の「エージェント・タグを統合に使用」チェック・ボックスをクリアします。次に、「バージョン・インポート用のエージェント・タグ」リスト内でエージェント・タグを選択します。次に、ページ下部で「保存」をクリックします。 タグがリストされていない場合は、サーバー上の 1 つ以上のエージェントにタグを追加してください。

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