バッチ・モードと Microsoft ソース・コード制御 (SCC) モードの違い

次の表に、IBM® Rational® Rhapsody®IBM Rational ClearCase® の統合をバッチ・モードで行う場合と SCC モードで行う場合の違いを示します。
表 1. Rational RhapsodyRational ClearCase の統合におけるバッチ・モードと SCC モードの違い
CM 操作 バッチ・モード SCC モード コメント
オペレーティング・システム
OS Windows および Linux Windows SCC モードは Windows のみで使用できますが、バッチ・モードは Windows と Linux の両方で使用できます。

これは、Rational Rhapsody および Rational ClearCase クライアントがインストールされているオペレーティング・システムです。Rational ClearCase サーバーがインストールされているオペレーティング・システムではありません。

基本的な構成管理操作
チェックアウト どのバージョンをチェックアウトするかを指定できます。 チェックアウトするバージョンを指定できません。構成仕様によって異なります。 バージョン・ツリーから直接チェックアウトし、「同期」を使用してユニットを再ロードします。
フェッチ N/A N/A Rational ClearCase では N/A (適用外) です。ビューの概念は、ファイルが常に「フェッチ」されることを意味します。
チェックアウト解除 子孫を含む複数の項目のチェックアウト解除をサポートします。 1 つの項目のみをクリアすることができ、子孫はサポートされません。 「チェックアウト解除」はどちらのモードでも使用できますが、SCC では子孫を含むチェックアウト解除はありません。
履歴と過去のビューの調査
履歴 いいえ はい 履歴とバージョン・ツリーは、同じ情報を提供しますが、形式が異なります。バージョン・ツリーは情報をグラフィカルに表示し、履歴は単にバージョンのリストを表示します。どちらの場合も、一方のビューから他方のビューに切り替えることが可能です。
バージョン・ツリー はい いいえ
Rhapsody での差 はい はい この操作は、ハイブリッド・モードが有効になっている場合のみ、SCC で正常に実行できます。そのため、この場合、ConfigurationManagement::General::
UseHybridModeWhenPossible
プロパティーは Checked に設定する必要があります。
プロパティー いいえ はい SCC モードのみで使用できます。バッチ・モードでは、ユーザーが定義したボタンを通じて使用可能です (単純なコマンド describe -graphical を実行する必要があります)。
詳細構成管理相互作用および UCM
UCM サポートおよびその他の詳細オプション いいえ はい SCC モードを使用している場合、構成管理操作中に、詳細オプションを利用できます。
カスタマイズ はい いいえ バッチ・モードでは詳細オプションを同じようには使用できませんが、バッチ・モードでプロパティーをカスタマイズすることによって、それらの機能の多くを実行できます。
リポジトリーの再構築
メンバーの名前変更 はい はい ConfigurationManagement::ClearCase::
RenameActivation
(バッチ・モードを使用している場合) または ConfigurationManagement::SCC::
RenameActivation
(SCC モードを使用している場合) の値に応じて、両方のモードで使用可能です。

この操作が SCC のディレクトリーとしてのパッケージに対して実行されるとき、ハイブリッド・モードが有効になっている場合のみ、リポジトリーを正常に再構築することができます。そのため、この場合は ConfigurationManagement::
General::UseHybridModeWhenPossible
プロパティーを設定する必要があります。

メンバーの移動 はい はい ConfigurationManagement::ClearCase::
MoveActivation
(バッチ・モードを使用している場合) または ConfigurationManagement::SCC::
MoveActivation
(SCC モードを使用している場合) の値に応じて、両方のモードで使用可能です。

この操作が SCC のディレクトリーとしてのパッケージに対して実行されるとき、ハイブリッド・モードが有効になっている場合のみ、リポジトリーを正常に再構築することができます。そのため、この場合は ConfigurationManagement::
General::UseHybridModeWhenPossible
プロパティーを設定する必要があります。

メンバーの削除 はい はい ConfigurationManagement::ClearCase::
DeleteActivation
(バッチ・モードを使用している場合) または ConfigurationManagement::SCC::
DeleteActivation
(SCC モードを使用している場合) の値に応じて、両方のモードで使用可能です。

この操作が SCC のディレクトリーとしてのパッケージに対して実行されるとき、ハイブリッド・モードが有効になっている場合のみ、リポジトリーを正常に再構築することができます。そのため、この場合は ConfigurationManagement::
General::UseHybridModeWhenPossible
プロパティーを設定する必要があります。

パッケージを専用のディレクトリーに格納するように設定 はい はい ConfigurationManagement::ClearCase::
StoreInSeparateDirectoryActivation
(バッチ・モードを使用している場合) または ConfigurationManagement::SCC::
StoreInSeparateDirectoryActivation
(SCC モードを使用している場合) の値に応じて、両方のモードで使用可能です。

対応するディレクトリーが構成管理アーカイブにも作成され、関連する .sbs ファイルがすべての子孫と共にこのディレクトリーに移動されます。

SCC では、この操作はハイブリッド・モードで実行されます。そのため、上記のプロパティーのほかに、ConfigurationManagement::
General::UseHybridModeWhenPossible
プロパティーも設定する必要があります。

パッケージを専用のディレクトリーに格納しないように設定 はい はい ConfigurationManagement::ClearCase::
StoreInSeparateDirectoryActivation
(バッチ・モードを使用している場合) または ConfigurationManagement::SCC::
StoreInSeparateDirectoryActivation
(SCC モードを使用している場合) の値に応じて、両方のモードで使用可能です。

関連する .sbs ファイルがすべての子孫と共に親ディレクトリーに移動され、このパッケージ用に作成されたディレクトリーはアーカイブから削除されます。

SCC では、この操作はハイブリッド・モードで実行されます。そのため、上記のプロパティーのほかに、ConfigurationManagement::
General::UseHybridModeWhenPossible
プロパティーも設定する必要があります。

構成管理コマンド実行モード
ユーザーの対話およびフィードバック コマンドはバッチ・コマンドとしてシェルで実行されます。エラーまたはその他のメッセージがユーザーに対して Rational Rhapsody の「出力」ウィンドウで表示されます。Rational ClearCase は構成管理エラーに対処することができません。 UI および API を使用して、構成管理ツールと直接対話します。Rational ClearCase は、構成管理エラーを認識し、適宜対処します。 ユーザーは構成管理ツールの GUI 要素と直接対話して、SCC がサポートする操作を実行します。戻り状況情報 (障害の発生時にはエラー情報) は、構成管理ツールから直接出されます。そのため、SCC モードでは、Rational ClearCase は構成管理ツールと直接相互作用し、構成管理操作に関して受け取るフィードバックがより具体的なものになります。
構成管理状態認識
CM 状態認識 いいえ はい ConfigurationManagement::SCC::
ShowCMStatus
が Checked に設定されている (チェック・ボックスが選択されている) 場合、CM 状態認識を SCC で使用できます。

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