静的アーキテクチャーは多くの場合、メモリー制約のある、リアルタイムで安全性が重要視されるアプリケーションに使用されます。IBM® Rational® Rhapsody® は、メモリー管理のないアプリケーションをサポートします。また、
(初期設定後の) 実行時に通常のメモリー管理 (ヒープ) 機能を一切使用しないために、非決定論およびメモリーの断片化による問題が生じるようなアプリケーションもサポートします。
このサポートは、安全性を重視するシステムでは必ず求められます。
Rational Rhapsody は、指定クラスに対して特殊アロケーターまたはローカル・ヒープを作成して、一般ヒープ機能の使用を避けることができます。ローカル・ヒープは、ユーザーが定義した数のオブジェクトを入れることができる、事前に割り当てられた連続で限定されたメモリーのかたまりです。ローカル・ヒープの割り当ては、安全で簡単なアルゴリズムによって行われます。ローカル・ヒープの使用は、イベントおよびトリガーされた操作にとって重要です。
Rational Rhapsody アプリケーションは、以下のケースにおいて暗黙的および明示的な動的メモリー操作を引き起こします。
- イベント生成 (暗黙的) - オプションでローカル・ヒープによる解決ができます。
- 関係の追加 - 静的配列を使用した実装による解決ができます (動的コンテナーは動的のままです)。
- 新しい演算子によるアプリケーション・オブジェクトの明示的な作成 - アプリケーションが確実にオブジェクトを動的作成する場合、ローカル・ヒープによる解決ができます。
ローカル・ヒープが、クラス、トリガーされた操作、イベント、およびスレッド・イベント・キューのすべてに適用されるのか、またはその一部にのみ適用されるのかを指定できます。