Rational RhapsodyRational DOORS の統合

ソフトウェア・エンジニアは、一般に、顧客文書と仕様の間の要件の追跡可能性を示す必要があります。

さらに、複雑な設計で要件を追加または削除したときの影響を理解したり、どの要件が特定の設計要素の作成を促すのかを解明したりするのは、非常に面倒な作業となる可能性があります。

IBM® Rational® Rhapsody® は、Dynamic Object Oriented Requirements System (DOORS) と連動して、プロジェクトの存続期間を通して設計要件の追跡と管理を行い、オンラインで設計と要件の間を両方向にナビゲートします。

IBM Rational DOORS® インターフェースは、Rational Rhapsody に格納された設計情報を Rational DOORS 環境にエクスポートします。設計情報には、クラス、変数と型の情報、設計図表、ステートチャート、および遷移を含めることができます。Rational DOORS では、情報は、Rational Rhapsody モデル内の要素の元の階層を反映するフォーマル・モジュール内部の階層要件として、論理形式で表されます。 そのため、両方の環境の間で整合性が保たれます。

要件管理タスクが Rational DOORS 内部で実行されます。通常、Rational DOORS は、プロジェクト文書、ユーザー文書、および変更の資料を保守します。システム仕様およびモデリングが、Rational Rhapsody 内部で実行されます。ただしモデルは、要件の所有者である Rational DOORS に格納された要件を満たすように構築されます。Rational Rhapsody で行われるプロトタイピングおよび分析によって、モデルが要件と整合していることが検証されます。

インターフェースは、Rational Rhapsody モデル と Rational DOORS データベースの間で情報を共有することによって機能します。 Rational Rhapsody 要素のシャドー・コピーを Rational DOORS のフォーマル・モジュールに転送することによって、要件が追跡されます。フォーマル・モジュールで、シャドーが内部的に Rational DOORS データベースへリンクされます。

注: Rational DOORS シャドーから元の Rational Rhapsody 要素への接続を追跡するために、「Rational Rhapsody のハンドル」ストリングが、Rational DOORS の各シャドー・オブジェクトに付加されます。

Rational DOORS インターフェースの目的は、Rational DOORS モジュールで Rational Rhapsody モデルを表現することです。フォーマル・モジュールには、常に Rational Rhapsody モデル要素に関する最新情報が含まれていなければなりません。そのようにすることで、Rational Rhapsody プロジェクトを、モデル要素が記載された特殊な要件ファイルとして扱うことができます。そのため、要件を満たす実際の Rational Rhapsody モデル要素に、要件をリンクすることができます。 Rational DOORS が要件の所有者であることを覚えておいてください。要件を変更する必要がある場合は、Rational DOORS で変更します。

完全な Rational Rhapsody モデルまたはモデルのサブセットに関する情報を、Rational DOORS に転送できます。Rational Rhapsody ブラウザーを使用してリストを作成することによって、転送する要素を選択します。このようにすると、モデル全体を転送すると時間がかかりすぎる場合に、モデルのサブセットのみを更新できます。


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