実行可能なモデルをトレースし、シミュレートすることによって、分析モデルと設計モデルを検査することができます。 さらに、Rational Rhapsody アニメーターを使用すると、システムのデバッグはソース・コード・レベルではなく設計レベルで実施できます。モデルを実際に動かしてさまざまな UML 設計図をアニメーション化できるからです。変数やポインターの値を表示させるような単なるアプリケーション・プログラムのシミュレーションを超えて、状態や関係といったモデルのインスタンスの実際の値を見ることができるようになります。
アニメーターは、アプリケーションのさまざまな実行側面を並置して観察することを可能にします。アニメーション化されたモデルを以下にあげた図で見ることができます。
アニメーション化したシーケンス図、アニメーション化されたステートチャート、アニメーション化したアクティビティー図、およびアニメーション化されたブラウザーを、隣接するウィンドウに同時並行的に表示しながらモデルを実行すると、その設計が意図したとおりに動作しているかを検証することができます。 アニメーション化されたダイアグラム内で強調表示を使用すれば、現在の実行位置を正確に示すことができます。
モデルの実行中に「アニメーション」ツールバーから、プログラムのステップ実行やブレークポイントの設定と解除、イベント注入とそれに対する準リアルタイムでの反応の観察を行うことができます。システムの操作は、アニメーション化されたビューで、あるいは、出力トレースを生成することで監視することができます。
アニメーターは設計レベル のデバッガーであり、モデルの妥当性検査ツールです。つまり、アニメーターは、プログラム言語デバッガーの標準的な機能を設計レベルでサポートしている、といえます。追いかける対象は設計レベルで作成されたもの、つまり Rational Rhapsody を使用して作成されたモデルの要素です。
以下に、アニメーションの準備を行い、実行するための一般的な手順を示します。より詳細な手順については、参照先を示しています。