WebSphere Application Server のセットアップ

このトピックでは、WebSphere® Application Server と連動するように Jazz™ Team Server をセットアップする方法について説明します。 このセットアップでは、Websphere Application Server と同じマシンに Jazz Team Server をインストールしていることを前提とします。説明は、 WebSphere Application Server バージョン 6.1.0.23 を対象としています。 バージョン 7.0.0.7 以降では多少違いがあります。 相違点については、適宜本文中で注記します。

始める前に

これらのステップを実行する前に、以下の作業が完了している必要があります。
ヒント: IBM® Installation Manager を使用して、Rational® Team Concert で使用する Jazz Team Server をインストールする場合、Jazz Team Server のファイルを Web アプリケーション・ディレクトリーにインストールすることができます。 インストール・プロセス中に、組み込みの Apache Tomcat アプリケーション・サーバーをインストールすることはできません。これによって、Installation Manager は、Web アプリケーション・ディレクトリーを入力するよう要求し、WebSphere に必要なファイルのみをインストールします。 デフォルト・ディレクトリーは、Windows® では C:¥Program Files¥IBM¥JazzTeamServer で、Linux® では /opt/IBM/JazzTeamServer です。インストール・ディレクトリーは、この手順では JazzInstallDir と呼ばれます。IBM Installation Manager を使用してファイルを WebSphere Application Server Web アプリケーション・ディレクトリーにインストールする場合は、上述したようにファイルを手動で移動する必要はありません。

このタスクについて

注: この資料では、複雑なトピックである WebSphere 認証または SSL の構成については説明しません。WebSphere のさまざまな認証と暗号化オプションの詳細については、WebSphere インフォメーション・センターで説明されています。詳細については、 WebSphere インフォメーション・センターにアクセスして、アプリケーションとその環境の保護を検索してください。Jazz Web UI では、許可を実行してアプリケーションを個別設定するためには、認証が構成されている必要があります。

手順

  1. teamserver.properties ファイル内のデータベースの場所を確認して更新します。
    com.ibm.team.repository.db.vendor = DB2
    com.ibm.team.repository.db.jdbc.location=//localhost:50000/JAZZ:user=db2admin;password={password};
    com.ibm.team.repository.db.jdbc.password=db2admin
    注: これは DB2® のサンプル構成です。teamserver.properties は、データベース・ベンダーに応じて更新してください (Oracle/MS-SQL)。
  2. WebSphere Application Server レベルを確認または更新します。

    Jazz Team Server には、IBM Java SDK 1.5 SR5 以降の累積フィックスが適用された WebSphere Application Server バージョン 6.1、または少なくとも 7.0.0.7 がインストールされた WebSphere Application Server バージョン 7.0 が必要です。IBM Java SDK 1.5 SR6 SDK の更新は、http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg24017492 から入手可能です。 WebSphere 6.1 と GA IBM Java SDK を使用して、Jazz は、いくつかの操作後に「プロキシー・エラー」の報告を開始します。

    IBM Rational Team Concert™ 2.0 が正常に稼働するために必要な IBM Java SDK 1.5 SR9 または IBM Java SDK 1.6 SR4 に対するフィックスに対応した WebSphere Application Server の暫定修正を入手する必要があります。 そうしないと、サーバーの一部のサービスが正常に開始されない可能性があります。 iFix は、対応する WebSphere Application Server APAR で 入手できます。IBM Java SDK 1.5/WebSphere Application Server 6.1 の場合、APAR は PK85942 です。ファイルは、ftp://ftp.software.ibm.com/software/websphere/appserv/support/fixes/PK85942/からダウンロードできます。 少なくとも WebSphere Application Server 6.1 フィックスパック 19 をインストールしてから JRE iFix をインストールします。IBM Java SDK 1.6/WebSphere Application Server 7.0 の場合、APAR は PK 86771 です。ファイルは、ftp://ftp.software.ibm.com/software/websphere/appserv/support/fixes/PK86771/からダウンロードできます。

  3. JVM 引数を更新します。

    Jazz Team Server では、実行される Java 仮想マシンで固有の設定を行う必要があります。

    汎用 JVM 引数に最初に設定する必要があるプロパティーは、デフォルトの最大メモリー割り振り (-Xmx 設定を使用) です。 これは、サーバーでサポートされるチームのサイズ、およびJazz Team Server が実行されているサーバーのメモリー容量に基づいて設定する必要があります。標準の中規模チームでは、値 -Xmx1536M を使用して、 Jazz Team Server プロセスに 1536 MB のヒープ・メモリーを提供できます。

    特に Rational Quality Manager で、汎用 JVM 引数に 2 番目に設定する必要があるプロパティーは、スレッドのスタック・サイズです。 Rational Quality Manager のスタック・サイズは、通常 -Xss786K です。

    Oracle データベースまたは SQL Server データベースに接続する場合は、「ORACLE_JDBC」または「SQLSERVER_JDBC」という名前のプロパティーを追加する必要があります。 プロパティーを、該当する JDBC ドライバーの絶対ファイル・パス (URL ではありません) に設定します。

    以下の例では、Oracle データベースおよび SQL Server データベースに接続するための汎用 JVM 引数を、デフォルトの最大メモリー割り振りおよびスレッド・スタック・サイズとともに示しています。 JazzInstallDir はご使用の Jazz Team Server インストール・ディレクトリーに置き換えてください。

    -DORACLE_JDBC=JazzInstallDir¥server¥oracle -Xmx1536M -Xss768k
    -DSQLSERVER_JDBC=JazzInstallDir¥server¥sqlserver -Xmx1536M -Xss768k

    サーバーの特定の振る舞いを制御するために設定する必要があるシステム・プロパティーが、他にいくつかあります。 それらを以下に示します。以下に、WebSphere 管理コンソールにおけるこれらの JVM プロパティーの固有の詳細を示します。JazzInstallDir はご使用の Jazz Team Server インストール・ディレクトリーに置き換えてください。

    1. 「サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」をクリックします。
    2. 「server1」をクリックします。
    3. 「Java およびプロセス管理 (Java and Process Management)」 > 「プロセス管理 (Process Definition)」をクリックします。
    4. 「Java 仮想マシン (Java Virtual Machine)」をクリックします。
    5. 値 100 を「初期ヒープ」に追加します。
    6. 値 1000 を「最大ヒープ・サイズ (Maximum Heap Size)」に追加します。
    7. 「適用」をクリックします。
    8. 「ロギングおよびトレース」をクリックします。 「ログ詳細レベルの変更」をクリックします。 Jazz Team Server は、Birt レポート・エンジンを使用します。BIRT 通知項目が WebSphere ログ・ファイルに書き込まれるないようにするために、org.eclipse.birt.* パッケージに対して、ロギング・レベルを「重大」に設定します。「適用」をクリックします。
    9. 「アプリケーション・サーバー」> {server_name} >「プロセス定義」>「Java 仮想マシン」>「カスタム・プロパティー」をクリックします。 追加が必要なカスタム・プロパティーの 1 つが JAZZ_HOME です。これは、特定の構成ファイルを検索する場所を指定するシステム・プロパティーです。 このプロパティーには単なるパスではなく、URL を使用します。したがって、値は file:// スタイルの URL として指定する必要があります。
    10. 次のプロパティーを追加します。 「新規」をクリックして、次のように「名前」「値」に入力してから、「OK」をクリックします。
      • 名前: java.awt.headless : true
      • 名前: org.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin : true
      • 名前: JAZZ_HOME : file:///JazzInstallDir/server/conf
    11. 「保存」をクリックして、マスター構成に直接保存します。
    重要: Solaris の場合のみ、次の Java コマンド行引数も追加してください。
    -XX:MaxPermSize=256m
    追加情報については、「IBM WebSphere Application Server V6.1 on the Solaris 10 Operating System」Redbook の第 2 章『Configuring a Solaris environment for WebSphere Application Server』を参照してください。
  4. Websphere を再始動して、Jazz アプリケーションをインストールします。
    次のコマンド行の例では、WASInstallDir は、WebSphere Application Server がインストールされているサーバー上の場所を表しています。
    • Windows では、WebSphere インストール・ディレクトリーのデフォルト値は以下のとおりです。
      C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer
      サーバーは、Windows では次のコマンドを使用して再始動できます。
      cd WASInstallDir¥bin 
      stopServer.bat server1 [for a secure server, include: -username {LDAP_User} -password {LDAP_Password}] 
      startServer.bat server1
    • Linux では、WebSphere インストール・ディレクトリーのデフォルト値は以下のとおりです。
      /opt/IBM/WebSphere/AppServer
      サーバーは、Linux では次のコマンドを使用して再始動できます。
      cd WASInstallDir/bin 
      ./stopServer.sh server1 [for a secure server, include: -username {LDAP_User} -password {LDAP_Password}] 
      ./startServer.sh server1
    1. WebSphere Application Server の管理コンソールを開きます。
    2. 「アプリケーション (Applications)」 > 「新規アプリケーションのインストール (Install New Application)」をクリックします。 (WebSphere Application Server 7.0.0.7 以降の場合は、「アプリケーション」 > 「新規アプリケーション (New Application)」 > 「新規エンタープライズ・アプリケーション (New Enterprise Application)」をクリックします。)
    3. 「新規アプリケーションへのパス (Path to new Application)」の下にある「ローカル・ファイル・システム (Local file system)」をクリックします。
    4. 「絶対パス (Full path)」に次のように入力します。
      JazzInstallDir/server/tomcat/webapps/jazz.war
    5. 「コンテキスト・ルート (Context Root)」を /jazz に設定して、 「次へ」をクリックします。
      注: この手順は、WebSphere Application Server 7.0.0.7 以降では、インストールの最後の方で表示されます。
    6. 「次へ」をクリックして、「新規アプリケーションのインストール (Install New Application)」の残りのステップを続行します。
    7. 「終了」をクリックします。
    8. jazz_war アプリケーションがインストールされたことを確認し、「保存」をクリックしてマスター構成に直接保存します。
    9. 「アプリケーション (Applications)」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」をクリックします。
    10. jazz_war の横にあるボックスを選択して、「開始」をクリックします。

      アプリケーションが正常に開始されたことを示す緑の矢印が表示されます。

      注: 残りの手順は、Rational Quality Manager にのみ該当します。
    11. 新規アプリケーションのインストール」ページに戻ります。
    12. ローカル・ファイル・システム上の help.war ファイルの場所までブラウズし、そのファイルを選択します。コンテキスト・ルートとして /help と入力してから、 「次へ」をクリックします。
      注: help.war ファイルは、JazzInstallDir¥server¥tomcat¥webapps¥help.war にあります。
    13. 「要約」画面が表示されるまで何度か「次へ」をクリックした後、「終了」をクリックして新規アプリケーションをインストールします。
    14. help_war アプリケーションがインストールされたことを確認し、「保存」をクリックして変更内容をマスター構成ファイルに保存します。
    15. 「アプリケーション (Applications)」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」をクリックします。
    16. 「help_war」を選択し、「開始」をクリックします。

次のタスク

Rational Team Concert ユーザーの場合は、セットアップ・ウィザードの実行のトピックに進んでください。 Rational Quality Manager の場合は、 トピック『WebSphere Application Server での LDAP の構成』に進み、次にトピック『Jazz Team サーバー・セットアップ・ウィザードの実行』に進みます。

このトピックに関して詳しくは、以下のリンクを参照してください。

http://jazz.net/library/techtip/95

https://jazz.net/wiki/bin/view/Main/WASSetupFAQ


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