基本的な高可用性構成のセットアップ

基本的な高可用性環境向けに、1 次サーバーとバックアップ・サーバーをセットアップして構成します。

IBM HTTP Server および Web サーバー・プラグインのインストールと構成

IBM® HTTP Server および Web サーバー・プラグインをインストールして構成するには、以下の手順に従ってください。
  1. IBM HTTP Server をインストールします。 http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/tins_webserver.htmlを参照してください。
  2. Web サーバー・プラグインをインストールします。http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/tins_webplugins.html を参照してください。
  3. Web サーバーとアプリケーション・サーバーを、別々のマシンに構成します (リモート)。http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/tins_webplugins_remotesa.html を参照してください。
  4. Web サーバーとクライアント間の伝送を保護するには、IBM HTTP Server で SSL を有効にします。 Guide to properly setting up SSL within the IBM HTTP Server を参照してください。

1 次サーバーおよびバックアップ・サーバーでの Jazz アプリケーションのインストールと構成

Jazz™ アプリケーション (WebSphere® Application Server 上の IBM Rational® Team ConcertIBM Rational Quality Manager など) の 2 つのインスタンスをインストールして構成する場合は、WebSphere Application Server のセットアップを参照してください。
要確認: サーバーは、一度に 1 つずつインストールします。 各サーバーは、その teamserver.properties で同じデータベースを参照します。 2 番目のサーバーのインストールを開始する前に、最初のサーバーがシャットダウンしていて、リポジトリーに接続されていないことを確認してください。

1 次サーバーおよびバックアップ・サーバーでの高可用性の構成

jazz.war アプリケーションは、通常は、単一のアプリケーション・サーバーをターゲットとしてインストールされます。 Web サーバーを導入する場合は、Web サーバー経由のルーティングを許可するように jazz.war アプリケーションを変更する必要があります。

アプリケーションを変更するには、次のようにします。
  1. WebSphere コンソールで、 「エンタープライズ・アプリケーション」の下にある jazz.war アプリケーションのリンクをクリックします。
  2. 「モジュールの管理 (Manage Modules)」を選択します。
  3. jazz.war アプリケーション・モジュールのチェック・ボックスを選択します。
  4. クラスターおよびサーバーのリストで、Web サーバーとアプリケーション・サーバーの両方を選択して、「適用」をクリックします。
  5. 「OK」をクリックし、「変更を保存 (Save changes)」をクリックします。
  6. jazz.war アプリケーションを再始動します。
1 次アプリケーション・サーバー上の Jazz アプリケーションを、jazz.war アプリケーションのセキュリティーをオフにするように再構成します。
  1. WebSphere Application Server にインストールされた WAR ファイルから、web.xml を変更します。
    ヒント: 場合によっては、 web.xml ファイルにアクセスするために WAR ファイルを一時ディレクトリーに解凍する必要があります。
  2. "CONFIDENTIAL" を 1 つずつ、"NONE" に変更します。
  3. WebSphere Application Server が稼働していることを確認して、ブラウザーを開き、https://localhost:9043/ibm/console/logon.jsp に移動します。
  4. 「アプリケーション」->「エンタープライズ・アプリケーション」ページに移動します。
  5. jazz_war アプリケーションを選択して、「更新 (Update)」をクリックします。
  6. 「単一ファイルの置換または追加 (Replace or add a single file)」を選択します。
  7. 「インストール済みアプリケーションのアーカイブ・ファイルで始まるパスを、置換または追加されるファイルに指定する (Specify the path beginning with the installed application archive file to the file to be replaced or added)」フィールドに、「jazz.war¥WEB-INF¥web.xml」と入力します。
  8. 「参照」をクリックして、手順 1 で変更した web.xml ファイルを選択します。
  9. 「次へ」をクリックして、アプリケーションが保存されるまで操作を続行します。
  10. 「アプリケーション」->「エンタープライズ・アプリケーション」ページに戻り、jazz_war アプリケーションを停止後、開始します。
1 次およびバックアップの Rational Jazz Team Server を、 全文索引で同じ場所を参照するように再構成します。索引を最新に保ち、1 次サーバーとバックアップ・サーバーのどちらからも使用できるようにするには、1 次サーバーとバックアップ・サーバーの両方で teamserver.properties の com.ibm.team.fulltext.indexLocation を更新して、共有ドライブに索引を格納するようにします。 1 次サーバーとバックアップ・サーバーの teamserver.properties ファイルで、以下のプロパティーを変更してください。
  • 以下のプロパティー値は、Windows® での一例です。
    com.ibm.team.fulltext.indexLocation=I\:/sharedIndexFolder/workitemindex
  • 以下のプロパティー設定は、Linux® での一例です。
    com.ibm.team.fulltext.indexLocation=/net/LinuxHost/sharedIndex/workitemindex

バックアップ・サーバーで非同期タスクをオフにする

稼働中の 2 つの Rational Jazz Team Server 間でデータの競合を避けるためには、バックアップ・サーバーで、非同期 (またはバックグラウンド) タスクをオフにする必要があります。
  1. バックアップ・サーバーの teamserver.properties ファイルに以下の行を追加します。
    com.ibm.team.repository.scheduler.migration.mode.enabled=true
  2. バックアップ・サーバーの jazz.war アプリケーションを再始動します。

Web サーバーの plugin_cfg.xml ファイルをアイドル待機用に編集する

WebSphere Application Server を、Web サーバー経由でアプリケーション・サーバーに依頼を経路指定するように構成するたびに、Web サーバーの plugin.xml は、そのアプリケーション・サーバーの接続情報で更新されます。 この時点では、plugin-cfg.xml ファイルの構成は一部しか行われていません。 構成を完了するためには、Web サーバーの plugin-cfg.xml の以下のセクションを置き換えてから編集します。 この plugin-cfg.xml ファイルは、Web サーバーの plugin¥config¥webserver1 フォルダーにあります (webserver1 は、 前述のセクション『IBM HTTP Server および Web サーバー・プラグインのインストールと構成』で Web サーバーに割り当てた名前です)。
<ServerCluster CloneSeparatorChange="false" GetDWLMTable="false" IgnoreAffinityRequests="true" LoadBalance="Round Robin" Name="RTC_basicHA_Cluster" RetryInterval="60" PostBufferSize="64" PostSizeLimit="-1" RemoveSpecialHeaders="true">
<Server LoadBalanceWeight="1" ConnectTimeout="0" ExtendedHandshake="false" MaxConnections="-1" Name="PrimaryNode01_server1" ServerIOTimeout="0" WaitForContinue="false">
<Transport Hostname="primary.hostname.company.com" Port="9080" Protocol="http"/>
</Server>
<Server LoadBalanceWeight="0" ConnectTimeout="0" ExtendedHandshake="false" MaxConnections="-1" Name="BackupNode01_server1" ServerIOTimeout="0" WaitForContinue="false">
<Transport Hostname="backup.hostname.company.com" Port="9080" Protocol="http"/>
</Server>
</ServerCluster>
<UriGroup Name="default_host_RTC_basicHA_Cluster_URIs">
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/jazz/*"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/snoop/*"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/hello"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/hitcount"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="*.jsp"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="*.jsv"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="*.jsw"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/j_security_check"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/ibm_security_logout"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/servlet/*"/>
<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/ivt/*"/>
</UriGroup>
<Route ServerCluster="RTC_basicHA_Cluster" UriGroup="default_host_RTC_basicHA_Cluster_URIs" VirtualHostGroup="default_host"/>

手動フェイルオーバー機能でのサーバー・セットアップの検証

WebSphere Application Server の手動フェイルオーバー機能を検証するには、Web サーバー上の plugin-cfg.xml ファイルを、PrimaryNode01 _server1 が LoadBalanceWeight ="0" で、BackupNode01_server1 が LoadBalanceWeight ="1" になるように編集します。plugin-cfg.xml ファイルを保存します。
重要: 「本当の」クラスター化およびロード・バランシングはまだサポートされていないため、1 次サーバーでもバックアップ・サーバーでも、LoadBalanceWeight を非ゼロにすることはできません。
  1. 1 次サーバーとバックアップ・サーバーがどちらもオンラインになっている場合は、WebSphere サンプルの Snoop サーブレットを実行して、依頼を処理しているサーバーの名前を取得します。
  2. Snoop サーブレットは、HTML ブラウザーで URL https://webserver/snoop を指定して呼び出します。
  3. 依頼情報に、ローカル・ホストとしてその依頼を処理しているホストが表示されます。ここでは、LoadBalanceWeight =1 のサーバーが表示されます。
  4. 1 次サーバーとバックアップ・サーバー間で LoadBalanceWeight の送受信をしてみて、Snoop サーブレット依頼を処理するサーバーをメモしておきます。

1 次サーバーでの障害の検出

高可用性を実現するためには、1 次サーバーがいつダウンするかを知っておく必要があります。 これは、この基本的な高可用性ソリューションには特に重要です。このソリューションが、1 次サーバーのバックアップ・サーバーへの自動フェイルオーバーに対応していないためです。

障害の発生したサーバーの検出プロセスは、重要でタイミングが大切なタスクです。 サーバーに障害が発生したことを示す要因は、ネットワークの問題、構成の問題、アプリケーションの過負荷、ユーザー・エラーなど、いくつかあります。 サーバー障害の検出にどのソリューションを選択しようと、できる限り即時にアラートが出るようにする必要があります。


フィードバック