Rational Build Agent のステップ・コマンドによる JCL の指定

Rational® Build Agent のステップ・コマンドの一部として JCL インラインを指定することが できます。この方法でジョブを実行依頼する場合は、ソース・データ・セットの HLQ などのような値を指定する際に置換パラメーターを 使用することができます。 これらのパラメーターは、ジョブの実行依頼の前に「ビルド定義」の「プロパティー (properties)」タブに指定した値で置き換えられます。

  1. COBOL コンパイルとリンク編集の結果のオブジェクト・デックとロード・モジュールが収められるデータ・セットを 定義していることを確認します。
  2. Rational Build Agent ビルド・エンジンを定義していることを確認します。
    注: Rational Build Agent ビルド・エンジンを検証するには、『ビルド・システム・データ・セットに含まれている JCL の実行依頼』に記載されたビルド・エンジンとビルド・エンジン ID ステップを完了する必要があります。
  3. Rational Team Concert™ for System z® クライアントを使用して、ビルド定義を作成します。
    1. 「チーム成果物」ビューの「ビルド (Builds)」ノードを右クリックし、 「新規ビルド定義」を選択します。
    2. 次へ」をクリックします。
    3. ビルド定義 ID を指定して、ビルド・テンプレートとして「Rational Build Agent」を選択します。
    4. 次へ」をクリックします。
    5. 「ビルド前コマンド行」ボックスをクリアして、「次へ」をクリックします。
    6. 「ビルド後コマンド行」ボックスをクリアして、「完了」をクリックします。
    7. 「概要」タブで、サポート・ビルド・エンジンとして「Rational Build Agent」を選択します。
    8. 「プロパティー」タブで、「HLQ」という名前の新規プロパティーを作成します。 このプロパティーが、ターゲット・ビルド・システムのソース・データ・セットと出力データ・セットで使用される高位修飾子を指定するために、JCL 全体で使用されます。
      1. 追加」をクリックします。
      2. プロパティー・タイプとして「ストリング」を選択し、「OK」をクリックします。
      3. 名前として「HLQ」を指定します。
      4. ターゲット・データ・セットの HLQ を入力し、「OK」をクリックします。
    9. 「Build Agent」タブについては、以下のように値を設定します。
      1. ホスト名」。ご使用のビルド・マシンの IP アドレスかホスト名を入力します。
      2. ポート」。5555、または「bfagent.conf ファイルの中に構成したポート番号を入力します。
      3. ユーザー名」。ターゲット・ビルド・マシン上のビルダーの z/OS® RACF® ユーザー ID を入力します。
      4. パスワード」と「確認パスワード」。z/OS RACF パスワードです。
    10. 以下のように、「ビルド・コマンド行」タブに値を指定します。
      1. このコマンド行を「コマンド入力 (Command input)」ボックスの中に入れます。.submitJCL コマンドに オプション「–c」を指定すれば、JCL をこのコマンドの一部として指定できるようになります。 表示されているどの「${HLQ}」も、「ビルド定義」の「プロパティー」タブで指定した値で 置き換えられます。コマンドの先頭にピリオドが付けられていることに注意してください。 この JCL のデータ・セット定義 (DD) ステートメントに、ご使用のターゲット・システムに適した値が組み込まれていることを 必ず確認してください。
        .submitJCL -c
        //HELLO    JOB ,NOTIFY=${HLQ}
        /*JOBPARM S=*
        // SET HLQ=¥'${HLQ}¥'
        //*                                                              
        //* COBOL COMPILATION                                            
        //*                                                              
        //COBOL    EXEC PGM=IGYCRCTL,PARM='NODECK,OBJECT,LIB'            
        //STEPLIB  DD DSN=COBOL.V4R1M0.SIGYCOMP,DISP=SHR                 
        //SYSIN    DD *                                                  
               IDENTIFICATION DIVISION.                                  
               PROGRAM-ID. HELLO.                                        
               PROCEDURE DIVISION.                                       
               MAIN.                                                     
                   DISPLAY 'HELLO, RTCZ.'.                               
                   STOP RUN.                                             
        /*                                                               
        //SYSLIN   DD DSN=&HLQ..SAMPLE.OBJ(HELLO),DISP=SHR               
        //SYSPRINT DD SYSOUT=*                                            
        //SYSUT1   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT2   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT3   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT4   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT5   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT6   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //SYSUT7   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //*                                                              
        //* LINKEDIT                                                      
        //*                                                               
        //LINKEDIT EXEC 
        PGM=IEWBLINK,PARM='LIST,LET,MAP,XREF,REUS,RENT'   
        //SYSLIN   DD *                                                    
        INCLUDE SYSLIB(HELLO)                                             
        NAME HELLO(R)                                                    
        /*                                                                
        //SYSLIB   DD DSN=&HLQ..SAMPLE.OBJ,DISP=SHR                          
        //    DD DSN=CEE.SCEELKED,DISP=SHR                           
        //SYSLMOD  DD DSN=&HLQ..SAMPLE.LOAD(HELLO),DISP=SHR                  
        //SYSPRINT DD SYSOUT=*                                            
        //SYSUT1   DD UNIT=SYSALLDA,SPACE=(CYL,(1,1))                     
        //*
      2. 作業ディレクトリーを、ビルド・マシンの完全修飾 USS パスで設定します。 ビルド・プロセスでは、このディレクトリーが作業ディレクトリーとして 使用されます。ビルドを要求する前にこのディレクトリーが存在しなければなりません。
    11. 保存」をクリックします。
    12. 以下の手順でビルドを要求します。
      1. 「チーム成果物」ビューで、ビルド定義を右クリックして選択し、 「ビルドの要求」を選択します。
      2. 実行依頼」をクリックします。
      3. ビルド・エンジンが要求を処理していない可能性があることを示すダイアログが表示された場合は、「OK」をクリックして要求を実行依頼します。
      4. 「ビルド」ビューで、状況を定期的に確認します。「更新」をクリックすれば、ビューが最新表示されます。
    13. ビルドが完了したら、「ビルド結果」をダブルクリックしてビルド・ログを表示します。

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