ジョブ・モニター構成ファイル BLZJCNFG

Job Monitor は、JES 関連サービスを提供します。Job Monitor の動作は、BLZJCNFG 内の定義によって制御することができます。

以下のサンプルに示すように、サンプルの Job Monitor 構成メンバーである hlq.SBLZSAMP(BLZJCNFG) をカスタマイズします。 U.S. コード・ページを使用する場合、コメント行はポンド記号 (#) で開始します。データ行にはディレクティブとそれに割り当てられた値のみを含めることができます。同じ行にコメントを記述することはできません。

注: 行った変更を有効にするには、BLZJMON 開始タスクをリスタートする必要があります。
HOST_CODEPAGE=IBM-1047
SERV_PORT=6716
TZ=EST5EDT
#_BPXK_SETIBMOPT_TRANSPORT=TCPIP
#CODEPAGE=UTF-8
#CONCHAR=$
#CONSOLE_NAME=JMON
#GEN_CONSOLE_NAME=OFF
#LIMIT_COMMANDS=NOLIMIT
#LIMIT_VIEW=USERID
#LISTEN_QUEUE_LENGTH=5
#MAX_DATASETS=32
#MAX_THREADS=200
#TIMEOUT=3600
#TIMEOUT_INTERVAL=1200
#SUBMITMETHOD=TSO
#TSO_TEMPLATE=BLZ.SBLZSAMP(BLZTSO)
HOST_CODEPAGE
ホスト・コード・ページです。 デフォルトは、IBM-1047 です。 ご使用のホスト・コード・ページに合わせて変更します。
SERV_PORT
Job Monitor のホスト・サーバーのポート番号です。 デフォルトのポートは、6716 です。
注: ポートを選択する前に、TSO コマンド NETSTAT および NETSTAT PORTL を使用して、ご使用のシステムでそのポートが使用可能かどうかを確認してください。
TZ
タイム・ゾーン・セレクターです。 デフォルトは、EST5EDT です。 デフォルトのタイム・ゾーンは、UTC +5 時間 (東部標準時 (EST) 東部夏時間 (EDT)) です。 自分の使用するタイム・ゾーンに合わせてこれを変更します。 その他の情報は、「UNIX® System Services コマンド解説書」(SA88-8641) に記載されています。

以下の定義はオプションです。 省略した場合は、以下で示しているデフォルト値が適用されます。

_BPXK_SETIBMOPT_TRANSPORT=<tcpip stack name>
使用する TCPIP スタックの名前を指定します。 デフォルトは、TCPIP です。 コメントを外し、要求された TCPIP スタック名 (関連する TCPIP.DATA 内の TCPIPJOBNAME ステートメントで定義されたスタック名) に変更します。
注: サーバーの JCL に SYSTCPD DD ステートメントをコーディングしても、要求スタックの親和性は設定されません。
CODEPAGE
ワークステーションのコード・ページです。 デフォルトは、UTF-8 です。 ワークステーションのコード・ページは UTF-8 に設定されており、通常、これを変更すべきではありません。 通貨記号など、NLS 文字に関する問題がある場合には、ディレクティブのコメントを外し、UTF-8 をワークステーションのコード・ページに合わせて変更する必要がある場合があります。
CONCHAR
JES のコンソール・コマンド文字を指定します。 CONCHAR のデフォルトは、JES2 の場合は CONCHAR=$、JES3 の場合は CONCHAR=* です。 コメントを外して、要求されたコマンド文字に変更します。
CONSOLE_NAME
ジョブに対するコマンド (Hold、Release、Cancel および Purge) の発行に使用する EMCS コンソールの名前を指定します。 デフォルトは、JMON です。 コメントを外し、以下のガイドラインに従って、希望のコンソール名に変更します。
  • CONSOLE_NAME は、2 文字から 8 文字の英数字のコンソール名か &SYSUID のいずれかにする必要があります。
  • コンソール名を指定した場合は、すべてのユーザーに対してその名前の単一のコンソールが使用されます。 その名前のコンソールがたまたま使用中であった場合、クライアントが発行したコマンドは失敗します。
  • &SYSUID を指定した場合は、クライアント・ユーザー ID がコンソール名として使用されます。 したがって、各ユーザーに対して異なるコンソールが使用されます。 その名前のコンソールがたまたま使用中であった場合 (例えば、ユーザーが SDSF ULOG を使用している場合など)、クライアントが発行したコマンドは、GEN_CONSOLE_NAME の設定によっては失敗する可能性があります。

どちらのコンソール名を使用した場合でも、コマンドを要求するクライアントのユーザー ID がコンソールの LU として使用され、syslog メッセージ IEA630I および IEA631 にトレースが残されます。

IEA630I OPERATOR console NOW ACTIVE,   SYSTEM=sysid, LU=id
IEA631I OPERATOR console NOW INACTIVE, SYSTEM=sysid, LU=id
GEN_CONSOLE_NAME
代替コンソール名の自動生成を有効または無効にします。 デフォルトは、OFF です。 代替コンソール名を有効にするには、コメントを外して、ON に変更します。

このディレクティブは、コンソール名として CONSOLE_NAME=&USERID およびユーザー ID が使用できない場合にのみ使用されます。

GEN_CONSOLE_NAME=ON の場合は、ユーザー ID に単一の数字が付加されて、代替コンソール名が生成されます。 0 から 9 の数字が使用されます。 使用可能なコンソールがない場合、クライアントが発行したコマンドは失敗します。

GEN_CONSOLE_NAME=OFF の場合、クライアントが発行したコマンドは失敗します。

注: 有効な設定値は、ON および OFF のみです。
LIMIT_COMMANDS
ユーザーが、選択した JES コマンド (Show JCL、Hold、Release、Cancel および Purge) を、どのジョブに対して発行できるのかを定義します。 デフォルト (LIMIT_COMMANDS=USERID) の場合、コマンドの発行対象は、ユーザーが所有するジョブに制限されています。 セキュリティー製品で許可されている場合に、すべてのスプール・ファイルに対してユーザーがコマンドを発行できるようにするには、このディレクティブのコメントを外して、LIMITED または NOLIMIT を指定します。
表 1. LIMIT_COMMANDS のコマンド許可マトリックス
  ジョブ所有者
LIMIT_COMMANDS ユーザー その他
USERID (デフォルト) 許可 不許可
LIMITED 許可 セキュリティー・プロファイルで明示的に認められている場合のみ許可
NOLIMIT 許可 セキュリティー・プロファイルで認められている場合、または JESSPOOL クラスがアクティブではない場合に許可
注: 有効な設定値は、USERIDLIMITED、および NOLIMIT のみです。
LIMIT_VIEW
表示可能な出力を定義します。デフォルト (LIMIT_VIEW=NOLIMIT) の場合、セキュリティー製品で許可されていれば、ユーザーはすべての JES 出力を表示することができます。出力に表示を限定するには、このディレクティブのコメントを外して、USERID を指定します。
注: 有効な設定値は、USERID および NOLIMIT のみです。
LISTEN_QUEUE_LENGTH
TCP/IP の listen キューの長さです。 デフォルトは、5 です。 IBM® ソフトウェア・サポートからの指示がない限り、変更しないでください。
MAX_DATASETS
Job Monitor がクライアントに返すスプール出力データ・セット (例えば、SYSOUTSYSPRINTSYS00001 など) の最大数です。 デフォルトは、32 です。 最大値は、2147483647 です。
MAX_THREADS
1 つの Job Monitor を同時に使用可能なユーザーの最大数です。 デフォルトは、200 です。 最大値は、2147483647 です。 この数値を大きくした場合は、Job Monitor のアドレス・スペースのサイズを大きくする必要がある場合があります。
TIMEOUT
クライアントとの相互作用がないためにスレッドが強制終了されるまでの秒単位の時間の長さです。 デフォルトは、3600 (1 時間) です。 最大値は、2147483647 です。 TIMEOUT=0 を指定すると、この機能が無効になります。
TIMEOUT_INTERVAL
タイムアウト検査の実行間隔を表す秒数です。 デフォルトは、1200 です。 最大値は、2147483647 です。
SUBMITMETHOD=TSO
TSO を使用してジョブを実行依頼します。 デフォルト (SUBMITMETHOD=JES) の場合、ジョブは JES に直接実行依頼されます。 TSO の SUBMIT コマンドを使用してジョブを実行依頼するには、このディレクティブのコメントを外して、TSO を指定します。 この方法を使用すると、TSO 出口を呼び出すことができますが、これにはパフォーマンス上の欠点があるため、お勧めできません。
注:
  1. 有効な設定値は、TSO および JES のみです。
  2. SUBMITMETHOD=TSO を指定する場合は、TSO_TEMPLATE も定義する必要があります。
TSO_TEMPLATE
TSO を使用してジョブを実行依頼するためのラッパー JCL です。 デフォルト値は、hlq.SBLZSAMP(BLZTSO) です。 このステートメントは、TSO による実行依頼のためのラッパーとして使用する JCL の完全修飾メンバー名を示します。 詳しくは、SUBMITMETHOD ステートメントを参照してください。
注:
  1. BLZ.SBLZSAMP(BLZTSO) に、サンプルのラッパー・ジョブが用意されています。 必要なカスタマイズについて詳しくは、このメンバーを参照してください。
  2. TSO_TEMPLATE は、SUBMITMETHOD=TSO も指定しない限り、有効になりません。

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