変更セットは、ファイル、フォルダー、およびコンポーネントに対する変更を、関連するグループごとに収集して、1 回の操作でフロー・ターゲット (ワークスペースまたはストリーム) に適用できるようにするリポジトリー・オブジェクトです。
変更セットは、Rational Team Concert™ ソース管理における変更の基本単位です。 任意のワークスペース、コンポーネント、またはストリームの内容は変更セットのコレクションとして表すことができ、最初の変更セットは、プロジェクトの初期セットのチェックイン時に作成されます。変更セットには、個々のファイルの内容に対する変更およびコンポーネントの名前空間に対する変更 (例えば、削除、名前変更、移動などの操作) を含めることができます。小規模な変更セットの場合は、単一のファイル内の数行を変更することになるでしょう。大規模な変更セットには、多くのファイルの内容に対する変更、ファイル名、フォルダー名、およびフォルダーの内容に対する変更が含まれることもあります。関連する変更をグループ化し、それらを 1 つの単位としてワークスペースまたはストリームに適用することにより、Rational Team Concert ソース管理は、変更がそのようなグループとしてまとめて行われるか、あるいはまったく行われないことを保証します。
1 つの変更セットには、複数のコンポーネントに対する変更を含めることはできません。変更セットには、チェックインされていない変更を含めることはできません。(そのような変更は、チェックインするか取り消すまで、コンポーネントの「未解決」フォルダーに累積していき、「保留中の変更」ビューに表示されます。)リポジトリー・ワークスペース内の各コンポーネントには、ゼロ個以上のアクティブな変更セットが含まれます。1 つのワークスペースに複数のコンポーネントがある場合は、コンポーネントごとに個別の変更セットが作成されます。
各変更セットは、1 つ以上のバージョン管理可能な項目 (リポジトリー・ワークスペース内のファイルまたはフォルダー) の「変更前」と「変更後」という 2 つの状態を記録します。「変更前」状態は、何らかの変更が行われる前の項目を表します。「変更後」状態は、すべての変更が行われ、変更セットに完了のマークが付けられた後の項目を表します。これら 2 つの状態の間でチェックインされた変更などの中間バージョンは、変更セットから取り出すことができません。ワークスペースまたはストリームに変更セットを適用すると、そのワークスペースまたはストリームに含まれているすべての項目が「変更前」状態から「変更後」状態に変化します。
コンポーネント内のファイルまたはフォルダーは、複数のアクティブ変更セットの一部にはできません。 アクティブな変更セットに含まれているファイルまたはフォルダーに対するすべての変更は、 変更セットが現行のものであるかどうかに関わらず、その変更セットの一部になります。 また、ファイルまたはフォルダーに対する変更は、 それを含んでいるアクティブ変更セットが完了するまでは、 明示的に新規変更セットにチェックインされません。
変更セットは、変更セットが存在していないワークスペースにファイルまたはフォルダーを最初にチェックインしたときに暗黙で作成されます。空の変更セットを明示的に作成し、項目をチェックインするか、開いている他の変更セットから項目を移動することにより、その変更セットに項目を追加することもできます。ワークスペース内のすべてのコンポーネントは、現行の変更セットという概念を持っています。この現行の変更セットは、デフォルトではすべてのチェックインが累積していく変更セットです。完了していない変更セットは、チェックイン、移動、取り消し、および除去などの操作によって変更でき、アクティブな変更セットであると言えます。アクティブな変更セットは不変でないため、他のリポジトリー・ワークスペースとは共用できません。 どのワークスペースにも、1 つのコンポーネントにつき多くのアクティブな変更セットを含めることができますが、現行の変更セットにできるのは 1 つのアクティブな変更セットだけです。
変更をチェックインするたびに、その変更はワークスペースの現行の変更セットの一部になります。特に指定しない限り、すべてのチェックインは、変更セットを完了するか、または別の変更セットを現行とするまで、この変更セット内に累積していきます。チェックイン先を (現行の変更セット以外の) 別の変更セットに変えることは可能ですが、特定の項目 (ファイルまたはフォルダー) への変更は、コンポーネントのアクティブな変更セットの 1 つにしか表示されません。項目がアクティブな変更セットの一部になると、その項目に対する変更はすべて、その変更セットがアクティブである限りその変更セット内で累積していきます。
アクティブな変更セットは、それを提出するか、それに完了のマークを付けるまで開いており、新しい変更を累積させることができます。変更セットを送信すると、その変更セットには自動的に完了のマークが付けられます。完了した変更セットを再度開くことはできません。変更セットが完了する前であればいつでも、個々の変更をその変更セットに移動したり、そこから取り出したりできます。変更は、既存の変更セット間、あるいは既存の変更セットと新規の変更セット間を移動させることができます。変更セットのメタデータ (名前やワークアイテムの関連など) は、その変更セットがアクティブであるか完了しているかには関係なく変更できます。これは、そのような変更によってワークスペースの構成が影響を受けることがないからです。
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