System z Jazz Gateway の概要

Jazz™ Gateway を使用すると、Rational Team Concert™ for System z® リポジトリーからワークアイテム番号と状況をプログラムで取り出すことができます。

Jazz Gateway を z/OS®、Windows®、Linux®、およびその他のプラットフォーム上でのサーバー・デーモンとして実行して、Jazz リポジトリーへの SSL 認証を実行します。これで、ワークアイテム XML を取得するため、REST URI にあるワークアイテム番号が Jazz リポジトリーに受け渡され、ワークアイテム状況または 完全なワークアイテム XML がクライアントに返されます。

Jazz Gateway が Jazz リポジトリーと通信する方法

Jazz Gateway サーバー・デーモンは、特定のポートで通信して、クライアント要求を取得します。z/OS 上で、System z Jazz Gateway のサーバー・ジョブを実行依頼することによって、これらを要求を行います。REXX クライアントを変更して特定のポートを指定することによって、クライアントと System z Jazz Gateway サーバー・デーモンがソケット接続を介して相互に通信できるようになります。

  1. REXX クライアントを呼び出すために、 スタンドアロンの EXEC などの REXX EXEC または SCLM ユーザー出口を使用して、以下のような必要なパラメーターをセットアップします。
    • userid
    • パスワード
    • Jazz リポジトリー URL
    • ポート番号
    • ワークアイテム番号
  2. REXX クライアントは、この情報を System z Jazz Gateway サーバー・デーモンに渡して、応答を待ちます。
  3. System z Jazz Gateway サーバー・デーモンは Jazz リポジトリーを認証し、ワークアイテム要求を REST URI で渡します。
  4. Jazz Gateway サーバーはワークアイテム情報を XML で戻して、サーバー・デーモンは以下のいずれかを実行します。
    • XML からワークアイテム状況を取り出します。
    • 完全な XML を REXX クライアントに渡して EXEC を呼び出します。

Jazz Gateway のインストール

Jazz Gateway は、z/OS 上に、System z 用のビルド・システム・ツールキット・コンポーネントの一部として SMP/E を使用してインストールされます。サポートされている分散プラットフォームにゲートウェイをインストールしたい場合、Jazz Gateway .zip ファイルを、jazz.net にある Rational Team Concert for System z の『All Downloads 』セクションからダウンロードする必要があります。

Jazz Gateway を UNIX および Windows にインストールするための前提条件
  • IBM Java Software Development Kit (SDK) 1.5 をインストールしておかなければなりません。
  • JAVA_HOME 環境変数は、Java 1.5 SDK が入っているディレクトリーに設定する必要があります。
  • java.exePATH に追加しておかなければなりません。
詳しくは、『Detailed System Requirements for the Rational Team Concert for System z 2.0 server environments』を参照してください。

UNIX での Jazz Gateway のインストール

Jazz Gateway を UNIX にインストールするには、次の手順を完了してください。
  1. Jazz.net にある Rational Team Concert for System z の『All Downloads』セクション (https://jazz.net/downloads/rational-team-concert-z/releases/2.0.0.2) で RTCz-JazzRestGateway-2.0.0.2.zip をダウンロードします。
  2. 以下の .jar ファイルを Jazz Gateway インストール・ディレクトリーで unzip します。
    • RTCz-JazzGateway-<buildID>.jar
    • log4j-1.2.12.jar
    • com.ibm.team.repository.common_1.0.1.I200909060153.jar
    • org.eclipse.osgi_3.4.3.R34x_v20081215-1030.jar
    • commons-httpclient-3.0.jar

Java による UNIX での Jazz Gateway の起動

Jazz Gateway を UNIX で起動するには、次の手順を完了してください。
  1. シェル・ターミナルをオープンします。
  2. ゲートウェイ・ファイルがインストールされているディレクトリーに移動します。
  3. 次のコマンドを入力してください。
    java -cp .¥RTCz-JazzGateway-<buildID>.jar;.¥log4j-1.2.12.jar;
    .¥com.ibm.team.repository.common_0.6.1.I200810072228.jar;.¥org.eclipse.osgi_3.3.2.R33x_v20080105.jar;.¥commons-httpclient-3.0.jar com.ibm.teamz.jazz.gateway.JazzGateway 6666 
    注: この例では、ゲートウェイが使用しているポート番号は 6666 です。
  4. CTRL+C でゲートウェイを停止します。

UNIX シェル・スクリプトの例

Jazz Gateway を停止および起動するためのシェル・スクリプトの例です。 JAVA_HOME および GTW_DIR の値を変更することによって、この例をご使用の環境に合わせてカスタマイズすることができます。
#! /bin/sh
#
# RTCzGateway-daemon:       Starts/stops the Jazz Gateway
#
#              
name="IBM Jazz Gateway"
export JAVA_HOME=<Java_sdk_directory>
export GTW_DIR=<Jazz_gateway_directory>

port=${2:-3456}
PID=GtwPid.$port
cmd="$JAVA_HOME/bin/java -classpath $GTW_DIR/RTCz-JazzGateway-I20090929-1150.jar:$GTW_DIR/log4j-1.2.12.jar:$GTW_DIR/com.ibm.team.repository.common_1.0.1.I200909060153.jar:$GTW_DIR/org.eclipse.osgi_3.4.3.R34x_v20081215-1030.jar:$GTW_DIR/commons-httpclient-3.0.jar com.ibm.teamz.jazz.gateway.JazzGateway $port"

Start() {

      if [ -f $PID ] 
      then
            echo "$name $port already started"
      else
            echo "Starting $name $port daemon... "
              $cmd >$PID.log 2>&1& 
            echo $! >$PID
   fi
}


Stop() {
      if [ -f $PID ] 
      then
                      echo "Shutting down $name $port daemon: "
            kill -9 `cat $PID`
            rm $PID
      else
                      echo "$name $port daemon not started "
      fi
}

Restart() {
      Stop
      Start
}

# See how we were called.
case "$1" in
    start)
      Start
   ;;
    stop)
      Stop
   ;;
    restart)
      Restart
   ;;
  *)
      echo $"Usage: $0 {start|stop|restart} <port_number>"
      exit 1
esac

exit $?
このスクリプトは、システム初期化スクリプトとして使用することができます。 Jazz Gateway がサポートされている UNIX または Linux プラットフォームごとに、このタイプの シェル・スクリプトの管理は異なります。 下の表には、システムごとのシステム初期化スクリプトの場所がリストされています。
システム 場所
AIX /etc/rc.d
Red Hat /etc/rc.d/init.d
SUSE /etc/init.d
Solaris /etc/init.d

Windows でのJazz Gateway のインストール

Jazz Gateway を Windows にインストールするには、次の手順を完了してください。
  1. Jazz.net にある Rational Team Concert for System z の『All Downloads』セクション (https://jazz.net/downloads/rational-team-concert-z/releases/2.0.0.2) で RTCz-JazzRestGateway-2.0.0.2.zip をダウンロードします。
  2. 以下の .jar ファイルを Jazz Gateway インストール・ディレクトリーで unzip します。
    • RTCz-JazzGateway-<buildID>.jar
    • log4j-1.2.12.jar
    • com.ibm.team.repository.common_1.0.1.I200909060153.jar
    • org.eclipse.osgi_3.4.3.R34x_v20081215-1030.jar
    • commons-httpclient-3.0.jar

Java による Windows での Jazz Gateway の起動

Jazz Gateway を Windows で起動するには、次の手順を完了してください。
  1. コマンド・プロンプト・ウィンドウをオープンしてください。
  2. ゲートウェイ・ファイルがインストールされているディレクトリーに移動します。
  3. 次のコマンドを入力してください。
    java -cp .¥RTCz-JazzGateway-<buildID>.jar;.¥log4j-1.2.12.jar;.¥com.ibm.team.repository.common_0.6.1.I200810072228.jar;.¥org.eclipse.osgi_3.3.2.R33x_v20080105.jar;.¥commons-httpclient-3.0.jar com.ibm.teamz.jazz.gateway.JazzGateway 6666 
    注: この例では、ゲートウェイが使用しているポート番号は 6666 です。
コマンド・ファイル startgw.cmd を使用して、ゲートウェイを起動することができます。 ゲートウェイを起動する前に、スクリプトで JAVA_HOME 変数を更新してください。

Windows サービスのセットアップの例

Jazz Gateway は Java アプリケーションです。そのため、Windows サービスとして実行するための直接的なサポートは組み込まれていません。 ただし、いくつかのサービス・ラッパーが使用可能です。 この例では、Java Service Launcher が使用されています。このユーティリティーは Rational Team Concert for System z の一部ではありませんが、オンラインで使用することができます。 この例を、使用するサービス・ラッパーに合わせて変更してください。

Java Service Launcher の構成

Jazz Gateway 用に Java Service Launcher (JSL) を構成するには、次の手順を完了してください。
  1. コマンド・プロンプトを開き、jsl.ini ファイルが入っている bin ディレクトリーに移動します。
  2. bin ディレクトリーで、次のように jsl.ini ファイルを編集します。
    • ゲートウェイによって使用されるポート番号を保管しておく、[define] セクションの変数を定義します。
      • PORT= gateway_port_number
    • ゲートウェイのインストール・ディレクトリーのパスを保管しておく、[define] セクションの変数を定義します。
      • GTW_DIR= gateway_directory
    • appnameservicenamedisplayname、および servicedescription を、たとえば IBM Jazz Gateway (%PORT%) のように、目的の名前および記述に変更します。
    • jrepath 設定を %JAVA_HOME% に設定します。
      注: .ini ファイルで、jrepath は、同じようなコメントがある [service] セクションではなく、[java] セクションに設定してください。
    • useconsolehandler 設定を true に設定し、ビルド・エンジンがログアウト後も継続して動作するようにします。
    • systemout 設定を、たとえば %GTW_DIR%¥gtw%PORT%.out.log に設定します。
    • systemerr 設定を、たとえば %GTW_DIR%¥lgtw%PORT%.err.log に設定します。
    • [java] セクションで、Java に受け渡す以下のパラメーターを追加します。
      • params = 4
      • param00 = -cp
      • param01 = %GTW_DIR%¥RTCz-JazzGateway-I20090929-1150.jar;%GTW_DIR%¥log4j-1.2.12.jar;%GTW_DIR%¥com.ibm.team.repository.common_0.6.1.I200810072228.jar;%GTW_DIR%¥org.eclipse.osgi_3.3.2.R33x_v20080105.jar;.¥commons-httpclient-3.0.jar
      • param02 = com.ibm.teamz.jazz.gateway.JazzGateway
      • param03 = %PORT%
  3. コマンド・プロンプトで jsl -debug を実行し、構成をテストします。 これにより、Jazz Gateway が実行されます。次のようなメッセージが表示されるはずです。
    Debugging IBM Jazz Gateway (gateway_port_number)
    Now starting JVM
    ControlHandler registered after JVM start
  4. エラーがあれば、先に進む前にそのエラーを修正します。
  5. systemout で設定したログ・ファイルを調べて、PORT 変数で指定されているポート番号を ゲートウェイが listen しているかどうかを確認します。
  6. CTRL+C でデバッグ・テストを終了します。

Windows サービスのインストール、および Jazz Gateway の起動

JSL Windows サービスをインストールし、Jazz Gateway を起動するには、次の手順を完了してください。
  1. コマンド・プロンプトで、jsl bin ディレクトリーに移動します。
  2. jsl -install を実行します。
  3. Windows サービスのコントロール・パネル (「スタート」>「ファイル名を使用して実行」> services.msc) を開きます。
  4. IBM Jazz Gateway サービス (または .ini ファイルで指定した名前) を見つけます。
  5. 右クリックして「開始」を選択します。
  6. ビルドを要求し、ビルド・エンジンがビルド要求を正常に処理していることを確認します。
  7. 初期セットアップの後、.ini ファイルに starttype=auto が設定されているため、システム・ブート時にサービスは自動的に開始します。
注: .ini ファイルの設定を変更したい場合、まずサービスを停止してから、アンインストールする (下の説明を参照) 必要があります。 その後で、.ini ファイルに変更を加え、サービスをインストールしてください。

Jazz Gateway サービスの停止

Jazz Gateway サービスを停止するには、次の手順を完了してください。
  1. Windows サービスのコントロール・パネル (「スタート」>「ファイル名を使用して実行」> services.msc) を開きます。
  2. IBM Jazz Gateway サービス (または .ini ファイルで指定した名前) を見つけます。
  3. 右クリックして「停止」を選択します。

Windows サービスのアンインストール

JSL Windows サービスをアンインストールするには、次の手順を完了してください。
  1. Windows サービスのコントロール・パネル (「スタート」>「ファイル名を使用して実行」> services.msc) を開きます。
  2. IBM Jazz Gateway サービス (または .ini ファイルで指定した名前) を見つけます。
  3. 右クリックして「停止」を選択します。
  4. コマンド・プロンプトで、jsl bin ディレクトリーに移動します。
  5. jsl -remove を実行します。
関連情報
rtczscen2gate.html
t_rtcz_gatewaypw.html