UPIA モデル

UML プロファイル・ベースの統合化アーキテクチャー (UPIA) モデルは、特殊な要素を使用してエンタープライズ・アーキテクチャーおよび複合システム・アーキテクチャーを表す、UML モデルのタイプの 1 つです。

UPIA モデルを使用すると、総合的なエンタープ ライズ・アーキテクチャーを開発し、企業の任務を達成するために必要なシステムを分析、設計、およびデプロイすることができます。 モデルの下位レベルのエンタープライズ・アーキテ クチャーを洗練する際、開発するサービス指向アーキテクチャー (SOA) を、企業戦略に一致したものにすることができます。

UPIA は、IBM® Rational 統合アーキテクチャー・モデリングおよび管理 (IAM2) ソリューションの不可欠な部分を成しています。IAM2 では UPIA を主要なモデリング・ツールとして使用し、非常に厳密なモデリング・プロセスを組み込みます。これによって、一般的なビジネス・アーキテクチャー・レポートや米国国防総省アーキテクチャー・フレームワーク (DoDAF) 製品の発行が可能になります。

UPIA プロファイル

UPIA モデルに適用される UPIA プロファイルには、UPIA モデル要素の所有権および UPIA 要素間の関係を制限する、250 を超えるオブジェクト制約言語 (OCL) の制約が含まれています。 ステレオタイプを手動作成して標準 UML 要素に適用し、UPIA 要素を表すことができますが、制約があるために、検証時に多数のエラーが発生することがあります。 UPIA モデリング・フィーチャーには、有効な要素所有権および UPIA 要素間の関係を作成可能な、固有の UPIA モデル要素ツールおよび関係ツールが用意されています。

IBM® Rational® UML モデリング製品 の現行バージョンの UPIA プロファイルは、このフィーチャーの以前のバージョンで使用されていたプロファイルから派生したものです。モデリング製品の以前のバージョンで作成されたモデルを開くと、モデルは UPIA プロファイルの最新バージョンへ自動的に更新されます。モデルを保存する前に、要素およびステレオタイプに対する変更を確認することができます。 更新されたプロファイルを使用して一度保存されたモデルを、古いバージョンの UML モデリング製品で開くことはできません。

UPIA モデルのテンプレート

UPIA モデリング・プロジェクトを作成する際、3 つのテンプレートから選択することができます。 テンプレートにはプロジェクトに必要な構造の一部が用意されているため、モデル開発にかかる時間を短縮することができます。 この構造は、使用するモデリング・スタイルに適するように変更できます。 さらに、いくつかのテンプレートには、その構造に UPIA 要素を取り込めるようにする方法を示すサンプルが含まれています。サンプルを参照する必要がなくなったら、モデルから削除できます。

UPIA ブランク・モデル このテンプレートでは、新規プロジェクトおよび UPIA プロファイルが適用された UML モデルを作成します。 UPIA モデルには、最小限必要な構造が含まれています。
UPIA エンタープライズ・モデル このテンプレートでは、エンタープライズ・アーキテクチャーの定義用に構造化された新規プロジェクトおよび UPIA モデルを作成します。 このモデルにはパラレル Architecture Description 階層のサンプルが含まれており、操作概念、戦略、システム、およびその他のビューをモデリングするための、ステレオタイプが適用されたパッケージおよびその他の要素が含まれています。このサンプルでは、作成可能な要素タイプとそれらへの接続方法を例示しています。
UPIA ソリューション・モデル このテンプレートでは、アーキテクチャー・ソリューションを定義するために構造化された新規 UPIA モデルを作成します。このモデルには、データを論理的なグループ (ビジネス・モデル、IT およびシステム・モデル、戦略モデルなど) に分離するパッケージ階層が含まれています。

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