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演習 2: サービス候補を表す機能の作成

この内容は、バージョン 7.5.4 以降にあてはまります。サービス・モデルでは、サービス候補は機能により表されます。 一部の機能は優先順位付けがなされ、さらに設計が進められ、将来的に実装されます。

機能パッケージおよび総括ダイアグラムの作成

ここでは便宜上、このチュートリアルで作成したモデル要素を保存するパッケージを作成します。 Service モデルでメイン・ダイアグラムを使用して、これらのパッケージの概要を示すことができます。 この演習では、機能を保存するパッケージを作成します。機能はサービス候補とも呼ばれます。
  1. 「メイン」という名前のダイアグラムを開きます。「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、MyProject プロジェクトの Diagrams フォルダーの「Services」を展開し、「メイン」をダブルクリックします。 チュートリアルのこの時点では、ダイアグラムは空です。
  2. ダイアグラム・エディター内で右クリックし、「UML の追加」 > 「パッケージ」とクリックします。
  3. 新規パッケージの名前を「capabilities」とします。 次の図のように、ダイアグラムに capabilities パッケージが含まれるようになりました。
    capabilities という名前の UML パッケージ
  4. 「ファイル」 > 「保存」とクリックします。
  5. プロジェクト・エクスプローラー」ビューの、プロジェクトの Models フォルダーで、Services モデルを展開して、capabilities パッケージのコンテンツを表示します。これは、次の図のようになります。
    capabilities パッケージのコンテンツ
  6. capabilities パッケージで、「メイン」という名前のダイアグラムを開きます。この演習の次のパートでは、このダイアグラムを使用して他の機能を作成し、機能の概要を示します。

パレットのサービス・ドロワーの使い方

モデルのダイアグラムを開くと、パレットを使用してそのダイアグラムに要素を追加できるようになります。これは、次の図のようになります。
パレットのサービス・ドロワー

パレットからダイアグラムに項目を追加するには、パレットで項目をクリックし、カーソルをダイアグラム内の任意の場所にあて、ダイアグラムをクリックして要素を作成します。

パレットで使用できるドロワーと項目は、ダイアグラムの種類、モデルに適用されるプロファイル、およびユーザー設定によって異なります。

パレットのサービス・ドロワーは、SoaML プロファイルが適用されているサービス・モデルでダイアグラムを開くと使用できるようになります。 サービス・ドロワーには、モデリング・サービス用のほとんどの種類の要素が含まれています。また、次の図のように、いくつかのセクションが含まれています。
パレットの項目 表示
機能
パレットのサービス・ドロワーの機能スタック
サービス・インターフェース
パレットのサービス・ドロワーのサービス・インターフェース・スタック
参加者
パレットのサービス・ドロワーの参加者スタック
ポート
パレットのサービス・ドロワーのポート・スタック
提供インターフェース (要求インターフェースも含む)
パレットのサービス・ドロワーの提供インターフェース・スタックと要求インターフェース・スタック
データ・タイプ
パレットのサービス・ドロワーのデータ・タイプ・スタック

機能の作成

このチュートリアルでは、レーンおよびビジネス・プロセス全体 (プール) を、Invoicing、Scheduling、Shipping、および Purchasing という名前のサービス候補としてモデル化します。
capabilities メイン・ダイアグラムを開いておく必要があります。
ここでは、4 つの機能を作成します。
  • 3 つの機能は、Invoicing、Scheduling、および Shipping というビジネス・プロセスのレーンを表します。
  • Purchasing という機能は、ビジネス・プロセス全体を表します。

機能を作成するには、以下のようにします。

  1. パレットで、「サービス」の下にある「機能」を展開し、「BPMN 要素からの機能」をクリックします。
    ヒント: ダイアグラム内の何もない場所を右クリックし、「サービス・モデリングの追加」 > 「BPMN 要素からの機能」とクリックすることでも、機能を作成できます。
  2. カーソルをダイアグラム内の何もない場所に置きます。この操作を行うと、次の画像のようなものが表示されます。これは、作成する要素のタイプを示します。
    パレットの要素を使用した機能の作成
  3. ダイアグラムをクリックします。次の画像のような、「要素の選択」ウィンドウが開きます。
    「要素の選択」ウィンドウ
  4. 次のようにして、Invoicing 機能を作成します。
    1. 要素の選択」ウィンドウで、「MyProject」 > 「Business Process.bpmx」 > 「コラボレーション」 > 「Purchasing」とクリックし、「Invoicing」をクリックします。Invoicing レーンは、新しいサービス候補が派生する BPMN 要素です。
    2. 各新規オペレーションにリンクを作成」チェック・ボックスをクリアします。
    3. 新規機能/サービス・インターフェースにリンクを作成」チェック・ボックスを選択します。 このチュートリアルでは、機能自体への追跡可能性リンクを作成しますが、各操作には作成しません。
    4. OK」をクリックします。
    5. Invoicing」という名前が表示されるので、それを受け入れます。これは、レーンの名前から自動的に決定されます。 次の画像に示すように、新しい機能がモデルとダイアグラムに作成されます。
      新しい Invoicing 機能
  5. Invoicing 機能の操作を絞り込みます。操作とその名前は、選択したレーンにあるタスクの名前により決定されます。 このチュートリアルでは、Process Invoice 操作が必要なく、他の操作の名前をプロジェクトの命名標準に沿ったものに変更して、操作の内容をより分かりやすく反映したものにする必要があるとします。ダイアグラム・エディターの Invoicing 機能で、以下のようにします。
    1. Process Invoice 操作を右クリックし、「モデルから削除」をクリックします。選択内容を確認するプロンプトが出されたら、「はい」をクリックします。
    2. Initiate Price Calculations 操作をクリックし、「initiatePriceCalculation」という名前に変更します。
    3. Handle Shipping Price 操作をクリックし、「completePriceCalculation」という名前に変更します。
    次の画像に、更新された Invoicing 機能を示します。
    更新された Invoicing 機能
  6. Scheduling レーンに機能を作成するには、ステップ 12、および 3 を繰り返します。ただし、ステップ 3 では、「Invoicing」ではなく、「Scheduling」を選択します。
  7. Scheduling 機能で、操作の名前を「requestProductionScheduling」と「sendShippingSchedule」に変更します。 次の画像に、更新された Scheduling 機能を示します。
    更新された Scheduling 機能
  8. Shipping レーンに機能を作成するには、ステップ 12、および 3 を繰り返します。ただし、ステップ 3 では、「Invoicing」ではなく、「Shipping」を選択します。
  9. Shipping 機能で、操作の名前を「requestShipping」と「processSchedule」に変更します。 次の画像は、更新された Shipping 機能を示します。
    更新された Shipping 機能
  10. ダイアグラム・エディターで、3 つの機能をダイアグラム中央に水平に並べます。
  11. プロセス全体を表す機能を作成するには、ステップ 12、および 3 を繰り返します。ただし、ステップ 3 では「Invoicing」ではなく、レーンの親ツリー・ノードである「Purchasing」を選択します。
  12. Purchasing 機能で、次の画像に示すように、「processPurchaseOrder」という名前の操作のみが含まれるように操作を削除して名前を変更します。
    更新後の Purchasing 機能
  13. ダイアグラム・エディターで、次の画像に示すように、Purchasing 機能を他の 3 機能の上部、中央に配置します。
    ダイアグラム・エディターで、他の 3 機能の上に配置された Purchasing 機能
  14. ダイアグラム・エディターで、Purchasing 機能から他の 3 機能それぞれへの使用法関係を作成します。
    1. 次の図のようにコネクター・ハンドルが表示されるまで、カーソルを Purchasing 機能に重ねます。
      機能を接続する接続ハンドル
    2. 外向きのハンドルを、他の機能の 1 つにドラッグします。関係のタイプの一覧で、「使用法の作成」を選択します。 関係を表す、新しい «use» 接続が機能間に作成されます。
    3 つの使用法関係をすべて作成したダイアグラムは、次の図のようになります。
    Purchasing 機能から、Invoicing、Scheduling、および Shipping の各機能への使用法関係を含む機能図
    「プロジェクト・エクスプローラー」ビューにおけるプロジェクトは、次の図のようになります。
    MyProject プロジェクトのコンテンツ: capabilities フォルダーに 4 つの機能すべてが含まれている
  15. 「ファイル」 > 「保存」とクリックします。
  16. 各機能が派生する BPMN 要素を見つけるには、ダイアグラム・エディターで機能を右クリックし、「ナビゲート」 > 「移動先 URL リンク」とクリックします。例えば、このステップで Invoicing 機能を作成した場合は、「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、BPMN モデルの Invoicing レーンが選択されます。追跡可能性リンクは、各機能の作成時に自動的に作成されます。
capabilities メイン・ダイアグラムを閉じます。
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