UML でのインスタンス指定

UML モデルでのインスタンス指定は、モデル化されたシステム内のインスタンスを表す要素です。モデル内の分類子をインスタンス化すると、作成されたインスタンス指定は、エンティティーのスナップショットのように、ある時点におけるモデル化されたシステム内のエンティティーを表します。 複数のインスタンス指定 (それぞれのスナップショットごとに 1 つ) を作成することで、時間の経過に伴ってエンティティーに加えられた変更をモデル化することができます。

インスタンス指定は、エンティティーに関する以下の情報を包含することができます。

分類子と同じように、インスタンス指定にはスロットと呼ばれる属性があります。 インスタンス指定は、その分類子のそれぞれの構造特性 (継承した特性を含む) ごとに 1 つのスロットを持つことができます。 スロットに対して有効な型が定義されている場合には、インスタンス指定内の各スロットの値を指定することができます。

以下の図には、Member という名前のクラスが表示されています。 そのクラスには、ID と Name の 2 つの属性があります。 ID 属性の型は Integer で、Name 属性の型は UnlimitedNatural です。

以下の図には、2 つのスロットおよび値を持つ、対応するインスタンス指定が示されています。ID スロットの値は 1 で、Name スロットの値は John Q Public です。


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