Rational System Architect から Rational モデリング製品へのデータの統合の制限

このコンテンツは、バージョン 7.5.1 以降に適用されます。製品間でデータを統合する前に、統合の制限を理解する必要があります。

以下の表は、Rational® System Architect のデータの Rational モデリング製品へのインポートの制限を要約しています。

制限 説明
クラス図 Rational モデリング製品で、UML クラス図に無効な記号が含まれます。
この問題は、以下のいずれかの理由により発生します。
  • 対応するセマンティック要素が Rational System Architectからエクスポートされていない。
  • Rational モデリング製品では、インポート機能が対応する要素を解釈できないので、その要素をインポートしない。これは、Rational モデリング製品が同等のセマンティック要素および記号をサポートしている場合でも、発生する場合があります。

問題を解決するためには、Rational モデリング製品で、ダイアグラムから記号を削除します。

ダイアグラムの外観 クラス図およびユースケース図をインポートするとき、Rational モデリング製品Rational System Architect からの UML の定位置属性を無視します。

ダイアグラムを Rational モデリング製品にインポートした後、サイズ、色、およびフォントなどのその他の記号属性は Rational モデリング製品からの UML 値をデフォルトに設定します。

ダイアグラム表記 Rational モデリング製品では、UML アクティビティー図、シーケンス図、およびコミュニケーション図に、Rational System Architect からインポートするダイアグラムと同じ要素が含まれません。

デフォルトでは、UML アクティビティー図、シーケンス図、およびコミュニケーション図は正規です。インポート機能は空のダイアグラムを作成し、初めてダイアグラムを開く時、これにデータが取り込まれることになります。したがって、デフォルト図のレイアウトは Rational System Architect のダイアグラムのレイアウトと一致しない場合があります。また、すべての Rational System Architect のダイアグラム表記 (注記など) が欠落しています。

ライフライン Rational モデリング製品では、UML のライフラインにおける制御フォーカスと、Rational System Architect のライフラインにおける制御フォーカスは一致しません。

Rational モデリング製品では、ライフライン用の制御フォーカスは、対応する相互作用が所有するセマンティック要素であり、シーケンス番号を計算するアルゴリズムで使用されます。Rational System Architect では、制御フォーカスの記号は、単にダイアグラムに追加できる表記です。

マージにおける問題 Rational System Architect のクラス図またはユースケース図を Rational モデリング製品にインポートするとき、エラーを受け取る場合があります。
「マージ」ウィンドウで、提案されている変更を検討し、モデル内の特定のダイアグラムを使用する方法、およびどの情報をダイアグラムが示すかを考慮します。これらの要因により、Rational System Architect からクラス図またはユースケース図をインポートするときに、以下の方法のうちどれを使用するかが決まります。
  • 「マージ」ウィンドウで、提案されている変更を受け入れる。マージが完了した後、エラーについての情報を「問題」ビューで確認し、問題を手動で修正します。
  • 「マージ」ウィンドウで、クラス図またはユースケース図への提案された変更を選択しない。マージが完了した後に、クラス図またはユースケース図を手動で更新し、「マージ」ウィンドウに表示されていた変更に相当する情報を反映します。

詳細情報を「問題」ビューで確認してください。

メッセージ Rational モデリング製品のメッセージ・シーケンス番号は、Rational System Architect からのシーケンス番号と一致しません。

シーケンス番号を計算するアルゴリズムが異なるために、この不一致が発生します。Rational モデリング製品では、相互作用が所有するセマンティック要素を使用してシーケンス番号を計算することしかできません。Rational System Architect では、シーケンス番号を計算することも、明示的に設定することもできます。

ネストされたダイアグラム ネストされたダイアグラムが、Rational System Architect からエクスポートされない場合があります。

この問題を解決するには、Rational System Architect で、「エクスプローラー」タブを開き、エクスポートする複数の要素 (ルート・パッケージおよび欠落したダイアグラムなど) を選択します。

操作 UML 操作のすべてのパラメーターが「in」方向型を指定します。

Rational System Architect は &、*、および const などの言語固有の修飾子を使用しますが、データが Rational モデリング製品にインポートされるとき、これらは解釈されません。

この問題を解決するには、Rational モデリング製品の「プロパティー」ビューで、方向パラメーターを選択し、それを正しい方向に変更します。

ポート いくつかのポートおよびポート・リンクは、Rational モデリング製品の UML モデルにインポートされません。

Rational System Architect では、«actor» および «interface» ステレオタイプが適用されるクラス上にポートを作成できますが、Rational モデリング製品では、アクターおよびインターフェース要素はポートを所有できないので、関連するポート・リンクはインポートされません。

シーケンス図 シーケンス図では、Rational System Architect からの定位置データが無視されます。

Rational モデリング製品は、Rational System Architect のシーケンス図からの定位置データを無視します。Rational モデリング製品では、ダイアグラムにデータが自動的に取り込まれて、基礎となる UML 相互作用が含むセマンティック要素を反映します。レイアウトを調整するには、ダイアグラム内の空スポットを右クリックして、「すべて整列」をクリックします。ダイアグラム要素を手動で整列させることもできます。

XML ファイル データを Rational モデリング製品にインポートするとき、元の XML ファイルが存在しているのがバージョン管理下にあるプロジェクト内である場合、一時 XML ファイルをバージョン管理下に置くようにというプロンプトを受け取る場合があります。

ユーザーは、インポート・プロセス中に作成される、元の XML ファイルの一時的な変更バージョンであるファイルについて、このプロンプトを受け取ります。インポート・プロセスが完了するときに、このファイルは削除されます。このプロンプトを受け取った場合、「ソース管理に追加」ウィンドウで、「キャンセル」をクリックします。このウィンドウが開くのを防ぐには、バージョン管理下にないワークスペース・プロジェクトにエクスポート・ファイルを移動します。

以下の表は、Rational モデリング製品からのデータのエクスポートの制限を要約しています。

制限 説明
依存関係 UML の依存関係が、Rational System Architect をエクスポートしていないかのように、表示されます。

Rational System Architect では、各依存関係に定義またはセマンティック要素がありますが、依存関係のクライアントとサプライヤーは依存関係が描かれたダイアグラムでのみ定義されます。Rational モデリング製品からダイアグラムをエクスポートできません。

Rational System Architect では、Rational モデリング製品で行われた変更をインポートするとき、既存の依存関係は影響を受けません。Rational モデリング製品で作成された依存関係については、Rational System Architect の対応するダイアグラムにこれらの依存関係を手動で追加する必要があります。

Rational モデリング製品で作成または変更されたダイアグラムは、エクスポートされません。

Rational モデリング製品のエクスポート機能は、ダイアグラムをサポートしていません。データを Rational System Architect にインポートするとき、アクティビティー図およびシーケンス図を含め、ダイアグラムを手動で追加または更新する必要があります。

ポート・リンク UML データを Rational System Architect にインポートして戻す際、ポート・リンクは、関連するポートを所有しているクラスがダイアグラムに追加されている場合、表示されません。

これは Rational System Architect の既知の問題です。


フィードバック