Rational Quality Manager 実行変数

IBM® Rational® Quality Manager を使用して機能テスト・スクリプトを実行する場合、Rational Quality Manager のテスト・スイート、テスト・ケース、またはテスト・スクリプトに関連する機能テスト・スクリプト内でパラメーターの変数を作成できます。これらの変数は実行変数と呼ばれ、機能テスト・スクリプトに渡して再生中に使用することができます。

Rational Quality Manager テスト・ケースを実行すると、作成された実行変数を機能テスト・アダプターが取得して、機能テスト・スクリプトに渡して再生中に使用されます。実行変数の値は、コマンド行プロンプトから、またはテキスト・ファイルやワークシートから提供できるほか、関連付けられたテスト・スイート、テスト・ケース、またはテスト・スクリプトからも提供できます。機能テスト・スクリプトに渡される実行変数の詳細は、Rational Quality Manager の「実行結果 (Execution Results)」ページの「実行変数 (Execution Variable)」タブに表示されます。

例えば、機能テスト・スクリプト内のユーザー名やパスワードなどのデータの値をログに記録するには、ユーザー名やパスワードの変数を Rational Quality Manager または機能テスト・スクリプトに作成できます。関連付けられたテスト・ケースを Rational Quality Manager で実行すると、機能テスト・アダプターはユーザー名の変数とパスワードの変数を取得し、それらを再生時に機能テスト・スクリプトに提供します。ユーザー名とパスワードとの実行変数の値は、コマンド行プロンプト、コンマ区切り値 (CSV) ファイル、またはテキスト・ファイルで指定できます。 値は、関連付けられたテスト・スイート、テスト・ケース、またはテスト・スクリプトにも指定できます。ユーザー名とパスワードの変数の詳細は、Rational Quality Manager の「実行結果 (Execution Results)」ページの「実行変数 (Execution Variable)」タブに表示されます。 ユーザー名とパスワードの値はログに表示されます。

注: 実行変数を使用することにより、パラメーターをテスト・スクリプト・レベル、テスト・ケース・レベル、またはテスト・スイート・レベルで渡すことができます。 詳細だけを特定のスクリプトに渡すには、スクリプトの testMain() メソッドに対する引数も使用できます。詳しくは、Rational Quality Managerスクリプト引数を参照してください。
注: 実行変数機能は、Rational Quality Manager バージョン 3.0.1 でのみ使用可能です。Rational Quality Manager バージョン 3.0.1 のインフォメーション・センターへは http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/clmhelp/v3r0m1/index.jsp からアクセスできます。

変数の読み取り

Rational Quality Manager テスト・ケースまたはテスト・スクリプトを実行すると、機能テスト・アダプターはテスト・ケースまたはテスト・スクリプト用に作成された実行変数を読み取り、それを機能テスト・スクリプト再生エンジンに渡します。 機能テスト再生エンジンは、Rational Quality Manager テスト・ケースまたはテスト・スクリプトに関連付けられた機能テスト・スクリプトに変数を提供します。 再生時に、機能テスト・スクリプトはその変数を使用し、変数の値を取得します。

機能テスト・スクリプトを使用して再生中に Rational Quality Manager 実行変数を読み取ることができるようにするために、対象の機能テスト・スクリプトを変更する必要があります。 次のコードは IVariablesManager API に提供されています。
IVariablesManager vm=getVariablesManager()
機能テスト・スクリプトを使用して再生中に Rational Quality Manager 実行変数のパラメーター名を読み取ることができるようにするために、対象の機能テスト・スクリプトを変更する必要があります。次のコードは IParameter API に提供されています。
IParameter name = vm.getInputParameter("name")

変数の作成

関連付けられた機能テスト・スクリプト内に実行変数を作成することができます。

機能テスト・スクリプト内に実行変数を作成するために、次のコードが IVariablesManager API に提供されています。
IVariable <var name> = vm.createOutputVariable("<var name>", "<var value>");

変数の変更

Rational Quality Manager で作成された実行変数を、テスト・スイート、テスト・ケース、またはテスト・スクリプト内で変更することができます。機能テスト・スクリプトで作成された実行変数を変更することができます。
注: Rational Quality Manager で作成された実行変数は機能テスト・スクリプトで変更できませんが、読み取りのみ可能です。
機能テスト・スクリプトで以前に作成された実行変数を変更するために、次のコードが IVariable API および IVariablesManager API に提供されています。
<var name>.setValue("<new var value>");
vm.setOutputVariable(<var name>);

テスト・スイートのテスト・ケース

テスト・スイートのテスト・ケースの場合、テスト・ケースの機能テスト出力変数 (もしあれば) は、テスト・スイートの次のテスト・ケースの入力変数として提供されます。

スタンドアロン・モードでの Rational Functional Tester

Rational Functional TesterRational Quality Manager なしのスタンドアロン・モードで動作している場合、実行変数はコマンド行、テキスト・ファイルまたはワークシートから読み取り可能です。

Rational Functional Tester がコマンド行から実行変数とその値を読み取れるようにするには、-var 拡張を使用します。例えば、次のように入力します。
<playbackcmd> -var "username=user1;password=pass1"
Rational Functional Tester がテキスト・ファイルまたはワークシートから実行変数とその値を読み取れるようにするには、-varfile 拡張を使用します。例えば、次のように入力します。
<playbackcmd> -varfile <file containing values>
テキスト・ファイルまたはワークシートには、変数名と値の組が 1 行に 1 つずつ指定されるようにする必要があります。 コンマ区切り値で指定されると、それらは単一値として処理されます。

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