CICS での Debug Tool の始動

このトピックでは、Debug Tool を始動するために使用できるさまざまな方法を比較するとともに、それぞれの方法について説明します。ここでは、以下のタスクが完了していることを前提としています。

CICS で Debug Tool を始動する方法の比較

CICS で Debug Tool を始動するには、いくつかの異なるメカニズムが使用できます。各メカニズムには異なる利点がありますが、それらを以下に列挙します。

プログラムがこれらのいくつかの方法を使用する場合、優先順位は言語環境プログラムにより決定されます。言語環境プログラムランタイム・オプションの優先順位については、 「z/OS 言語環境プログラム プログラミング・ガイド」を参照してください。

DTCN を使用した CICS での Debug Tool の始動

DTCN プロファイルが存在し、CICS プログラムが開始すると、Debug Tool はプログラムのリソースがプロファイルと一致しているかどうかを確認するためにリソースを分析します。Debug Tool が一致を検出すると、Debug Tool はそのプログラムに対してデバッグ・セッションを開始します。複数のプロファイルが存在する場合、Debug Tool はプログラムと一致するリソース数が最も大きいプロファイルを選択します。2 つのプログラムの一致リソース数が等しい場合、Debug Tool はどちらか古い方のプロファイルを選択します。

作業を始める前に、CICS プログラムの準備で説明されているとおりに CICS プログラムが準備されていることを確認してください。

CICS のもとで DTCN を使用して Debug Tool を始動させるには、以下の手順を実行してください。

  1. 画面制御モードを選択した場合、「表示 ID (Display Id)」フィールドで指定した端末で DTSC トランザクションを開始してください。
  2. CICS プログラムを実行します。Debug Tool が DTCN プロファイルと一致するタスクを識別すると、Debug Tool は始動します。画面制御モードを選択した場合、DTSC トランザクションが実行中の端末で Enter を押して、Debug Tool と接続してください。

DTCN によって開始された CICS デバッグ・セッションの終了

プログラムのデバッグを終了した後、再度 DTCN を使用して、PF6 を押してデバッグ・プロファイルを 削除してから PF3 を押して終了し、デバッグ・プロファイルをオフにします。ロード・モジュールから EQADCCXT を除去する必要はありません。むしろ、次に Debug Tool を始動する必要があるときのために、そのまま残しておくのがよいでしょう。

例: デバッグを行うために Debug Tool が CICS プログラムを選択する方法

例えば、以下の 2 つのプロファイルがあると仮定します。

PROG1 が USER1 によって実行される場合、プロファイル A が使用されます。

この状態になった場合、エラー・メッセージがシステム・コンソールに送られ、このメッセージには追加のリソースを指定する必要がある旨が示されます。上記の例では、各プロファイルでユーザー ID と CU リソースの両方を指定する必要があります。

このトピックで説明している内容に関して詳しくは、以降のトピックを参照してください。

CADP を使用した CICS プログラムでの Debug Tool の始動

作業を始める前に、CICS プログラムの準備で説明されているとおりに CICS プログラムが準備されていることを確認してください。

CICS のもとで CADP を使用して Debug Tool を始動させるには、以下の手順を実行してください。

  1. 画面制御モードを選択した場合、「表示 ID (Display Id)」フィールドで指定した端末で DTSC トランザクションを開始してください。
  2. CICS プログラムを実行します。Debug Tool が CADP プロファイルと一致するタスクを識別すると、Debug Tool は始動します。画面制御モードを選択した場合、DTSC トランザクションが実行中の端末で Enter を押して、Debug Tool と接続してください。

このトピックで説明している内容に関して詳しくは、以降のトピックを参照してください。

CEEUOPT を使用した CICS での Debug Tool の始動

アプリケーションを実行するたびに、言語環境プログラムが Debug Tool を始動するように要求するには、CEEUOPT モジュールに適切な TEST ランタイム・オプションを指定してアセンブルします。CEEUOPT モジュールをライブラリーにリンク・エディットし、ユーザー・アプリケーションをリンクする時に、リンク・エディット・オプション に INCLUDE LibraryDDname(CEEUOPT-MemberName) ステートメントを追加するだけです。アプリケーション・プログラムがロード・ライブラリーに置かれると (必要であれば NEWCOPY されると)、プログラム実行のたびに Debug Tool が始動します。

Debug Tool は、指定した TEST ランタイム・オプションで定義されたモード (通常は単一端末モード) で実行されますが、基本コマンド・ファイルとログ・ファイルを提供し、端末をまったく使用しないこともできます。

Debug Tool を始動するには、単にアプリケーションを実行するだけです。プログラムのデバッグを終了したときには、TEST ランタイム・オプションを含む CEEUOPT を除去することを忘れないでください。

このトピックで説明している内容に関して詳しくは、以降のトピックを参照してください。

コンパイラー指示を使用した CICS での Debug Tool の始動

プログラムでコンパイル指示が処理されると、Debug Tool は単一端末モードで始動します (この方法は、単一端末モードだけをサポートします)。

このトピックで説明している内容に関して詳しくは、以降のトピックを参照してください。