Rational Developer for System z

ローカル・インクルード・プリプロセッサーの使用

Rational® Developer for System z® にはローカル・インクルード・プリプロセッサーが含まれています。これによって、PL/I ディレクティブの %INCLUDE または COBOL COPY ステートメント以外のインクルード・ディレクティブを使用して、外部ソース・ファイルをプログラムに取り込むことができます。

始める前に

ローカル・インクルード・プリプロセッサーを使用する前に、ローカル・プロパティー・グループを作成し、それをローカル PL/I ソース・ファイルまたはローカル・プロジェクトに関連付けておく必要があります。

このタスクについて

ローカル・インクルード・プリプロセッサーは、Rational Developer for System z インストール・パスの bin ディレクトリーにあります。Windows の場合、ファイル名は PPINCL01.EXE です。Linux の場合、ファイル名は PPINCL01 です。
ローカル・インクルード・プリプロセッサーは、個々の PL/I プログラムとともに使用することも、1 つ以上の PL/I プログラムを含むローカル z/OS® プロジェクトとともに使用することもできます。 また、単体で使用することも、複数プリプロセッサーのビルド操作の一部として使用することもできます。
  • インクルード・プリプロセッサーが、コンパイル前に呼び出される唯一のプリプロセッサーである場合、入力ファイルは、構文検査または依存関係の表示操作の対象として選択された COBOL または PL/I プログラムです。
  • プロジェクトをビルドするためにインクルード・プロセッサーが呼び出されると、プロジェクト内の COBOL または PL/I の各プログラムが処理され、コンパイルされます。 この場合、入力ファイルは、処理される現在の COBOL または PL/I ソースです。
  • インクルード・プリプロセッサーが複数プリプロセッサー操作の一部として呼び出され、前のプリプロセッサーの後に呼び出されると、インクルード・プリプロセッサーに対する入力ファイルは、前のアクティブ・プリプロセッサーからの出力ファイルになります。 このファイルは、前のアクティブ・プリプロセッサーの「プリプロセッサー出力ファイル名」入力フィールドにリストされているものです。 複数プリプロセッサー操作のセットアップについて詳しくは、複数のローカル・プリプロセッサーの使用を参照してください。

ローカル・インクルード・プリプロセッサーを使用するには、以下のようにします。

手順

  1. リソースまたはプロジェクトに関連するプロパティー・グループのプロパティー・グループ・エディターを開き、PL/I ページに移動します。
  2. 左のリストから、「ローカル・プリプロセッサー」をクリックし、「ローカル・プリプロセッサー」ページを開きます。
  3. プロパティー・グループに新規ローカル・プリプロセッサーを追加するには、「新規」をクリックします。
  4. ローカル・プリプロセッサー」ページの「プリプロセッサー・オプション」セクションにあるフィールドを完成させます。
    プリプロセッサー記述
    「インクルード・プリプロセッサー」のように、説明を入力します。
    プリプロセッサー名 (完全修飾)
    インクルード・プリプロセッサーの絶対パス名を入力します。${INSTDIR} 変数を使用して、Rational Developer for System z インストール・ディレクトリーを指すようにすることができます。この変数は、インクルード・プリプロセッサーを検出するために使用されます。
    プリプロセッサー引数
    インクルード・プリプロセッサーは、以下の引数を使用することができます。
    • TRACE(ON|OFF) ワークステーションで、このオプションは TPF リモート・コンソールに追加出力を行います。390 システムでは、このオプションは追加の JES 出力を行います。この出力は、IBM® 技術サポート担当者によって使用されることを目的としたものです。これによって、不必要な出力量が増え、パフォーマンスが低下するため、通常の開発手順では使用しないでください。 問題判別のために IBM 技術サポート担当者に連絡を取る必要がある場合は、この出力をメールにコピーすることができます。 このオプションのデフォルトは TRACE(OFF) です。このオプションが指定されていない場合は、デフォルト値が使用されます。
    • FORMAT(ON|OFF) ワークステーションおよび 390 システムで、このオプションは、エラー・メッセージに対して生成された XML の可読性を変更します。 FORMAT(ON) に設定すると、ステートメント表は 6 列で読み取られるようになり、この結果、XML ファイルの可読性が上がります。このオプションを設定すると、XML ファイル構文解析のパフォーマンスが大幅に下がるため、操作に要する時間がより長くなります。 このオプションのデフォルトは FORMAT(OFF) です。 このオプションが指定されていない場合は、デフォルト値が使用されます。
    • NOCOPY (ON|OFF) ソースに COPY REPLACE ステートメントが入っている場合、インクルード・プリプロセッサーは COPY REPLACE ステートメントの処理をサポートしません。プリプロセッサーはコピー・ファイル内のストリングを置換せず、COPY REPLACE ステートメントで指定されたメンバー名も検出しません。この問題を回避するには、NOCOPY(ON) プリプロセッサー・オプションを使用します。このオプションは -INC および ++INCLUDE ステートメントの処理を許可しますが、COPY ステートメントおよび %INCLUDE ステートメントはインクルード・プリプロセッサーでは処理されません。それらのステートメントは、プリプロセッサーの後にコンパイラーによって処理されます。

      ソースに COPY ステートメントと引用符またはアポストロフィで囲んだメンバー名が含まれている場合、インクルード・プリプロセッサーはそれらのステートメントの処理をサポートしません。この問題を回避するには、NOCOPY(ON) プリプロセッサー・オプションを使用します。このオプションは -INC および ++INCLUDE ステートメントの処理を許可しますが、COPY ステートメントおよび %INCLUDE ステートメントはインクルード・プリプロセッサーでは処理されません。それらのステートメントは、プリプロセッサーの後にコンパイラーによって処理されます。

    Linux 固有の情報 Linux プラットフォームでは、小括弧ではなく中括弧 { } を使用してプリプロセッサー・オプションを指定してください (例えば、TRACE{ON} や FORMAT{ON} のように)。

    プリプロセッサー出力ファイル名
    プリプロセッサー出力に使用するファイル名を指定します。このオプションを省略すると、出力ファイル名が生成されます。
    エラー・フィードバックのサポート
    このチェック・ボックスを選択すると、プリプロセッサーによって生成されたエラーがログに記録されます。 このチェック・ボックスを選択すると、「エラー・フィードバック XML ファイル名」フィールドが使用可能になります。このオプションはデフォルトで使用可能になっています。
    エラー・フィードバック XML ファイル名
    エラー・フィードバック用に生成される XML ファイルの非修飾名を指定します。 このオプションを省略すると、エラー・フィードバック XML ファイル名が生成されます。
    環境変数 (set ステートメント)
    プリプロセッサーに渡される環境変数を指定します。 このフィールドには、SYSLIB の値が含まれていますが、インクルード・ファイルを含むフォルダーを指すように、この値を変更する必要があります。 SYSLIB 環境変数のパス長さは、4 K に制限されます。長さが 4 K を超えてもエラー・メッセージは発行されませんが、4 K より大きい SYSLIB ステートメントは、インクルード・プリプロセッサー・プログラムで構文検査操作が異常終了する原因になることがあります。

    Linux Linux の場合、export SYSLIB=/root/project1/includes のようにエクスポート・ステートメントを使用して環境変数を設定します。


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