NMAKE は、記述ファイル内部で特別な規則を規定する疑似ターゲットをいくつか事前定義しています。
構文: .SILENT : dependents...
この疑似ターゲットは、単一の記述ブロックについて、実行されたコマンドの表示を抑制します。/S オプションを指定すると、すべての記述ブロックで、実行されたコマンドの表示を抑制します。
コマンド表示の抑制 (/S) を参照。
構文: .IGNORE : dependents...
この疑似ターゲットは、単一の記述ブロックについて、プログラムから戻された終了コードを無視します。/I オプションを指定すると、すべての記述ブロックで、プログラムから戻された終了コードを無視します。
終了コードの無視 (/I) を参照。
構文: .SUFFIXES : extensions...
この疑似ターゲットは、従属ファイルの指定されていないターゲット・ファイルをビルドする必要がある場合に NMAKE が処理を試みる対象の、ファイル拡張子を定義します。NMAKE は、現行ディレクトリー内で、ターゲット・ファイルと同じ名前で <extensions...> に含まれる拡張子を持つファイルを探します。NMAKE がこのようなファイルを見つけ出した場合、推論規則がこのファイルに適用されるのであれば、NMAKE はそのファイルをターゲットの従属ファイルとして扱います。
.SUFFIXES 疑似ターゲットは、次のように事前定義されています。
.SUFFIXES : .obj .exe .c .asm
このリストに拡張子を追加するには、.SUFFIXES : の後に新規の拡張子を記述して指定します。例えば次のように記述することによって、PL/I ソース・ファイル用の推論規則を作成することができます。
.SUFFIXES: .pli
リストをクリアするには、次のように指定します。
.SUFFIXES:
.SUFFIXES で指定された拡張子に対してのみ、推論規則が適用されます。拡張子が .SUFFIXES リスト内で指定されていない場合、NMAKE は推論規則を無視します。