ILINK コマンド、続いて、一連のオプション、ファイル名、またはディレクトリーをスペース文字またはタブ文字で区切って指定します。
リンク時の考慮事項
出力ファイルの名前は、/OUT オプションを使用して指定できます。マップ・ファイルの名前は、/MAP オプションを使用して指定できます。
ユーザーが指定したライブラリーに加えて、リンカーは、デフォルトで、コンパイル時にオブジェクト・ファイル内に定義した PL/I ランタイム・ライブラリーを検索します (LIBSを参照してください)。
ユーザーが指定したディレクトリーは、LIB 環境変数に設定されているディレクトリーよりも先に、リンカーの検索パスの一部となります。詳しくは、検索規則および ディレクトリーの指定を参照してください。
オブジェクト・ファイルは、ワイルドカード文字を使用して複数指定できます。例えば、あるディレクトリー内のすべてのオブジェクト・ファイルを指定するには、*.OBJ を使用します。
リンカーは、ファイルの拡張子を想定しません。 拡張子なしにファイル名を指定すると、リンカーは、拡張子を付けずに、その名前のみでファイルの検索を行います。 リンカーは、ファイルを発見できなかった場合、リンクを停止します。
例
以下のコマンドは、FUN.OBJ、TEXT.OBJ、TABLE.OBJ、および CARE.OBJ というオブジェクト・ファイルをリンクします。リンカーは、ライブラリー・ファイル XLIB.LIB とデフォルト・ライブラリー内で、未解決の外部参照を検索します。実行可能ファイルには、その名前が指定されていないため、最初のオブジェクト・ファイルのファイル名とデフォルトの拡張子 .EXE を採用して、FUN.EXE という名前が付けられます。リンカーは、FUNLIST.MAP というマップ・ファイルも生成します。
ilink /MAP:funlist fun.obj text.obj table.obj care.obj xlib.lib
以下のコマンドは、ファイルの MAIN.OBJ、GETDATA.OBJ、および PRINTIT.OBJ を MAIN.EXE という名前の実行可能ファイルにリンクし、MAIN.MAP という名前のマップ・ファイルを生成します。
ilink /MAP main.obj getdata.obj printit.obj
Windows では、同じコマンドが、GETDATA.DLL からエクスポートされる機能を指定するエクスポート・ファイル GETDATA.EXP 追加して、少し違った形式を取ります。
ilink getdata.obj printit.obj /OUT:getdata.dll /DLL getdata.exp