NMAKE は、構文の中で以下の句読文字を使用します。
| ( | ) | # | $ | ^ | \ |
| { | } | ! | @ | - |
これらの文字のいずれかをコマンドで使用しても、NMAKE によって解釈されないようにするためには、その文字の前に脱字記号 (^) を使用します。
次に例を示します。
BIG^#.PLI
これは、次のように扱われます。
BIG#.PLI
脱字記号を使用すると、記述ファイル内にリテラル改行文字を記述することができます。この機能は、次の例のようなマクロ定義で役立ちます。
XYZ=abc^<ENTER> def
これは、XYZ マクロに C スタイルのストリング abc¥ndef を割り当てたときの効果と同じ効果が得られます。この効果は、行を継続するために円記号 (¥) を使用したときの効果とは異なるため、注意してください。円記号の次に記述された改行文字は、スペースに置き換えられます。
NMAKE は、脱字記号の後に、構文で使用する文字が記述されていない場合、脱字記号を無視します。引用符の中で使用されている脱字記号は、エスケープ文字として扱われません。
エスケープ文字は、従属ブロックのコマンド部分では使用できません。