Rational Developer for System z バージョン 7.6.1

リリース 7.5 のフィーチャー

Rational® Developer for System z® リリース 7.5 では、以下の新機能が追加されました。

Application Deployment Manager

Application Deployment Manager には、以下の新規フィーチャーが含まれています。
  • CICS® リソースの表示と管理を行うための CICS TS Explorer。
  • 完全に新規のリソース定義エディター UI が、CICS 対話式 UI (CRD エディター) に代わって使用されます。 新しいリソース定義エディターは、単一のマニフェスト内で複数の CICS リソース定義を定義するために使用されます。その後、マニフェストに含まれるリソース定義は、即時にインストールするか、システム・プログラマーによって後で処理するためにエクスポートできます。
  • CICS リソース定義のデフォルト値を定義し、許可を更新するために、新しいシステム・プログラマー管理ユーティリティーが使用されます。

BMS エディター

BMS エディターには、以下の新規フィーチャーが含まれています。
  • コメントを BMS フィールド要素に関連付け、コピーブック内にコメントを自動生成する機能が BMS エディターに追加されました。

デバッガー

PTF for APAR PK53826 を適用すると、Debug Tool V8.1 で以下のフィーチャーを使用できます。
  • TCP/IP アドレスに IPv6 フォーマットを指定できるようになりました。
Debug Tool V8.1 では、以下のフィーチャーを使用できます。
  • Debug Tool はコンパイル済み言語デバッガーで単一ソケット接続タイプのみをサポートするようになりました。TEST ランタイム・オプションの VADTCPIP& および TCPIP& サブオプションは、どちらも単一ソケット接続を開始します。
  • Debug Tool では、デバッグ・セッションで使用するコード・ページを指定するために、EQAOPTS オプション・ファイルに CODEPAGE というオプションが追加されました。この新しいオプションは、フルスクリーン・モードとリモート・デバッグ・モードのコード・ページの指定に役立ちます。
  • デフォルトのポートが 8001 に変更されました。
  • コンパイル済み言語デバッガーのデバッグ・コンソールを通じて、SET DEFAULT LISTINGS コマンドを入力できるようになりました。
  • リモート・デバッグ・モードで、設定ファイル、グローバル設定ファイル、およびコマンド・ファイルを使用できるようになりました。
  • リモート・デバッガーのインターフェースが拡張され、変数のフィルター操作ができるようになりました。この改良点の詳細については、リモート・デバッガーのオンライン・ヘルプを参照してください。

エンタープライズ・サービス・ツール EST-XSE

エンタープライズ・サービス・ツールには、以下の新規フィーチャーが含まれています。
  • 単一サービス・プロジェクト用:

    • 複数の COBOL 言語構造からの複合 XSD 生成のサポート。
    • ボトムアップの「新規サービス・インターフェースの作成」開発シナリオで、IMS™ の複数セグメントのメッセージ処理プログラム (MPP) を Web サービスとして使用可能にします。
    • サービス・インターフェース情報およびカスタマイズを提供するために、サービス仕様定義のソース注釈を使用可能にします。
    • Application Deployment Manager (ADM) 統合を追加し、エンタープライズ・サービス・ツール・コンポーネントによって生成される CICS リソースをユーザーが定義/インストール/スキャンできるようにします。
    • PL/I ベースの IMS コールアウト生成のためのミート・イン・ミドル・シナリオ。
    • 最新バージョンの CICS Web サービス・アシスタントとの互換性を得るための更新。XML の解釈変換 (コンパイル変換は利用不可) を利用する COBOL のトップダウンおよびボトムアップの Web Services for CICS シナリオの場合、CICS Web サービス・アシスタントの以下の新規フィーチャーが、バッチ・プロセッサー・オプションおよび単一サービス・プロジェクト・ツール GUI を通じて使用可能です。
      注: PL/I の場合、これらの新規フィーチャーは、XML の解釈変換を利用するボトムアップの CICS Web サービス・シナリオに対してのみサポートされます。
      • すべてのマッピング・レベルおよびランタイム・レベルで、新しいパラメーター SYNCONRETURN を DFHLS2WS (解釈変換およびベンダー/コンパイル変換の両方) および DFHWS2LS に使用できます。
      • 新しいマッピング・レベルの 2.1 と、ランタイム・レベルの 2.1 が使用可能です。これらのレベル (またはそれ以上) では、以下の新規パラメーターが使用可能です。
        • INLINE-MAXOCCURS-LIMIT (DFHWS2LS に使用可能)
        • XML-ONLY (DFHWS2LS に使用可能)
        マッピング・レベル 1.2 およびそれ以上では、以下が使用可能です。
        • CHAR-VARYING パラメーターの新しいデフォルト値、CHAR-VARYING=COLLAPSE (DFHLS2WS に使用可能)
        • CHAR-VARYING パラメーターの新しい値、CHAR-VARYING=BINARY (DFHLS2WS に使用可能)
    • 多次元配列を含んでいるデータ記述からの PL/I コンバーター生成のサポート。
    • エンタープライズ・サービス・ツール・プロジェクトでミート・イン・ミドル・シナリオ (既存のサービス・インターフェースへのマップ) をユーザーが開発できるようにします。
    • よく使用されるインターフェース・エレメントの組み込みと参照を、エンタープライズ・サービス・ツールのユーザーが行えるようにします。
    • エンタープライズ・サービス・ツール・プロジェクトでの WebSphere® Service Registry and Repository (WSRR) アクションのサポート。
    • Web サービス・バインディング (WSBind) ファイル・エディターの追加。
    • 単一サービスのエンタープライズ・サービス・ツール・プロジェクトで、エンタープライズ・サービス・ツール成果物をリモート・システムに生成できるようにします。
    • 標準に準拠した空白処理を実装する、XML スキーマと、言語構造から XML へのコンバーターを生成します。
    • Enterprise COBOL バージョン 4 リリース 1 での、COBOL XML から言語構造へのコンバーターの z/OS® XML システム・サービス・パーサーのサポート。
    • PL/I コンバーターで使用可能になった双方向処理 (オプション)。
    • CICS コマンドを含んだ PL/I ソースを処理する機能。
  • サービス・フロー・プロジェクト用:
    • マッピング機能の向上。
      • 新しいマッピング・エディターは、マッピング・ルーチンおよび変換の動的検査機能を備えています。
      • また、新しいマッピング・エディターは、単一サービス・プロジェクトおよびその他の IBM® ツールで使用されるマッピング・エディターと共通したルック・アンド・フィールを備えています。
    • While ノード、Switch ノード、およびマッピングの変換と条件に関する ESQL の統合の向上。
      • ESQL 編集は、動的 ESQL 検査およびコンテンツ・アシストをサポートします。
      • ESQL 式はフロー・ファイル内に保管されるので、ESQL モジュールおよび .esql ファイルが必要ありません。
    • メッセージ定義の向上。
      • 基本タブにより、フロー・メッセージ・エディターでストリング型、整数型、または浮動小数点型の変数を簡単に作成できます。
    • フローの記録の向上。
      • ユーザーは、既存のすべての呼び出しノード上で新規ブランチを記録および付加できます。
      • 「フロー記録の開始」アイコンは常に使用可能になっており、認識されない画面のためにフロー記録が自動的に停止されることはありません。
      • 「抽出」アクションおよび「挿入」アクション用。
        • 「抽出」アクションまたは「挿入」アクション用にフィールドが選択されると、ビジュアル・フィードバックが提供されます。
        • ユーザーは意図せずに誤ったフィールドを選択した場合、「アウトライン」ビューを使用して進行中の記録を編集することにより、回復できます。
        • 「EST のヒント (EST Tips)」ウィンドウは、詳細とガイダンスを提供します。
    • 生成プロパティー・エディター用。
      • エディターは、最大 COMMAREA サイズを自動的に計算します。
      • 入力フィールドの隣のエディター域に、アウトライン・ツリーが開きます。
    • 「ランタイム・コードの生成」ウィザード用。
      • ウィザードは Application Deployment Manager コンポーネントと統合されています。
      • ユーザーは、ウィザードが開かれている間、CICS 主接続への接続を構成できます。
      • ウィザードは、JCL テンプレートがカスタマイズされていない場合、警告を出します。
    • テストとロギングの向上。
      • 「クライアント・リクエスターの生成」は、CICS クライアント・テスト・プログラムの COBOL ソース・コード・モジュールを生成します。このプログラムは、COMMAREA での LINK またはチャネルでの LINK を使用して、CICS サービス・フロー・ランタイムを通じてサービス・フローを呼び出します。
      • サービス・フロー・プロジェクト・ツールは、Rational Developer for System z のロギング・システムを使用するようになりました。
    • 新しいファイル拡張子により、ファイルの識別が容易になりました。
    • 自動マイグレーション機能は、サービス・フロー・プロジェクトを以下の旧レベルから現行レベルにマイグレーションします。
      • Rational Developer for System z V7.0 および 7.1
      • WebSphere Developer for zSeries® バージョン 6.0

File Manager

Rational Developer for System z File Manager は、テンプレート・エディターを提供するようになりました。このエディターは、COBOL コピーブックまたは PL/I インクルードに基づいてテンプレートを生成する機能を備えています。また、このテンプレート・エディターは、動的テンプレートの作成機能とテンプレート情報の編集機能も提供します。これにより、Rational Developer File Manager ユーザーは、フォーマット済みデータ・エディターでデータ・セットを編集するときに使用可能なフォーマット基準とフィルター基準を詳細に制御できます。

検索/置換機能が改良され、現行データ・セット内の任意の場所で結果を検出/置換できるようになりました。検索を実行すると、検索/置換機能は最初に、現行データ・ウィンドウで、そのウィンドウ内の最後のレコードに到達するまで検索を行います。検索が現行ウィンドウの終わりに到達すると、ユーザーには、現行ウィンドウの外部でデータ・セットの残りの部分について検索を続行するオプションが与えられます。

Rational Developer for System z File Manager バージョン 7.5 には、以下のフィーチャーもあります。
  • IBM File Manager をバッチで実行する代わりに、IBM File Manager サーバーに接続するためのサポート。これにより、Rational Developer File Manager の編集セッションに必要となるイニシエーターの数を最小化できます。
  • File Manager 接続の IPv6 サポート。

zAPG

zAPG には、以下の新規フィーチャーが含まれています。
  • UML から COBOL への処理。これはデータ構造とプログラムのモデリングに役立ち、その後、それらのモデルを使用した COBOL ソース・コードの生成に役立ちます。このモデリングから開発までの処理では、 Rational Software Architect プラットフォームと Rational Developer for System z プラットフォームの両方が使用されます。 RSA 生成モデルの Eclipse モデリング・フレームワーク (EMF) 表現をエクスポートした後、Developer for System z にインポートして、COBOL を生成できます。
  • 新しい VSAM/QSAM ウィザードを使用して、VSAM ファイルか QSAM ファイル、またはその両方へ入出力を行う新しい COBOL プログラムを作成できるようになりました。生成されたプログラムは、VSAM および QSAM データ・セットにアクセスするアプリケーションを開発するための良好な基盤を提供します。ほとんどすべての場合、何らかの変更が必要です。

新しい拡張機能: Rational Developer for System z は、COBOL のモデリングの機能を使用可能にする拡張機能を提供します。この拡張機能は、Rational Software Architect によってインストールされます。この機能を使用するには、「UML Profiles for COBOL Development」拡張機能をダウンロードし、インストールします。詳細については、RSA の資料を参照してください。

zIDE

zIDE には、以下の新規フィーチャーが含まれています。
  • 関連シンボル・テーブル (AST) に基づいた COBOL 用のコンテンツ・アシスト。AST は、COBOL ソースをツリー構造として表します。このコンテンツ・アシストは、SQL や CICS などの組み込み言語をサポートしています。このフィーチャーは、コピーブックのサポートも提供します。
  • 拡張 COBOL エディターは、以下を行うように機能拡張されました。
    • 制限付きの意味チェック機能を備えたリアルタイムの構文チェック。例えば、未解決の参照をチェックします。
    • 「宣言を開く」アクション。これは、データ項目、セクション、または段落の参照から、それに対応する宣言にナビゲーションするのに役立ちます。
    • 特定の段落またはセクションの実行階層をナビゲートするためのビューを表示する「実行階層を開く」アクション。
    • データ項目、段落、およびセクションに対して作動する「名前変更」リファクタリング。
    • ソースから不要なノイズ語を除去する「ノイズ語を除去」リファクタリング。
  • 1 つのサーバーが複数のクライアントにサービスを提供し、ワークロード・バランシングのために複数のサーバーが保守される単一プロセス RSE サーバー。この RSE サーバーの変更により、スケーラビリティーと始動パフォーマンスが強化されます。
  • シームレスなオンライン/オフライン・プロジェクト動作を提供する統合されたプロジェクト開発モデル。これにより、ClearCase®、SCLM、CARMA などのソース・コード管理プログラムによるプロジェクトの統合を強化し、zIDE プロジェクト・モデルとその他の Rational Developer for System z コンポーネント (EST や zAPG など) をより緊密に統合することができます。
  • より柔軟なビルド・プロパティー・フレームワークの提供により、ユーザーは新しいプロパティーおよびプロパティー・セットを作成および保守できます。プロパティー・セットを導入すると、プロジェクト、サブプロジェクト、またはファイルの複数のビルド構成を定義および保存でき、ビルドのときに、どのプロパティー・セットを使用するかを決めることができます。また、このフレームワークにより、プロパティー・セットの保存と共用が容易になります。
  • System z LPEX エディターの機能拡張 (エディター・マージン領域のビジュアル標識の表示、リモート・ファイル内の 16 進値を編集できる機能、および ISPF コマンドのサポートなど)。
  • zIDE ユーザー・インターフェースの機能拡張 (「比較」ビューでローカル・システムとリモート・システム間のファイルの相違点をマージする機能、および「z/OS ファイル・システム・マッピング」ビューをソートする機能など)。
  • zIDE Remote Resource Access API の機能拡張。これにより、リモート・リソースのファイル・システム・マッピングの設定、リソースへの読み取り専用のマーク付け、および SCLM と CARMA の統合の強化が可能です。
  • メニュー・マネージャーが拡張され、メニュー・アクションと、それらの各種 zIDE ビューへの関連の作成が簡単になりました。

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