Developer for System z® は、ワークステーションまたはリモート・システム上にインストールされた CICS® のレベルに対応する CICS プリプロセッサー・オプションを設定します。このセクションでは、CICS プログラムのローカルおよびリモート構文検査に関するいくつかのシナリオを概説し、Rational® Developer
for System
z により各シナリオを処理する方法について説明します。
リモート CICS プログラムのローカル構文検査
以下のシナリオでは、Developer for System z によりリモート CICS プログラムのローカル構文検査に関するコンパイラー・オプションを設定する方法について説明します。
- リモート・ファイル用の「プロシージャーおよびステップ」ページで、「CICS を使用 (EXEC CICS ステートメントを含む)」を選択し、ドロップダウン・リストから CICS のレベルを指定します。Developer for System z は、指定されたリモート・コンパイラー・オプションに従ってローカル構文検査に関するコンパイラー・オプションを設定します。
- CICS TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- CICS('CTSxx'),NOCOMPILE を組み込むようにコンパイラー・オプションを変更します。ここで、xx はドロップダウン・リストから選択された CICS のレベルです。
- 「プリプロセッサー」オプションを無視します。
- CICS('CTSxx') コンパイラー・オプションを使用して構文検査を行います。このオプションにより、指定された構文を伴う統合 CICS 変換プログラムが呼び出されます。
- リモート・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、CICS('CTSxx') オプションを指定します。ここで、xx は CICS のレベルです。Developer for System z は、ホスト CICS 構文を使用してローカル構文検査用に指定されたオプションを使用し、以下のことを行います。
- TXSeries がインストールされていることを確認します。
- CICS コンパイラー・オプションを指定すると、「プリプロセッサー」オプションは構文検査で無視されます。
- CICS('CTSxx') コンパイラー・オプションを使用して構文検査を行います。このオプションにより、指定された構文を伴う統合 CICS 変換プログラムが呼び出されます。
ローカル CICS プログラムのローカル構文検査
以下のシナリオでは、Developer for System z によりローカル CICS プログラムのローカル構文検査に関するコンパイラー・オプションを設定する方法について説明します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、統合 CICS 構文検査を行うことを指定します。Developer for System z は、次のようなローカル構文検査に関するコンパイラー・オプションを設定し、統合プリプロセッサーが確実に使用されるようにします。
- CICS TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- CICS を組み込むようにコンパイラー・オプションを変更します。
- 「プリプロセッサー」オプションは、構文検査で無視されます。
- 統合 CICS 変換プログラムを使用して構文検査を実行します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、CICS('CTSxx') オプションを指定します。ここで、xx は CICS のレベルです。Developer for System z は、次のようなローカル構文検査に関するコンパイラー・オプションを設定し、指定されたレベルの CICS Transaction Server の構文を用いて統合プリプロセッサーが確実に使用されるようにします。
- TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- 「プリプロセッサー」オプションを無視します。
- 統合 CICS 変換プログラムを使用して構文検査を実行します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、CICSTCL (CICS Translate Compile Link) と統合変換プログラムの併用を示す -p プリプロセッサー・オプションを指定します。Developer for System z は、統合変換プログラムを使用してローカル構文検査用に指定されたオプションを使用し、以下のことを行います。
- TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- 「プリプロセッサー」オプションを無視します。
- 構文検査用に CICS コンパイラー・オプションを追加します。
- CICS コンパイラー・オプションを使用して構文検査を行います。このオプションにより、統合 CICS 変換プログラムが呼び出されます。
ローカル CICS プログラムのローカル・ビルド
以下のシナリオでは、Developer for System z によりローカル CICS プログラムのローカル・ビルド (ある領域で実行するための DLL のビルド) に関するコンパイラー・オプションを設定する方法について説明します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、CICSTCL (CICS Translate Compile Link) と統合変換プログラムの併用を示す -p プリプロセッサー・オプションを指定します。Developer for System z は、統合変換プログラムを使用してローカル・ビルド用に指定されたオプションを使用し、次のように 2 つのコンパイル・パスを実行します。
- TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- コンパイル・パスに関して、Developer for System z は、次のことを行います。
- CICS を組み込むようにコンパイラーに供給されたオプションを変更します。
- 統合変換プログラムが確実に呼び出されるようにし、「プリプロセッサー」フィールドを無視します。
- コンパイルを通常の (非 CICS) コンパイルとして実行します。
- CICSTCL パスに関して、Developer for System z は、次のことを行います。
- 「プリプロセッサー」オプション・フィールドで指定された -p オプションおよびその他のオプションを使用して CICSTCL パスを実行します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、統合 CICS 変換プログラムを使用してコンパイルを完了するための CICS コンパイラー・オプションを指定します。Developer for System z は、統合変換プログラムを使用してローカル・ビルド用に指定されたオプションを使用し、次のように 2 つのコンパイル・パスを実行します。
- CICS TXSeries 6.1 以降がインストールされていることを確認します。
- コンパイル・パスに関して、Developer for System z は、次のことを行います。
- CICS コンパイラー・オプションをコンパイラーに渡します。
- 統合変換プログラムが確実に呼び出されるようにし、「プリプロセッサー」フィールドを無視します。
- コンパイルを通常の (非 CICS) コンパイルとして実行します。
- CICSTCL パスに関して、Developer for System z は、次のことを行います。
- CICS コンパイラー・オプションの存在により、ユーザーが統合変換プログラムを CICSTCL にも使用するつもりであることを推測します。
- -p プリプロセッサー・オプションを追加し、「プリプロセッサー」オプション・フィールドで指定された -p オプションおよびその他のオプションを使用して CICSTCL パスを実行します。
- ローカル・ファイル用の「ローカル・コンパイル・オプション」ページで、CICS('CTSxx') オプションを指定します。ここで、xx は CICS のレベルです。Developer for System z は、警告メッセージを出し、警告をログに書き込みます。CICS('CTSxx') コンパイラー・オプションは、構文検査のためだけのものです。