IBM XL コンパイラーでは、少なくとも -O2 を使用してください。GCC では、-O3 を使用してください。 これらのオプションは、大きなパフォーマンス向上を実現します。 最適化されたコードのデバッグが目的であれば、後述の『実動デバッグの実行』を参照してください。
さまざまな Power システムで動作する、1 つの実行可能ファイルをビルドすることが可能ですが、その実行可能ファイルが、より新しい プロセッサーに追加されたフィーチャーを活用できない可能性があります。 サポートが必要なプロセッサーの範囲が分かっていれば、コンパイラー・オプションを使用し、それらのプロセッサーを特定してターゲットにしてください。 IBM XL コンパイラーでは、サポートが必要な最も古いアーキテクチャーを指定するには -qarch を、どのアーキテクチャーが最も重要であるかを制御するには -qtune を使用します。 GCC では、-mcpu および -mtune オプションを使用してください。
最適化も実行する場合であっても、-g でデバッグ情報をオンにしてください。 最適化されたコードのデバッグでは、いくつかの困難が生じます。IBM XL v12 以降のコンパイラーを使用している場合、異なるレベルの -g (例えば -g8) を使用することができますが、このとき、何らかのパフォーマンスと引き換えに デバッグの容易性が損なわれる可能性があります。 詳しくは、『デバッグ関連のコンパイラー・オプション』を 参照してください。
サイズなどの理由で、実行可能ファイルをデバッグ情報付きでデプロイしたくない場合は、-g で ビルドし、デバッグ情報付きの実行可能ファイルのコピーを保存してから、デプロイする実行可能ファイルに対して strip コマンドを実行してください。 ストリップされていない実行可能ファイルは、デバッガーによって使用されることができ、またはデプロイ済みのストリップ・バージョンのパフォーマンス分析のためにも使用できます。
ご使用のアプリケーションをすぐにプロファイリングすることが目的ではない場合であっても、パフォーマンス・アドバイザー用の オプションを有効にするようお勧めします。 パフォーマンス・アドバイザーでは、いくつかのデバッグ情報が必要であるため、すでに説明したように、-g をオンにしてください。 IBM XL コンパイラーを使用している場合は、オプション -qlistfmt=xml=all も有効にしてください。 詳しくは、『コンパイラー・バージョンおよびオプション』を 参照してください。