Rational Developer for System z

プリプロセッサーの概要

プリプロセッサー は、プログラムのコンパイル前にプリプロセッサー・ステートメントを言語構文に変換します。プリプロセッサーは、ローカル・コンピューター上にあっても、リモートのホスト・コンピューター上にあっても構いません。プリプロセッサーを定義し、それをファイルに関連付けるには、プロパティー・グループを使用します。

コンパイル時に、関連付けられたプリプロセッサーが呼び出され、プリプロセッサー・ステートメントをコードに変換します。また、ファイルの編集中にプリプロセッサーを呼び出すように指定することもできます。これは、コンパイル前にコーディング上の問題を識別するために役立ちます。編集中にプリプロセッサーの実行をトリガーするには、エディターの「プリプロセッサーの統合」設定を使用します。

「エディター構成」ページには、プリプロセッサーのロケーションを定義し、リモート・プリプロセッサーを構成するための、以下のプロパティーがあります。
ローカル・プリプロセッサーを使用
プリプロセッサーはローカル・コンピューター上にあります。
リモート・プリプロセッサーを使用
プリプロセッサーはリモート・コンピューター上にあります。
リモート・プリプロセッサーを選択した場合は、プリプロセッサーを構成するためにいくつかのプロパティーを定義する必要があります。例えば、次のようなプロパティーです。
注: PL/I エディターでは、ローカル・プリプロセッサーが呼び出された後で、PL/I マクロ・プリプロセッサーが呼び出されます (MACRO または PP コンパイラー・オプションのどちらかが指定されている場合)。これらのオプションは、プロパティー・グループ内で指定するか、プログラム内の PROCESS ステートメントで指定します。

制限

エディター内でのプリプロセッサーの使用に関して、以下のような制限があります。
  • EXEC ブロック内の一部のプリプロセッサー・ステートメントが識別されないことがあります。
  • 言語コメントの開始または終了だけを含むプリプロセッサー・ステートメントがあるプログラムは、リアルタイム構文検査が正しく機能しないことがあります。
  • コードが再編成された場合、一部のプリプロセッサー・ステートメントが識別されないことがあります。
  • プログラム内の別の場所にあるテキストに変更を加えるプリプロセッサー・ステートメントは、識別されないことがあります。

考慮事項

「プリプロセッサーの統合」設定では、プリプロセッサーによる特定のテキストへの変更を無視するように構成できます。これらの設定を適宜切り替えて、プリプロセッサーによるフォーマット変更が、プリプロセッサーによって生成される言語構文ステートメントとして解釈されないようにする必要がある場合もあります。

COBOL エディターと PL/I エディターには、プリプロセッサーによって生成されたコードを強調表示する機能があるので、プリプロセッサーによって生成されたコードを見分けることができます。デフォルトの注釈は、エディターの左端に表示される青色の縦線です。この情報は、ご使用の環境に最適の設定を決めるのに役立ちます。LPEX エディターでは、プリプロセッサーによって生成されたコードを識別できません。

プリプロセッサーによって生成されたステートメントを見分けやすくするには、「構文の色の指定」を使用して、注釈を「太字」などの設定に変えてください。あるいは、使用中のテキスト・エディターの「注釈」設定するか、「概要表示域の表示 (Show in Overview Ruler)」設定をオンに設定してください。


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