Design Management Server を、サーバーに付属する Apache Tomcat サーバーではなく WebSphere® Application Server にデプロイすることができます。 この説明は、WebSphere Application Server バージョン 8.0 以降を基にしています。バージョン 7.0 の場合は、若干の変更があります。
始める前に
重要: WS-Security の使用時には、機密漏れの恐れがあります。これにより、ユーザーが昇格した特権を取得してしまう可能性があります。これは、JAX-WS および JAX-RPC を使用するアプリケーションに影響します。
このセキュリティー・パッチを取得してインストールする方法について詳しくは、この
ニュース・フラッシュを参照してください。また、更新およびパッチに関するセキュリティー関連の通知を受け取るために、「My Notifications」を使用して
WebSphere Application Server の更新をサブスクライブすることも検討してください。
ご使用の環境が正しくセットアップされていることを確認します。
このタスクについて
部門トポロジーまたはエンタープライズ・トポロジーを使用している場合、そのマシンで稼働している各サーバーとアプリケーションのために Websphere Application Server を構成する必要があります。
手順
- WebSphere Application Server 管理コンソールで、以下のセキュリティー設定を指定します。
- の順にクリックして、「Java 2 セキュリティーを使用してアプリケーション・アクセスをローカル・リソースに制限する」チェック・ボックスをクリアすることにより、Java™ 2 セキュリティーがオフになっていることを確認します。
- 「現在のレルム定義」フィールドで、正しいセキュリティー・レルムが構成されており、現在のレルムとして設定されていることを確認します。 次に、「管理セキュリティーを使用可能にする」チェック・ボックスと「アプリケーション・セキュリティーを使用可能にする」チェック・ボックスを選択します。
- の順にクリックして、「認証」の下での順にクリックし、「無保護の URI にアクセスした場合に使用可能な認証データを使用する」チェック・ボックスを選択します。
- 以下のようにして Java 仮想マシンの設定を WebSphere Application Server に指定します。
- 管理コンソールで、の順にクリックして、ご使用のサーバーをクリックします。 デフォルトでは、サーバーの名前は server1 です。
- 「サーバー・インフラストラクチャー」の下で、とクリックします。
- 「追加プロパティー」の下で、「Java 仮想マシン」をクリックします。
- 「初期ヒープ・サイズ」フィールドに 4096 と指定します。 ヒープ・サイズと JVM 引数に使用している数値は単なる提案です。ご使用環境に合わせて値を設定してください。
標準的な中規模のチームは、4096 MB の値を使用できます。この場合、最小 8 GB の物理メモリーを搭載した 64 ビット・コンピューター上で Jazz Team Server プロセス用に 4 GB のヒープ・メモリーを提供します。初期ヒープ・サイズと最大ヒープ・サイズに同じ量を使用することは重要です。
Java ヒープ・サイズを増加する場合は、その増加分をカバーするのに十分な未使用の物理メモリーがマシン上にあることを確認してください。 使用可能な物理メモリーが十分ない場合は、追加のメモリーをインストールするか、全体的なパフォーマンスに対する影響を考慮してください。また、ページングやスワッピングを避けるために、マシン上のすべてのプロセスを同時に実行した場合に必要なメモリー量より多くの物理メモリー量を用意することも重要です。 ページングは、システムのパフォーマンスを低下させ、Java メモリー管理システムのパフォーマンスに影響を与えます。
- 「最大ヒープ・サイズ」フィールドに、サーバーの最大メモリーを MB 単位で指定します。 64 ビット・コンピューターの場合は、ご使用の環境に合ったメモリー容量を指定します。
例えばメモリーが 4 GB の場合は「4096」と指定します。
- 「汎用 JVM 引数」フィールドに以下を追加します。
| オペレーション・システム |
ユーザー入力 |
| Windows |
-Xmx4g -Xms4g -Xmn512m -Xgcpolicy:gencon -Xcompressedrefs
-Xgc:preferredHeapBase=0x100000000 -XX:MaxDirectMemorySize=1G |
| Linux |
-Xmx4g -Xms4g -Xmn512m -Xgcpolicy:gencon -Xcompressedrefs
-Xgc:preferredHeapBase=0x100000000 -XX:MaxDirectMemorySize=1G |
| AIX |
-Xmx4g -Xms4g -Xmn512m -Xgcpolicy:gencon -Xnocompressedrefs
-XX:MaxDirectMemorySize=1G |
ヒント: ヒープ・サイズの増加が必要な場合は、以下の設定を使用できます。その場合、{N} は、使用するメモリー量に、{N/8} は総メモリー量の 1/8 に置き換えてください。例えば、-Xmx を 8g に設定した場合は、-Xmn を 1g に設定します。-Xgcpolicy:gencon -Xmx{N} -Xms{N} -Xmn{N/8} -Xcompressedrefs -Xgc:preferredHeapBase=0x100000000 -XX:MaxDirectMemorySize=1G
- 「適用」をクリックします。
- 「Java 仮想マシン」ページの「追加プロパティー」で、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
- 「新規」をクリックして JAZZ_HOME プロパティーを指定します。
これは、jts フォルダーおよび dm フォルダーなど、Design Management Server の構成ファイルの場所を識別するものです。
このプロパティーは、単純なファイル・パスではなく URI を使用し、必ず
file:/// で始まります。 Windows システムでのデフォルトのロケーションは次のとおりです。
file:///C:/PROGRA~1/IBM/JazzTeamServer/server/conf
Linux システムでは、デフォルトのロケーションは次のとおりです。
file:///opt/ibm/JazzTeamServer/server/conf
注: 問題を避けるために、ファイル・パスにスペースは使用しないでください。 Windows の 32 ビット・インストール済み環境の Program Files フォルダーでは PROGRA~1 を、
Windows の 64 ビット・インストール済み環境の Program Files (x86) フォルダーでは PROGRA~2 を使用することができます。
- 「新規」をもう一度クリックし、log4j.configuration という名前のプロパティーを指定します。 startup_log4j.properties ファイルの場所を値として使用します。 このプロパティーは、JAZZ_HOME プロパティーと同じフォーマットを使用します。
多くの場合、このファイルは JAZZ_HOME フォルダーにあります。
Windows システムでのデフォルト値は次のとおりです。
file:///C:/PROGRA~1/IBM/JazzTeamServer/server/conf/startup_log4j.properties
Linux システムでのデフォルト値は次のとおりです。
file:///opt/ibm/JazzTeamServer/server/conf/startup_log4j.properties
注: startup_log4j.properties の設定は、始動プロセスの初期段階でメッセージを SystemOut.log ファイルに渡すために使用されます。
初期段階の後、各アプリケーションは server/conf/<app_context>/log4j.properties ファイルからアプリケーション固有の設定を使用するように切り替わります。
- 再度「新規」をクリックして、java.awt.headless というプロパティーに値 true を指定します。
- 再度「新規」をクリックして、org.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin というプロパティーに値 true を指定します。
- SQL Server データベースを使用している場合は、もう一度「新規」をクリックし、SQLSERVER_JDBC_DRIVER_FILE という名前のプロパティーに sqljdbc4.jar ファイルのロケーションを指定します。
- Oracle データベースを使用している場合は、もう一度「新規」をクリックし、ORACLE_JDBC_DRIVER_FILE という名前のプロパティーに ojdbc5.jar ファイルのロケーションを指定します。
カスタム・プロパティーは、次の図のようになります。
追加するプロパティー以外にも、デフォルトでいくつかのプロパティーが存在していることに注意してください。
- 変更内容をマスター構成に保存して、WebSphere Application Server を再起動します。
これで、サーバーが
Design Management Server アプリケーション・ファイルをデプロイする準備ができました。
注: UNIX システムまたは Linux システムでは、WebSphere Application Server が非 root 環境にインストールされている場合、Design Management Server をインストールするユーザーはインストール・ディレクトリーとそのすべてのサブディレクトリーの読み取り権限と書き込み権限を持っていなければなりません。
- 以下のようにして、Jazz Team Server アプリケーションをインストールします。
- 管理コンソールで、の順にクリックします。
- 「新規アプリケーションへのパス」で「参照」をクリックし、jts.war ファイルの場所を指定して「次へ」をクリックします。 Design Management Server をインストールしたときに Apache Tomcat をインストールしなかった場合、このファイルのデフォルトのロケーションは installDir/server/webapps になります。
Tomcat をインストールしている場合、デフォルトのロケーションは installDir/server/tomcat/webapps です。
- 「アプリケーションのインストール方法」で「ファスト・パス」をクリックしてから、「次へ」をクリックします。
- 「ステップ 1: インストール・オプションの選択」ページで、デフォルト・オプションを受け入れ、「次へ」をクリックします。
- 「ステップ 2: モジュールをサーバーへマップ」ページで、<app>.war の横にあるチェック・ボックスを選択します。<app> は、インストールしているアプリケーションの名前です。次に、ターゲット・サーバーまたはクラスターが正しいことを確認して、「次へ」をクリックします。
- 「ステップ 3: Web モジュールの仮想ホストをマップ」ページで、<app>.war の横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
- 「ステップ 4: Web モジュールのコンテキスト・ルートをマップ」ページで、「コンテキスト・ルート」を /<app> に設定します。ここで、<app> は、アプリケーション・コンテキスト・ルートです。例えば、dm.war をインストールしている場合は、コンテキスト・ルートは dm です。次に、「次へ」をクリックします。
- 「完了」をクリックします。
- サーバーにインストールしているアプリケーションに応じて、以下の WAR ファイルおよび対応するコンテキスト・ルートに対してインストール手順を繰り返します。
| オプション |
説明 |
| dm.war (Design Management アプリケーション) |
/dm |
| admin.war (Jazz Team Server アプリケーション) |
/admin |
| vvc.war (Design Management アプリケーション) |
/vvc |
| rdmhelp.war (Design Management アプリケーション) |
/rdmhelp |
| clmhelp.war (Jazz Team Server アプリケーション) |
/clmhelp |
| rsadm.war (Design Management アプリケーション) |
/rsadm |
| vvchelp.war (構成管理アプリケーション) |
/vvchelp |
| jts.war (Jazz Team Server アプリケーション) |
/jts |
- Jazz Team Server (jts.war) がインストールされているサーバーでは、Websphere Application Server でセキュリティー・ロールをマップする必要があります。Jazz Team Server アプリケーションのセキュリティー・ロールをセキュリティー・レルム内のユーザーおよびグループにマップします。 セキュリティーのセットアップはこのタスクには含まれていませんが、グローバル・セキュリティー・レルムで LDAP レジストリーが使用されるときには、ほとんどの場合、LDAP レジストリー内のグループをアプリケーションの以下のセキュリティー・ロールにマップします。
- JazzAdmins
- JazzDWAdmins
- JazzProjectAdmins
- JazzGuests
- JazzUsers
- をクリックします。
- 「詳細プロパティー」の下で、「ユーザー/グループ・マッピングへのセキュリティー・ロール」をクリックします。 このページには、セキュリティー・レルム内のユーザーまたはグループにマップする必要がある Design Management Server のユーザー・グループが表示されます。
- 役割を選択してから、「グループのマップ」をクリックして、その役割をセキュリティー・レルム内のグループにマップします。
注: 「すべて認証済み (All authenticated?)」オプションを使用可能にしないでください。
- アプリケーションが正常にインストールされたことを検証し、WebSphere Application Server のマスター構成に変更内容を保存します。
- ユーザーがセッションを終了せずにログアウトした場合に SESN0008E エラー・メッセージが出されないようにするため、以下のセッション管理カスタム・プロパティーを追加します。
- WebSphere Integrated Solutions Console で、をクリックします。
- server1 をクリックしてから「コンテナー設定」セクションで、「セッション管理」をクリックします。
- 「追加プロパティー」セクションで、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
- 「新規」をクリックして、以下の情報を入力します。 名前: InvalidateOnUnauthorizedSessionRequestException 値: true
- 「適用」をクリックして、マスター構成に直接保存します。
- マスター構成への保存が完了したら、サーバーを停止してから再起動します。
- WebSphere Application Server 管理コンソールでをクリックし、すべてのアプリケーションが実行されていることを確認します。
タスクの結果
アプリケーションの横に緑色の矢印が表示されて、アプリケーションが正常に始動したことを示します。
次のタスク
これで、
Design Management Server のセットアップと構成の説明に従って
Design Management Server を構成できるようになりました。