組み込み WebSphere Application ServerWebSphere Application Server のフルインストールへのアップグレード

IBM® Rational® Asset Manager と一緒にパッケージされている組み込みバージョンの IBM WebSphere® Application Server は、軽量バージョンのアプリケーション・サーバーです。このバージョンは、小規模な環境で使用したり、テスト目的で使用したりすることができます。 大規模な環境の場合は、フル・バージョンの WebSphere Application Server にアップグレードして、サーバーの拡張機能を利用することができます。 アップグレードするには、パッケージされている組み込みバージョンの WebSphere Application Server の設定値を収集します。 次に、フル・バージョンの WebSphere Application Server のサーバーのセットアップ中に、それらの設定値を入力します。

始める前に

IBM DB2® バージョン 9.5 を 使用している場合は、DB2 バージョン 9.7 に アップグレードしてください。 DB2 の アップグレードについては、DB2 バージョン 9.7 へのアップグレード』を 参照してください。

インストール済みの組み込み WebSphere Application Server から、設定値を収集します。

  1. 組み込み WebSphere Application Server 上で実行される Rational Asset Manager を始動します。
  2. Web ブラウザーで、サーバーのセットアップ・アプリケーションの URL を入力します。 例えば、http://localhost:13080/ram.setup と入力します。
  3. 「要約」ページが表示されるまで「次へ」をクリックして、現在のインストール済み環境に問題がないことを確認します。 問題が存在する場合は、サーバーのセットアップを続行する前に問題を修正してください。
  4. 「デプロイメント」リンクをクリックしてセットアップの最初に戻り、「前へ」をクリックして「概要」ページに戻ります。
  5. 構成レポートをバックアップします。
    1. 「ツール」 > 「構成レポートを表示」をクリックします。
    2. ページを右クリックして、ファイルをローカルに保存します。
    3. 構成レポートを閉じます。
  6. サーバーのセットアップ・アプリケーションで各ページを確認し、組み込み WebSphere Application Server インストール済み環境用に定義した値をメモします。 選択項目を書き留めるか、選択項目の画面キャプチャーを取ります。以下の表は、各ページでメモする選択項目を示しています。
    表 1. 組み込み WebSphere Application Server について収集する情報
    サーバー・セットアップ・ページ メモする項目

    概要

    • データベース・ベンダー名
    • 認証タイプ
    • IBM Rational Team Concert サーバー
    • Rational Asset Manager のサーバーまたはクラスター:

      Rational Team Concert™ サーバーをインストールするか、既存のサーバーで作業を行うかを選択できます。 新しいサーバーをインストールしないことを選択した場合は、WebSphere Application Server のフルインストール済み環境で稼働していても、既存のサーバーの使用を続けることになります。

    Rational Asset Manager のデプロイ

    インストール済みのアプリケーションおよび資料:
    • Rational Asset Manager
    • Rational Team Concert
    • ヘルプおよびユーザー支援
    • アセット・ベースの開発 (ABD) プロセスおよび統括管理

    データベースの構成: パート 2

    データベース接続プロパティー:
    • データベース ベンダー
    • データベース・ サーバー
    • ポート
    データベース・リソース:
    • データベース JAR ファイル。JAR ファイルがあるとしても、それらのファイルを新しいサーバーに再度アップロードすることが必要となる可能性があります。
    Rational Asset Manager コア・データベース:
    • 名前
    • ユーザー ID
    • パスワード
    Rational Asset Manager ライフサイクル・データベース:
    • 名前
    • ユーザー ID
    • パスワード

    ユーザーおよび認証

    値は「概要」ページで選択した認証タイプによって異なります。

    収集する値は、以下のとおりです。
    • LDAP ベンダー
    • サーバー
    • ポート
    • バインド・ユーザー DN およびパスワード
    • 管理者 ID
    • ユーザー検索フィルター
    • ユーザー検索ベース

    Rational Asset Manager 設定の構成: パート 1

    ライセンス・サーバーの構成:
    • ライセンス・サーバーまたはキー
    • ライセンス・タイプ

    サーバー・アドレス (http://host:13080 など)

    パスの構成:
    • Rational Asset Manager サーバー
    • Web サービス
    • ヘルプおよびユーザー支援
    • アセット・ベースの開発プロセスおよび統轄管理

    Rational Asset Manager 設定の構成: パート 2

    ディスク・ストレージ設定
    • 永続フォルダー
    • ローカル・ストレージ・フォルダー
    • 索引フォルダー

    ライフサイクル管理設定の構成

    Rational Team Concert パス:
    • サーバー URL
    • タイプ
      • 「概要」ページで Rational Team Concert サーバー・オプションに「新しいサーバーをインストールする必要があります (I need to install a new server)」を選択した場合、タイプは「内部 (Internal)」です。
      • 「概要」ページで Rational Team Concert サーバー・オプションに「既存のサーバーがあります (I have an existing server)」を選択した場合、タイプは「外部 (External)」です。
    Rational Team Concert - ユーザー管理
    • Jazz™ の管理者 ID
    • パスワード
    Rational Team Concert - プロジェクト・エリア管理
    • プロジェクト・エリア名
    • プロジェクト・エリアの管理者 ID
    • パスワード

手順

以下のようにして、Rational Asset Manager をフル WebSphere Application Server にインストールして、組み込み WebSphere Application Server インストール済み環境の値を入力します。

  1. 組み込み WebSphere Application Server を停止します。
  2. Rational Asset Manager のランチパッドから、「オプション・プログラム (Optional Programs)」をクリックします。「WebSphere Application Server のダウンロード (WebSphere Application Server downloads)」をクリックして、フルバージョンの WebSphere Application Server と、関連するフィックスパックをダウンロードします。
  3. インストール・ガイドに従って、WebSphere Application Server と、関連するフィックスパックをインストールします。
  4. インストールが完了したら、WebSphere Application Server を始動します。
  5. ランチパッドに戻り、Rational Asset Manager サーバーのインストール」をクリックして、Rational Asset Manager をフル・バージョンの WebSphere Application Server にインストールします。
  6. 「新規アプリケーション・サーバーへのマイグレーション」チェック・ボックスを選択します。 このオプションでは、Rational Team Concert バージョン 3.0 の アーカイブ・ファイルが現行アプリケーション・サーバーのインストール・ディレクトリーにコピーされます。 このアーカイブ・ファイルの解凍は手動で行ってください。 このアーカイブ・ファイルは後でマイグレーション・プロセスで必要となります。
  7. Rational Asset Manager サーバー・セットアップを起動します。
  8. セットアップの詳細で、組み込み WebSphere Application Server インストール済み環境から収集した値を入力します。
    重要:
    • 「概要」ページ: Rational Team Concert サーバーには、組み込み WebSphere Application Server 用に入力したのと同じ値を選択する必要があります。 組み込み WebSphere Application Server 用のサーバーを作成した場合でも、フルインストールの WebSphere Application Server 用の Rational Team Concert サーバーを作成する必要があります。

      Rational Team Concert をインストールするように求めるプロンプトが出されたときに既存の Rational Team Concert サーバーで作業することを選択した場合は、ここで再びそのオプションを選択してください。 ご使用の外部 Rational Team Concert サーバーが稼働している必要があり、サーバー・セットアップ・アプリケーションは Rational Team Concert の新規インスタンスをインストールしません。

    • 「パート 1: Rational Asset Manager のデータベースの作成または検出」ページの「データベースの作成または検出」の 下で「RTC の JTS データベースを作成する必要がある (You need to create the RTC's JTS database)」を選択します。
    • Rational Team Concert データベースのマイグレーション (Migrate Rational Team Concert databases)」ページで、 サーバー上の Rational Team Concert 2.0 ファイルの ロケーションを指定します。 通常、これは Rational_Asset_Manager_install_location/ram/ewas/profiles/profile1/config/cells/cell_name/RTC/server1/v2002/jazz/server ディレクトリーにあります。
    • サーバー上の Rational Team Concert 3.0 ファイルの ロケーションに指定されたデフォルト値を受け入れないでください。 RTC-Server_3013.zip ファイルを解凍する 必要がありますが、IBM Installation Manager は このファイルを new_Rational_Asset_Manager_install_location/ram/apps/was/ ディレクトリーに書き込みます。 「Rational Team Concert データベースのマイグレーション (Migrate Rational Team Concert databases)」ページで、 抽出した Rational Team Concert 3.0 ファイルの ロケーションが含まれるフィールドを編集してください。 例えば、RTC-Server_3013.zip ファイルを C:¥RTC_3013 ディレクトリーに解凍して、 抽出したファイルのロケーションに C:/RTC_3013/jazz/server を指定します。
    • Rational Asset Manager のパスを構成」ページ: サーバー・アドレスの ポートを 9080 に変更します。 例: http://host:9080
    • 「ライフサイクル管理設定の構成 (Configure Lifecycle management settings)」ページのRational Team Concert のパスを構成」: 推奨値に 示されているように Rational Team Concert サーバー・アドレスを https://host:9443/ramccm および https://host:9443/ramjts に 変更します。
  9. サーバーのセットアップを完了して、サーバーを再始動します。 サーバーの再始動後に「ライフサイクル管理設定の構成 (Configure Lifecycle management settings)」ページが表示されます。
  10. 「ライフサイクル管理設定の構成 (Configure Lifecycle management settings)」ページで「サーバーの構成」を選択します。
  11. 要約にエラーが含まれていないことを確認します。
  12. Rational Asset Manager の使用開始」を 選択します。 「マイグレーションは必須です」ページが表示されます。
  13. 「マイグレーション」をクリックします。

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