JMS サーバーの作成

JMS トランスポートを使用する Web サービスを作成するためには、 まず、JMS をサポートできるサーバーの作成と構成を行う必要があります。

始める前に

サーバーを作成するには、WebSphere® Application Server v8.0 か WebSphere Application Server レガシー・テスト環境の、 少なくともいずれか 1 つがインストールされている必要があります。JMS Web サービスは、WebSphere Application Server でしか サポートされていません。

このタスクについて

以下の手順で、WebSphere Application Server に 添付されているデフォルトのメッセージング・プロバイダーを使用して、基本サービス統合バスと JMS キューを 作成することができます。サービス統合テクノロジーは、本製品の以前のバージョンで使用されていた 組み込みメッセージング・プロバイダーに代わるものです。ここでの説明は、サービス統合テクノロジーに 対応した Web サービスの使用方法の完全なガイドではありませんが、JMS メッセージを処理するトピックおよびキューをセットアップする際に参考になり ます。

デフォルトのメッセージング・プロバイダーに関する追加情報 (JMS の詳細情報、 JMS のキューとトピックをセットアップする理由とセットアップ方法など) については、 WebSphere Application Server InfoCenter を 「メッセージング・リソース (messaging resource)」で検索してください。Web サービスでサービス統合テクノロジーを 使用する場合の追加情報については、WebSphere Application Server InfoCenter で「サービス統合テクノロジーによる Web サービスの使用可能化 (Enabling Web services through service integration technologies)」を検索してください。"

WebSphere Application Server v6.1 を使用して、SOAP over JMS 用のサーバーおよび サービス統合バスを作成する

このタスクについて

このセクションのステップを完了するためには、WebSphere Application Server v6.1 がインストールされている必要があります。

手順

  1. ファイル」>「新規」>「その他」>「サーバー」>「サーバー」>「次へ」を選択します。
  2. サーバーの名前を入力し、サーバー・タイプが「WebSphere 6.1 サーバー」になっていることを確認します。 「終了」をクリックします。
  3. 「Java™ EE」パースペクティブで、「ウィンドウ」メニューから、「表示」>「その他」>「サーバー」と選択します。 これでサーバー・ビューが開き、サーバーがリストされます。
  4. このサーバーの JMS 設定は、WebSphere Application Server の管理コンソールで設定する必要があります。 コンソールは Windows の「スタート」メニューから、あるいは Web ブラウザーで http://localhost:9060/ibm/console と 指定すると、起動できます。
  5. コンソールを起動したら、「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」を選択して、作成したサーバーがリストされていることを確認します。
  6. 左端のペインで、「サービス統合」>「バス」>「新規」の順に展開します。 「名前」フィールドに固有の名前 (例えば WS_test_Bus) を入力して、「OK」をクリックします。
  7. 現行サーバーを新規作成の統合バスと関連付けるには、先ほど作成したバスの名前を選択して、「トポロジー」の下の「バス・メンバー」をクリックします。 「追加」をクリックして、統合バスを 関連付けるサーバーを選択してから、「次へ」をクリックします。 メッセージ・パーシスタンスの状態として「ファイル・ストア (File store)」を 選択して、「次へ」をクリックします。 このチュートリアルのデフォルトのメッセージ・ストア・プロパティーを 受け入れて、「次へ」をクリックします。 独自の Web サービスの JMS バスを作成する場合は、最適な設定に関する 追加情報について、「ヘルプ」を選択して「ファイル・ストア設定 (File store settings)」を検索します。 「終了」をクリックして確認します。
  8. 要求メッセージの物理キューを作成します。
    1. 左端のペインで、「サービス統合」 > 「バス」の順に展開します。 先に作成したバスを選択します。
    2. 「宛先リソース (Destination resource)」の下の「宛先」をクリックします。
    3. 「宛先」ページで「新規」をクリックします。
    4. 宛先タイプとして「キュー」を選択して、「次へ」をクリックします。
    5. ws_test_queueJms などの ID を入力します。 「次へ」をクリックします。
    6. デフォルトのバス・メンバーを受け入れます。 「次へ」をクリックする。
    7. 「終了」をクリックして変更を確認してから、変更内容を保存します。
  9. 新規作成のキューに対して JMS 設定を割り当てます。
    1. 左側のナビゲーション・パネルで、「リソース」 > 「JMS」 > 「JMS プロバイダー」に移動します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、プロバイダー・リストから「デフォルトのメッセージング・プロバイダー (Default messaging provider)」を選択します。
    3. 「追加プロパティー」の下で「キュー」を選択します。
    4. 名前 (例えば ws_test_queueJms) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_queue) を入力します。 接続ペインで、 先に作成したバス (WS_test_bus) とキュー (ws_test_queueJms) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  10. 入力キュー用のキュー接続ファクトリーを作成します。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」に移動します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前 (例えば WebServicesInput_QCF) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_qcf) を入力します。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択します。
    6. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  11. 応答キュー用のキュー接続ファクトリーを作成します。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」に移動します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前として WebServicesReply_QCF (このフィールドには WebServicesReply_QCF を使用する必要があります) と JNDI 名 (例えば jms/WebServicesReplyQCF) を入力します。 応答キュー接続ファクトリーにカスタム名を 使用したい場合は、JMSServiceRouter デプロイメント記述子で参照別名を変更する必要があります。 この参照は、Web サービス・ウィザードの実行時にセットアップされます。 そのため、別の JNDI 名を使用することにした場合は、このプロジェクトに ジャンプして、デフォルト設定をオーバーライドする必要があります。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択し、「OK」をクリックして変更内容を保存します。
  12. JMS アクティベーション・スペックは、入力キューと listen メッセージ駆動型 EJB を バインドする際に必要です。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「アクティベーション・スペック (Activation specifications)」に移動します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 名前 (例えば ws_test_JMSRouter) と JNDI 名 (例えば eis/ws_test_JMSRouter) を入力します。 宛先ペインで、宛先タイプとして「キュー」を選択して、 宛先 JNDI 名 (jms/ws_test_queue) を入力し、 バス名 (WS_test_Bus) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  13. 必要な接続ファクトリーとキューまたはトピックを追加したら、WebSphere Application Server v6.1 を停止してから再始動して、ワークスペースに戻ります。

WebSphere Application Server v7.0 または v8.0 を使用して、SOAP over JMS 用のサーバーおよび サービス統合バスを作成する

手順

  1. 「ファイル」メニューから、「新規」 > 「その他」 > 「サーバー」 > 「サーバー」 > 「次へ」と選択します。
  2. 「WebSphere v7.0 Server」または「WebSphere v8.0 Server」をサーバー・タイプとして選択します。 「次へ」をクリックする。
  3. このランタイムがワークスペースに作成されていない場合は、サーバーのインストール・ディレクトリーを選択するよう、プロンプトが表示されます。 「次へ」をクリックします。
  4. デフォルト・サーバー・ポートと名前を受け入れます。 「次へ」をクリックする。
  5. 選択可能なプロジェクトのリストから JMSEAR を選択し、「追加」をクリックしてサーバーに追加します。 「終了」をクリックします。
  6. サーバーが開始するまで待ちます。 サーバーが開始すると、コンソールに「e-business のためにサーバー server1 がオープンされました」と表示されます。
  7. 「サーバー」ビューでサーバーを右クリックして「管理」 > 「管理コンソールの実行」を選択して、管理コンソールを起動します。
  8. コンソールで「サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」を選択して、作成したサーバーがリストされていることを確認します。
  9. 左端のペインで、「サービス統合」 > 「バス」の順に展開して、「新規」をクリックします。 「名前」フィールドに固有の名前 (例えば WS_test_bus) を入力して「次へ」をクリックしてから、「終了」をクリックします。
  10. 現行サーバーを新規作成の統合バスと関連付けるには、先ほど作成したバスの名前を選択して、「トポロジー」の下の「バス・メンバー」をクリックします。 「追加」をクリックして、統合バスを 関連付けるサーバーを選択してから、「次へ」をクリックします。 メッセージ・パーシスタンスの状態として「ファイル・ストア (File store)」を 選択して、「次へ」をクリックします。 このチュートリアルのデフォルトのメッセージ・ストア・プロパティーを 受け入れて、「次へ」をクリックします。 独自の Web サービスの JMS バスを作成する場合は、最適な設定に関する 追加情報について、「ヘルプ」を選択して「ファイル・ストア設定 (File store settings)」を検索します。 「終了」をクリックして確認します。
  11. 要求メッセージの物理キューを作成します。
    1. 左端のペインで、「サービス統合」 > 「バス」の順に展開します。 先に作成したバス (WS_test_bus) を選択します。
    2. 「宛先リソース (Destination resource)」の下の「宛先」をクリックします。
    3. 「宛先」ページで「新規」をクリックします。
    4. 宛先タイプとして「キュー」を選択して、「次へ」をクリックします。
    5. ws_test_queueJms などの ID を入力します。 「次へ」をクリックします。
    6. デフォルトのバス・メンバーを受け入れます。 「次へ」をクリックする。
    7. 「終了」をクリックして変更を確認してから、変更内容を保存します。
  12. 新規作成のキューに対して JMS 設定を割り当てます。
    1. 左端のペインで、「リソース」 > 「JMS」 > 「JMS プロバイダー」の順に移動します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、プロバイダー・リストから「デフォルトのメッセージング・プロバイダー (Default messaging provider)」を選択します。
    3. 「追加プロパティー」の下で「キュー」を選択します。 「新規」をクリックします。
    4. 名前 (例えば ws_test_queueJms) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_queue) を入力します。 先に作成したバス (WS_test_bus) とキュー (ws_test_queueJms) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  13. 入力キュー用のキュー接続ファクトリーを作成します。
    1. 左端のペインで、「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」を選択します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前 (例えば WebServicesInput_QCF) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_qcf) を入力します。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択します。
    6. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  14. 応答キュー用のキュー接続ファクトリーを作成します。
    1. 左端のペインで、「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」を選択します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前として WebServicesReply_QCF (このフィールドには WebServicesReply_QCF を使用する必要があります) と JNDI 名 (例えば jms/WebServicesReplyQCF) を入力します。 応答キュー接続ファクトリーにカスタム名を 使用したい場合は、JMSServiceRouter デプロイメント記述子で参照別名を変更する必要があります。 この参照は、Web サービス・ウィザードの実行時にセットアップされます。 そのため、別の JNDI 名を使用することにした場合は、このプロジェクトに ジャンプして、デフォルト設定をオーバーライドする必要があります。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択し、「OK」をクリックして変更内容を保存します。
  15. JMS アクティベーション・スペックは、入力キューと listen メッセージ駆動型 EJB を バインドする際に必要です。
    1. 左端のペインで、「リソース」 > 「JMS」 > 「アクティベーション・スペック」を選択します。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、「新規」をクリックします。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックします。
    4. 名前 (例えば ws_test_JMSRouter) と JNDI 名 (例えば eis/ws_test_JMSRouter) を入力します。 宛先ペインで、宛先タイプとして「キュー」を選択して、 宛先 JNDI 名 (jms/ws_test_queue) を入力し、 バス名 (WS_test_Bus) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
  16. 必要な接続ファクトリーとキューまたはトピックを追加したら、構成を保存します。 WebSphere Application Server を停止してから再起動し、開発ワークスペースに戻ります。

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