バッチ・インポーターを使用した J2C Java Bean のビルド

J2C データ・バインディング・ウィザードではなく、コマンド行インターフェースであるバッチ・インポーターを介して、J2C バインディング・クラスを作成およびアクセスすることができます。 ワークベンチからバッチ・インポーターを実行することもできます。

始める前に

バッチ・インポーターを使用すると、 CICS® ECI および IMS™ リソース・アダプターの J2C バインディング・クラスを生成することができます。J2C データ・バインディング・ウィザードではなく、コマンド行インターフェースであるバッチ・インポーターを介して、J2C バインディング・クラスを作成およびアクセスすることができます。 ワークベンチからバッチ・インポーターを実行することもできます。

このタスクについて

特定の環境に合うように、5 つのファイルのパラメーターを変更する必要があります。 これらのファイルは、<install-dir>/IBM/SDPShared/plugins/com.ibm.adapter.j2c.command/runtime および <install-dir>/IBM/IBMIMShared/plugins/com.ibm.adapter.j2c.command/sample にあります。
  1. CICSECI_PlatformProperties.xml: デフォルトで呼び出される C または COBOL ソース・ファイル・パラメーターを指定します。これは、バッチ・インポーターを実行するために使用しているプラットフォーム (NT、AIX®、または MVS™) によって異なります。
  2. CICSECI_cobolSample.xml: バッチ・インポーターが使用するサービス・プロパティーが含まれます。
    • EISProject
      • name: 新規エンタープライズ・サービスが含まれるサービス・プロジェクト。 サービス・プロジェクトが存在しない場合は、自動的に作成されます。
        注: サンプル・ファイルは、 EISProject 内に ImportPropertyArray 要素を含みます。 ここで含まれるインポート・プロパティーは、PlatformProperties.xml で設定されたすべての値をオーバーライドします。 PlatformProperties.xml 内のデフォルト設定がこのサービスに関して正しい場合、 ImportPropertyArray 要素が削除される場合があります。
    • EISService EISProject ごとに 1 つ以上
      • name: エンタープライズ・サービス。 C または COBOL ファイルをインポートした後で、3 つの WSDL ファイルがそれぞれのサービスごとに作成されます (インターフェース、バインディング、およびサービス・ファイル)。
      • type : サービスに使用されるリソース・アダプター。 これは、RAR ファイルを含むコネクター・プロジェクトの名前です。
      • targetNameSpace: ターゲット名前空間の URL (http://...)。targetNameSpace に基づいてサービス・プロジェクト内にパッケージが作成され、生成された WSDL ファイルが含まれます。
      • generateHelpers: インポートしているネイティブ・データが C 内の構造体などの複素数データ型で構成される場合、サービスの実行時に Helper クラスが必要です。 このオプションが「true」に設定されている場合、インポート・バッチ・プログラムはこれらの helper クラスをユーザーに代わって自動的に生成およびコンパイルします。
    • Operation: EISService ごとに 1 つ以上:
      • name : 操作の名前。
      • type: オペレーションのタイプ。InputMessage 定義と OutputMessage 定義を含む REQUEST_RESPONSE か、InputMessage 定義を含む ONE_WAY のいずれかです。
        注: InputMessage と OutputMessage が 同じタイプの定義を共有する場合、単一の InputOutputMessage 定義が使用されます。
    • ...Message
      • importFile: エンタープライズ・サービス・オペレーションの作成に使用する定義が含まれるファイル。
      • importDirectory: importFile が含まれるパス。 importDirectory 属性が指定されない場合、 importFile を検索するために、inputdir および現行ディレクトリーが使用されます。
      • nativeTypeName: importFile からインポートするデータ型。例えば、COBOL では nativeTypeName は DFHCOMMAREA になります。importFile の構文解析後に nativeTypeName が有効なデータ型として識別されない場合、エラーが戻されます。
      • name: インポート済みタイプに使用される名前。 例えば、DFHCOMMAREA がカスタマー・データを表す場合、 名前を Customer に設定することができます。
      • generationPackage (オプション): 生成済み helper クラス (つまり、Bean およびフォーマット・ハンドラー) に別のパッケージ名を指定することを可能にする属性。 これは、インターフェース WSDL ファイルで生成されるスキーマのために、別の名前空間を提供します。
  3. sampleContainer.xml : このファイルは、引数としてバッチ・インポーターに渡され、処理する必要があるファイルのリストを含みます (ImportDefinitions)。 ImportDefinitionArray 要素は、以下の属性を持ちます。
    • platform: ホスト・システムのプラットフォーム。 値は、 NTAIX、または OS390 にすることができます。
    • platformProperties: プラットフォームのプロパティー・ファイル。
  4. importBatch.bat (Windows) または importBatch.sh (Linux): 以下のパラメーターが指定されたバッチ・インポーター・プログラム・ファイル。
    • containerFile: ステップ 3 で定義されるファイル。
    • Optional parameters
      • generationStyle
        • 0 (デフォルト): WebSphere® Studio V5.0 のスタイルと一致します。
        • 1: VisualAge® for Java™ の生成オプションである「直接」、「通知なし」、 「インナー・クラスなし」、「短縮名なし」、および「プリミティブ型配列あり」と一致します。
        • 2: VisualAge® for Java™ 生成オプションである「直接」、「通知なし」、「インナー・クラスなし」、「短縮名」、「プリミティブ型配列あり」と一致します。
      • workspace: インポートに使用されるワークスペースの完全修飾パス
      • RAD_installdir: Rational® Application Developer がインストールされるディレクトリー。
  5. C または COBOL ソース・ファイル: この COBOL (TADERC99.ccp) または C ソース・ファイルを使用して、バッチ・インポーターを介してデータ・バインディング・ファイルおよびインターフェース・ファイルを生成します。

手順

  1. コマンド行からバッチ・インポーターを実行する: 以下のステップを実行し、コマンド行からバッチ・インポーターを起動します。
    1. 使用するリソース・アダプターが、ご使用のワークスペースにインポートされていることを確認する。
    2. 冒頭で説明されているファイルを保持するディレクトリーを作成します。 残りのステップでは、このディレクトリーを inputdir とします。
    3. プラットフォーム・プロパティー・ファイルでホスト・システムの言語および 接続プロパティーを設定する。該当するテキストのプロパティー・ファイル (CICSECI_PlatformProperties.xml または IMS_PlatformProperties.xml) を <install-dir>/plugins/IBM/IBMIMShared/plugins/com.ibm.adapter.j2c.command/sample から inputdir にコピーして、 テキスト・エディターで開きます。このファイルで、ターゲット環境を反映するデフォルトのプロパティーを 設定します。 このファイルで設定されるプロパティーはすべて、 次のステップで説明されるサービス定義ファイル内でオーバーライドすることができます。 使用されないプラットフォーム定義を 削除する必要はありません。
    4. 適切なサンプル・サービス定義ファイル (CICSECI_cSample.xmlCICSECI_cobolSample.xml または IMS_cobolSample.xml) を inputdir にコピーし、必要に応じてファイルの名前を変更します。
    5. サンプル・コンテナー・ファイル sampleContainer.xmlinputdir にコピーし、必要に応じてファイルの名前を変更します。 テキスト・エディターで結果ファイルを開き、適切なプラットフォームを設定し、ステップ d で作成されたそれぞれのサービス定義ファイルごとに、ユーザーが作成したサービス定義ファイルを参照する ImportDefinition 要素を追加します。
    6. ターゲット・ワークスペースを使用する Rational Application Developer のインスタンスが稼働中である場合、 これを閉じる。
    7. コマンド行から、以下のオプションを持つ importBatch コマンドを呼び出す。 importBatch -file=containerFile [-style=generationStyle] [-d workspace] [-e RAD_installdir]
      注: -file パラメーターは、 containerFile の完全なファイル・システム・パスを必要とします。
  2. ワークベンチからバッチ・インポーターを実行する: 以下のステップに従って、ワークベンチからバッチ・インポーターを起動します。
    1. 使用するリソース・アダプターが、ご使用のワークスペースにインポートされていることを確認する。
    2. シンプルなプロジェクトを作成し (Temp という名前を付ける)、冒頭で説明したファイルを保持します。 残りのステップでは、このディレクトリーを inputdir とします。
    3. 『コマンド行からのバッチ・インポーターの実行』から、ステップ cステップ d、および ステップ e を実行します。
    4. batchImport.xml ファイルを、<install-dir>/IBM/IBMIMShared/plugins/com.ibm.adapter.j2c.command/script から inputdir にコピーします。 sampleContainer.xml を、ご使用のコンテナー・ファイルの名前に一致するように変更します。
    5. batchImport.xml を右クリックし、「実行」 > 「2 Ant ビルド (2 Ant build)」を選択します。 開いたウィンドウで、「JRE」 > 「ワークスペースと同じ JRE で実行」を選択します。「適用」および「閉じる」をクリックします。このステップを行う必要があるのは一度のみです。
    6. batchImport.xml を右クリックし、「実行」 > 「2 Ant ビルド (2 Ant build)」を選択します。

      バッチ・インポーターは COBOL および C ファイルをインポートし、XML ファイルで指定されたプロジェクト (EISProject) およびパッケージ (targetNameSpace から派生) でバインディング・ファイルを生成します。

      注: コマンド行から呼び出されたバッチ・インポーターでは、ワークスペース内から実行するのと同様の実行プロセスが行われます。 これを実演するには、冒頭でファイルを生成したワークスペースを開きます。 ステップ 1 で手動でインポートしたのと同じファイルが含まれる、Temp と呼ばれるプロジェクトがあります。

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