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演習 1.2: スキーマ・コンポーネントの追加

XML スキーマ・エディターには、XML スキーマのセマンティクスに関する深い知識がなくても、XML スキーマ・コンポーネントを簡単に生成できるツールが備えられています。
始める前に、演習 1.1: XML スキーマの作成を完了しておく必要があります。

XML スキーマ仕様は、複合型、単純型、グループ、アノテーション、要素、属性など、数多くのコンポーネントを定義します。有効なスキーマを作成するには、これらのコンポーネント同士の関係を理解する必要があります。例えば、<include>、<import>、または <redefine> 要素は、スキーマ要素のその他すべての子の前になければなりません。属性を複合型に追加することはできますが、単純型に追加することはできません。その他にも多くの関係があります。

XML スキーマ・エディターを使用すると、こうした詳細な関係すべてを覚えておかなくても済みます。このエディターの「設計」ビューを使用すると、スキーマ・コンポーネントすべてを追加できます。

スキーマ・コンポーネントの追加

以下の手順では、ご使用のスキーマに、単純型、複合型、およびグローバル要素を含む幾つかのコンポーネントを追加します。
  1. University.xsd ファイルには、生徒の情報を定義するための複合型と、大学の学部をリストするための単純型を含める必要があります。
    1. 「設計」ビューで、「タイプ」カテゴリーを右クリックし、「複合型の追加」をクリックします。
    2. NewXSDComplexType をクリックして、名前を Student に変更します。
    3. 「タイプ」カテゴリーを右クリックし、「単純型の追加」をクリックします。
    4. XSDSimpleType をクリックし、名前を Faculties に変更します。
  2. Student 複合型には、生徒名、生徒の専攻、生徒の ID 番号が入っています。以下のステップを実行して、この情報を Student 複合型に追加します。
    1. Student の詳細情報をドリルダウンするには、Student 複合型をダブルクリックします。スキーマ・ビューが「簡易」ではなく「詳細」に設定されていることを確認してください。
    2. 「Student」詳細ビューで、Student 複合型を右クリックし、「シーケンスの追加」を選択します。 これにより、新しいコンテンツ・モデル・オブジェクトが作成されます。
    3. 「プロパティー」ビューで、「種類」ドロップダウン・リストからすべて選択します。
      注: プロパティーを表示するには、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「プロパティー」の順にクリックします。
    4. コンテンツ・モデル・オブジェクトを右クリックし、「要素の追加」をクリックします。 新しい要素が作成されます。
    5. 要素を選択し、名前を name に変更します。 この要素の型はデフォルトでストリングに設定されます。
    6. Student 複合型を右クリックし、「属性の追加」をクリックします。名前を id に変更します。
    7. 属性タイプをダブルクリックし、ドロップダウン・リストから「int」 をクリックします。
    8. コンテンツ・モデル・オブジェクトを右クリックし、「要素の追加」をクリックします。名前を major に変更します。
    9. 要素タイプをダブルクリックし、ドロップダウン・リストから「参照」をクリックします。
    10. 「タイプ」リストから Faculties を選択し、「OK」をクリックします。
  3. 単純型 Faculties は単純型ストリングの制約を継承していて、その値は大学内のいずれかの学部に制限されます。このリストを定義するには、以下の手順で列挙型ファセットを作成します。
    1. Faculties 単純型を選択します。
    2. 「プロパティー」ビューで、「制約」タブをクリックします。
    3. 「追加...」をクリックし、新しい列挙型として science と入力します。
    4. Faculties 単純型に対して、さらに 2 つの列挙型 artsdentistry を作成します。
  4. この XML スキーマからインスタンス文書を作成するには、XML スキーマにグローバル要素が入っていなければなりません。次に、グローバル要素 student を以下のようにして追加します。
    1. スキーマの「設計」ビューで「要素」カテゴリーを右クリックし、「要素の追加」をクリックします。これにより、新しい要素が作成されます。
    2. NewElement をクリックし、名前を student に変更します。
    3. student 要素を右クリックし、「タイプの設定」 > 「参照」を選択します。「タイプ」リストから Student をクリックし、「OK」をクリックします。 student 要素をダブルクリックします。
「設計」ビューの表示内容は次のようになります。
「設計」ビュー

演習のチェックポイント

XML スキーマ・エディターを使用すると、重要な XML スキーマ・ファイルを作成することができ、その際に XML スキーマに関する詳細や規則すべてを把握している必要はありません。
これで完了ですので、以下の操作が実行可能です。
  • XML スキーマに対するコンポーネントの追加
  • 単純型または複合型への情報の追加
  • 単純型の制約リストを定義するための列挙型ファセットの作成
  • XML スキーマに対するグローバル要素の追加
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