SIP 1.0 と SIP 1.1 の相違点

セッション確立プロトコル (SIP) 1.0 と SIP 1.1 の間には、特定の領域 (例えば、デプロイメント記述子、注釈、サーブレット仕様) に主要な相違点があります。
表 1. SIP 1.0 と SIP 1.1 の間のいくつかの相違点の比較
機能 SIP 1.0 SIP 1.1
デプロイメント記述子 デプロイメント記述子は、DTD によって記述されます。

デプロイメント記述子は、XML スキーマによって記述されます。

デプロイメント記述子には、他にも以下のような変更点があります。
  • app-name – SIP アプリケーション名を表す必須の構成。
  • サーブレットの選択: メインサーブレットまたはサーブレット・マッピングのいずれか 1 つを選択します (両方は選択できません)。
    • メインサーブレット:
      • 初期要求を処理します。
      • 要求を他のサーブレットに転送します。
      • メインサーブレットはアプリケーションごとに 1 つだけです。
    • サーブレット・マッピング: - SIP1.0 との下位互換性。
注釈 注釈はサポートされません。 SIP サーブレットおよびリスナー内の、Java™ EE 5 によって定義された注釈のみサポートします。SIP インターフェースを表すカスタム注釈を定義します。
注釈を使用すると、以下のタスクを実行できます。
  • アプリケーションに直接メタデータを組み込む。
  • エンタープライズ Bean などのリソースを、アプリケーションに組み込む。
SIP 1.1 では、以下の 4 つの注釈がサポートされます。
  • @SipServlet
  • @SipApplication
  • @SipListener
  • @SipApplicationKey

SIP 1.1 サーブレット仕様の更新内容

SIP 1.1 サーブレット仕様には、次のようにいくつかの機能が追加されています。
  • アプリケーション・ルーターと呼ばれる新規エンティティーが導入されます。
  • o SIP サーブレット API が拡張されて、次の 2 つの新規メソッドが組み込まれました。
    • doRefer() : 要求をサード・パーティーに転送します。
    • doUpdate(): ダイアログの状態を変更せずにセッションを更新します。

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