移行プロセス・フェーズ

データ移行プロセスには、準備、移行、および保守の 3 つのフェーズがあります。

準備

データ移行を始める前に、IBM® Engineering Requirements Management DOORS® ( DOORS) でデータを分析および準備します。
  • 移行作業全体の価値を評価します。
  • 移行に影響を及ぼす可能性のある潜在的なリスク域を特定します。
  • 移行メトリック・ユーティリティーを実行して、 移行するデータを評価します。
    • データの種類やサイズ (例えば、オブジェクト、リンク、OLE オブジェクト、および属性の数) を調べます。
    • 統合タイプ・システムに関するデータのウイルス予防策を検討します。 各タイプの属性の数を決定し、その属性同士が互いにどの程度類似しているのかを判別します。今後の作業においてビジネス価値を持たない属性を除去します。
  • IBM Rational DOORS Next Generation において成果物タイプが 急増しないようにタイプ・システムを調整します。
    • 大/小文字の区別における差異がないかを調べます。
    • 共通名を共有する属性内の列挙型値に不整合がないかを調べます。

    例えば、2 つのモジュールに「重要度」というカスタム属性があり、属性が異なる列挙型を使用して作成されたというシナリオを想定します。 移行メトリック結果に以下のような出力が表示されます。

    このイメージは「重要度」属性の 2 つのスプレッドシート行を示しています。
列挙型と値は一致していません。

    以下の 3 つのオプションのいずれかを実行できます。
    • 何も行わず、パッケージのインポート中に別の属性タイプを Rational DOORS Next Generation で作成できるようにします。
    • 一方または両方の属性を、より具体的な名前 (「ステークホルダー重要度」など) に変更します。
    • 列挙値が両方の属性で同一になるように、一方の属性のタイプを他方に合わせて変更します。
  • レイアウト DXL を変換します。 レイアウト DXL の移行はサポートされていませんが、列はレイアウト DXL から属性 DXL に変換できます。 属性 DXL の計算値が移行されます。
  • テーブルを単純化します。 DOORS では複雑なテーブル構造がサポートされています。 最良の結果を得るには、テーブルを移行する前にテーブル構造を単純化してください。

移行

移行フェーズは長期間にわたる場合があります。 一部のプロジェクト・データは短期間での移行が有効な場合がある一方、一部のアクティブ・プロジェクト・データは何年も DOORS に保存しておくことが必要になる場合があります。 プロジェクト・データを優先順位付けし、ビジネス・ニーズにより移行が正当であると判断された場合に、そのデータを増分的に移行してください。 Rational DOORS Next Generation での内容の多重定義を防ぐには、完了したプロジェクトを移行しないでください。 代わりに、Rational DOORS Next Generation の能力から利益を得られる、現在および将来の作業を対象としてください。

準備の完了後、モジュールを移行するには、以下の移行作業を行います。

保守

移行パッケージが正常にインポートされた後、元のデータは履歴アーカイブとして DOORS に維持されます。 パッケージが Rational DOORS Next Generation にインポートされる際に、DOORS 内のデータへのリンクが作成されます。ユーザーはこれらのリンクを使用して、履歴、ベースライン、ディスカッション、および移行対象にならなかったその他のデータにアクセスできます。 データに対する新たな作業はすべて、Rational DOORS Next Generation で行われます。 チームでは DOORS クライアントと IBM Engineering Requirements Management DOORS - Web Access (DWA) クライアントの両方を使用して、履歴データをレビューすることができます。 Rational DOORS Next Generation での作業には、以下のようなアクティビティーが含まれます。

  • 成果物タイプのさらなる調整。
  • チーム領域、ユーザー、およびアクセス制御をセットアップするための標準的な管理作業。

実行は一回限りであるため、移行機能は両方のツールのデータに対するどの変更も更新することはありません。 移行後、チームは ReqIF その他のフォーマットを使用して、Rational DOORS Next Generation および DOORS からのデータを、顧客、供給業者、およびその他の利害関係者と引き続き交換することができます。 ただし、このデータは、交換されるアプリケーションにローカルなものです。 データは、移行に関与した他のアプリケーションで自動的に更新されることはありません。


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