ログ・ファイルを
使用すれば、IBM® Engineering Requirements
Management DOORS® (DOORS) データベース・サーバー、
クライアント、および相互協調処理サーバーで発生する
問題や、IBM
Engineering Requirements Management DOORS - Web
Access
(DWA) サーバーおよびメッセージ・ブローカーで発生する問題をトラブルシューティングできます。
予期しない動作を診断するために、ご使用の構成に応じて以下のロギング・ツールが使用可能です。
- クライアントの診断ログ
- データベース・サーバー・トランザクション・ログ
- クライアント・トランザクション・ログ
- DWA サーバー、相互協調処理サーバー、およびメッセージ・ブローカーのログ
- アプリケーション・メッセージ・ログおよびデータ収集ユーティリティー
DOORS クライアントの診断ログ
このクライアントには、セッション中に内部エラーの結果として発生する異常なイベントをすべて記録する
ビルトイン・ロギング・メカニズムが備わっています。
診断ログを表示するには、をクリックします。
必要に応じて、出力ウィンドウから情報をコピーして、ローカル・テキスト・ファイルに保存できます。
また、さらに詳しいログを記録するために、クライアントおよびデータベース・サーバーで
追加のトランザクション・ベースのロギングを有効にすることもできます。
詳しくは、後続のセクションを参照してください。
DOORS のデータベース・サーバー・ロギング
データベース・サーバーには、さまざまな詳細レベルでアクティビティーを記録できるロギングが用意されています。
デフォルトでは、このロギングは有効になっていません。
その理由は、トランザクションに対するプロセッサー使用率が高くなり、要求された機能を実行する速度が低下したり、全体のパフォーマンスが低下したりする
可能性があるためです。
出力ログに記録される詳細は、設定されたログ・レベル値に基づきます。
この値の範囲はレベル 1 (最も簡潔) からレベル 6 (最も詳細) までです。
サーバー・ロギングをオンにする前に、問題の解決に必要なレベルをサポートとともに決定してください。
表 1. ロギング・レベルログ・レベル |
ログ情報の詳細 |
1 |
接続、切断、および問題パケット |
2 |
接続、切断、およびパケット・タイプ |
3 |
接続、切断、パケット・タイプ、およびパケット引数 (コンパクト形式) |
4 |
接続、切断、パケット・タイプ、およびパケット引数 (詳細形式) |
5 |
データ・キャッシュ命令のみ |
6 |
接続、切断、データ・キャッシュ命令、パケット・タイプ、およびパケット引数 (詳細形式) |
特定されていないエラーを特定するには、
レベル 6 でロギングを開始して、すべてのアクティビティーを取り込まなければならない可能性があります。
データベース・ロギングを有効にし、動作を再現した後で、ヘルプ・トピック『
DOORS データベース・サーバーでのトランザクション・ログの有効化』に記載されているように、生成されたログ・ファイルをサポートに送付し、ロギングを無効にしてください。
注: パフォーマンス低下を避けるために、限られた診断期間でのみデータベース・ロギングを有効化するようにしてください。
DOORS のクライアント・ロギング
ロギングを有効化することで、データベース・サーバーへの接続問題をトラブルシューティングすることができます。
このログには、コンテンツ依存情報を含む可能性のあるモジュール・データまたはオブジェクト・データは含まれません。
ファイル・トランザクション詳細のみが含まれます。
問題のある
コンピューターで DOORS クライアントを
開始し、DXL コマンドを実行してクライアント・ロギングを有効にし、ローカル・ログ・ファイルを生成します。
動作を再現した後で、クライアント・ロギングのヘルプ・トピック『DOORS クライアントでのトランザクション・ログの有効化』に記載されているように、生成されたログ・ファイルをサポートに送付し、ロギングを無効にしてください。
DOORS 相互協調処理サーバーおよび DWA サーバー/メッセージ・ブローカーのロギング
デフォルトでは、DWA コンポーネントは Info レベルのログ・レコードを提供します。
Info レベルでは、ログ・レコードには、大まかなアプリケーションの進行状況を記述する情報メッセージが含まれます。
より多くの詳細を組み込むには、Debug レベルで実行するようにコンポーネントを有効化してください。
DOORS 相互協調処理サーバー
および
DWA サーバー/メッセージ・ブローカーでは、Info レベルの
ログ・レコードは以下のディレクトリーにあります。
- DWA_INSTALL_DIR¥broker¥data¥activemq.log
- DWA_INSTALL_DIR¥server¥festival¥logs
Debug レベル・ロギングでの詳細情報を生成するには、
DWA ロギングの関連リンクを参照してください。
logs ディレクトリーには複数のログ・ファイルがあります。
問題を診断するには、以下のファイルから始めてください。
- festival.log には、DWA サーバーによって書き込まれたすべてのログ・メッセージが含まれています。
- request.log は、要求が受信されたことを確認するために使用します。
このログは、複数のアプリケーションにわたるプロセスを診断する場合に役立ちます。
- response.log は、呼び出し側アプリケーションに応答が返されたことを確認するために使用します。
このログは、受信された要求が終了し、結果が返されたことを確認するために役立ちます。
エラー・メッセージは、その発生のしかたに応じて、さまざまなログ・ファイルに書き込まれます。
多くのエラーは
exception.log に書き込まれますが、他のエラー・ログ・ファイルも使用されます。
エラー・ログ・ファイルには以下の 3 つがあります。
- exception.log
- error_view.log
- error_misc.log
アプリケーション・メッセージ・ロギングおよびデータ・コレクター・ユーティリティー
バージョン 9.4 では、Apache log4cxx ロギング・サービスに基づくアプリケーション・メッセージ・ロギングが導入されました。
以下の作業を、サーバーを再始動することなく実行できます。
- ログ・ファイル・サイズの制限
- 古いファイルの自動クリーンアップのセットアップ
- 出力ログ・ファイルのフォーマットの選択
- ログ・レベルおよびログ構成の変更
構成ファイルは、変更を検出するために 60 秒ごとにモニターされます。
ロギング・レベルには、低い順に、Debug、Info、Warn、Error、および Fatal の 5 つがあります。
各レベルでは、そのレベルと、それより上のすべてのレベルに関して情報がログに記録されます。
例えば、Warn レベルには、Warn モード、Error モード、および Fatal モードからの情報が含まれます。
以前のバージョンの
DOORS では、
環境情報、リソース情報、診断ログを初期のトラブルシューティング・フェーズにおいて手動で繰り返し収集する必要がありました。
バージョン 9.4 では、アプリケーション・メッセージングが導入されたため、コマンド行データ収集ツールを実行することで、
アプリケーション・メッセージング構成命令に従って生成されたログを収集できます。
データ収集ツールは以下の 3 つのテキスト・ファイルも作成します。
- readme.txt: これは、問題発生時の使用について明確に説明するファイルです。
- problemDetails.txt: これはテンプレート・ファイルです。
このファイルに、問題の詳細を手動で入力できます。
- collectedInformation.txt: これは、オペレーティング・システム、DOORS 製品情報、サポート対象の動的リンク・ライブラリー・ファイル (.DLL)、および config.ini ファイルに関して自動的に収集された情報を記録したものです。
ログ・ファイルのセットアップについては、以下のトピックを参照してください。
- DOORS でのロギング:
- DWA でのロギング: