このトポロジー・ダイアグラムは、Rational DOORS および Rational DOORS Web Access の標準的なインストールを示しています。
相互協調処理サーバーは、変更された Rational DOORS クライアントです。 これは単一スレッド・アプリケーションであり、一度に 1 つの要求のみを処理できます。 サーバーがクラスター化されていない限り、どのような並行性も Rational DOORS Web Access のパフォーマンス低下の原因となります。 そのため、1 つの相互協調処理サーバーでは、実稼働環境には不十分です。 4 つの相互協調処理サーバーのセットにより、約 100 人の同時ユーザーをサポートできます。 複数の相互協調処理サーバーを 1 つ以上の物理サーバーにインストールできますが、相互協調処理サーバーはそれぞれ 1 つのコア・プロセッサーを必要とします。
相互協調処理サーバーは、パフォーマンスを向上させるためにデータをキャッシュし、そのデータをしばらくの間保持します。 キャッシュの結果、メモリー使用量は増加します。 メモリー使用量は、オペレーティング・システム・レベルでの各プロセスに対するメモリー割り振りによってのみ制限されます。 -maxMemory パラメーターを指定することによって、相互協調処理サーバーごとのメモリー使用量の上限を始動時に設定できます。 このパラメーターは、相互協調処理サーバーのキャッシュ制限を設定するために使用します。 この制限を計算するには、サーバー上の使用可能メモリーを、そのサーバー上の相互協調処理サーバー数で除算します。 その結果に 0.75 を乗算すると、メモリー使用量におけるスパイクが算出されます。 例えば、16 GB RAM を持つ 1 つのサーバー上に 4 つの相互協調処理サーバーがある場合、各相互協調処理サーバーの最大メモリーは (16/4) x 0.75 = 3 GB として計算します。 相互協調処理サーバーの始動について詳しくは、『Windows システムでの Rational DOORS Web Access の始動』または『Linux システムでの Rational DOORS Web Access の始動』を参照してください。
Rational DOORS Web Access は Apache Tomcat Web サーバーを使用します。 4 つの相互協調処理サーバーのセットごとに、別個の Tomcat インスタンスが必要です。 1 つのクラスターで複数の Tomcat インストールを実行できます。 Tomcat インストールごとに、専用のブローカーと、相互協調処理サーバーのセットを使用できます。 これらはすべて、単一の Rational DOORS データベースにアクセスします。 この構成は、より多くのユーザーに適合し、システム内の冗長性と回復力を保証します。
パフォーマンスを向上させるために、より多くのメモリーを Rational DOORS Web Access Java 仮想マシン (JVM) に割り振ることができます。 Rational DOORS Web Access 始動用のバッチ・ファイルには、JVM のメモリー割り振りパラメーターが含まれています。 一般に、server.start.bat バッチ・ファイルは C:¥Program Files¥IBM¥Rational¥DOORS Web Access¥[version] にあります。 パフォーマンスを向上させるには、このバッチ・ファイル内の -Xmx パラメーターの値を大きくしてください。